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中小零細企業の役員をしていますが、役員を辞任し会社も退職したいのですが、このような場合の届けは、単に退職届けでよいのか?役員の辞任届けと退職届けと両方居るのか?実際にご経験された方教えてください。

A 回答 (6件)

辞任登記をしなければ、会社債権者等に辞任を主張できないと言いましたが、会社が故意に辞任登記を遅らせているような場合に、辞任したものとみなすような規定は、残念ながら存在しません。

法は、取引の安全を目的として考えているので、会社債権者等を保護するための規定(その役員の登記があったから安心して取引したのだから、登記がある以上、その役員は役員としての責任を原則免れ得ない等)はありますが、役員側を保護する事は考えていないからだと思われます。しかし、代表取締役は「後任役員の選任を不当に遅滞させた」(結果として辞任していた役員が権利義務役員となり辞任登記できなかった)事を理由に過料に処せられます。その場合には、辞任登記を求める裁判を起こしてその勝訴判決により、辞任登記をする事になります。ですから、実務的に言うと、辞任の意思表示をして、会社もそれを受領したにもかかわらず、会社が故意に辞任登記しなかった場合に、その間に取引のあった会社債権者から責任追及される可能性は出てきます。もちろん、辞任しているのですから、責任は実体上無いのですが、それを裁判で争った場合は、合法的に辞任したのに、会社が故意に辞任登記してくれなかった事を、辞任者側が立証する責任を負いますので、その意味からは、会社側に辞任届けを提出する時は、会社側が後で受領した事を否定出来ないようにするために、内容証明郵便で送等すれば、それが辞任の証拠ともなりますので、間違いないと思われます。
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この回答へのお礼

さすがに専門家のご回答で私の疑問は100%解決できました。本当にありがとうございました。心よりお礼申し上げます。

お礼日時:2004/09/19 22:09

>、辞任登記を遅らせるような場合、法的に辞任が成立するような方法はありますか?



 場合を分けて説明します。

1、辞任しても、定款や法律で定められた役員の員数を欠くことがない場合

 辞任の意思表示をすれば、取締役・監査役ではなくなりますから、辞任登記がされなくても第三者にその事を主張できます。
 ただし、辞任登記をしないで不実の登記を残存させることを承諾していたような場合、善意の第三者に対しては、取締役・監査役ではないことを主張できず、役員としての責任(役員としての職務を怠り、第三者に対して損害を与えた場合、その第三者に対して損害賠償をする責任があります。)を負う可能性があります。
 辞任の意思表示をし、辞任登記を求めていれば、そのような責任を負うことはないですが、そのような訴訟に巻き込まれる危険性はあるかもしれません。それを避けたいということでしたら、会社に対して取締役・監査役の辞任登記を求める裁判を起こすしかありません。

2、辞任により定款や法律で定められた役員の員数を欠く場合

 この場合、新しい役員が選任されるまで、ご質問者は、権利義務承継取締役・監査役になりますから、会社が新しい役員を選任しない場合は、裁判所に仮取締役・仮監査役の選任の申立をする必要があります。
 選任された時点で、取締役・監査役としての権利義務から開放されますが、会社が辞任登記をしない場合は、前述のようにさらに辞任登記を求める裁判を起こすことになります。
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この回答へのお礼

重ねて詳しい回答を頂き本当にありがとうございます。気持ちが大変すっきりしました。

お礼日時:2004/09/19 22:06

質問者は、役員を辞任したと言う事を、会社や会社債権者等の第三者に、辞任した後でも、正当に主張する事が出来るためにはどうすればよいのか?と聞いているように思えるのですが、それなら、辞任登記をするべきと考えます。

会社に辞任届けを提出し、受理され、その控えも持っているとしても、辞任登記がされなければ、会社債権者等に対しては辞任した事を主張できません。辞任登記しなければ、未だ役員としての責任を負う事になります。なお、辞任しても、辞任により役員の法定人員に不足する場合は、後任者を選任しない限り、辞任登記は受理されず、権利義務を有する役員となったままとなります。
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この回答へのお礼

大変詳しい回答ありがとうございます。ところで会社側が故意に新しい役員を選任せず、辞任登記を遅らせるような場合、法的に辞任が成立するような方法はありますか?

お礼日時:2004/09/18 22:00

「質問」に直接回答するなら、法律上は意思表示だけで有効であり、どちらも不要といえます。



しかしながら、辞任の登記がなされない限り、権利義務が継続して存在しますので、「事実上辞任できていない」こととなり「辞任届」を出しても、「不十分」ということになります。

「辞任届」「退職届」という「紙切れ」は「必要ではない」といえます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。意思表示をしたという証拠としての「紙切れ」はいらないのでしょうか?
「紙切れ」が無い場合、何をもって意思表示の証拠とすることが出来るかと言う点ではいかがでしょうか?

お礼日時:2004/09/18 08:53

 役員(取締役・監査役)の地位は、会社との委任契約にもとづくものであり、従業員の地位は、会社との雇用契約にもとづくものです。

法律上、口頭で意思表示すればよいですが、会社の事務処理の都合(例えば、取締役・監査役の辞任登記には、辞任届を添付する必要がある。)や、法律関係の明確性確保の観点から書面にした方が望ましいです。ですから、取締役・監査役の辞任届と退職願をそれぞれ作成した方がよいでしょう。
 ところで、雇用期間の定めのない雇用契約でしたら、雇用契約解約の意思表示をすれば、2週間の経過により雇用契約が終了します。(民法第627条)
 一方、取締役・監査役の辞任により、法律や定款の規定で定められた員数を欠く場合、新たに取締役・監査役が選任されるまで、取締役・監査役としての権利義務を承継することになりますので(商法第258条第1項・第280条)、その場合は、会社に後任の役員を選任するように要請しておく必要があるでしょう。
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この回答へのお礼

詳しいご説明ありがとうございました。私の求めていました具体的な回答に感謝申し上げます。

お礼日時:2004/09/18 08:49

「役員」とは曖昧な言葉です。



重要なのは「取締役・監査役」等として、会社の登記簿に記載されているかどうかです。

登記されている取締役等であるならば、辞任届を提出して、辞任の登記をしてもらうまでは取締役としての権利義務が残ります。
会社の登記簿を確認し、自分が必要な場合にはきっちり辞任の登記をしてもらって下さい。

名前を貸しておいて欲しいと言われ、登記簿上に取締役として記載が残っている場合には、取締役としての「義務」を免れることはできませんので、「名前を貸す」というようなことのないようにすることですね。

この回答への補足

早速のコメントありがとうございました。ただ私の質問は
単に退職届けでよいのか?役員の辞任届けと退職届けと両方居るのか?というのが私の質問なのですが。

補足日時:2004/09/17 11:06
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