No.3ベストアンサー
- 回答日時:
#2です。
穢れは先程も申しましたように、汚れではなく気枯れです。死を気枯れとするのは、死はイコール気の消失であり、その負のエネルギーに毒される事により生気が衰える事を防ぎ、気を取り戻す為の禊ぎをするのです。
何故か多くの人が勘違いをしているようですが、元来の古神道ではそう意味づけており、その特定の人間の死や死人が汚れとは認識しておりません。
因みにを忌み嫌うようになったのは、仏教が入ってきてからです。仏教の戒律の中の殺生戒や、獣肉を食する事により畜生道に堕ちるという教えに基づいた思想と、古来より日本にある死穢の意識が融合してできた考え方だと思いますし、牛や豚などの肉食を忌むのはむしろ仏教の影響が大きいと思われます。
そう言った歴史を踏まえた上で、宗教は古来より(信じる信じないに係わらず)人々の生活の基盤として根付き、それが悪しき政策に用いられたりもしましたが、今現在、社会通念=倫理として生活の中に根付いてきただけのものです。これが穢思想であり、「死を恐れる」「を忌み嫌う」と言う観念は全て、そう言った倫理に基づくものではないでしょうか。
しかし、ご質問の「誰かが触ったものは汚い」「トイレが汚い」「バイキンと言って逃げる」等の観念はこれとは全く別物であり、先にお話した神道・仏教概念の融合により生まれた「触穢」の観念だと思います。これは全く宗教にあらず、宗教を下敷きにして自分達の生き易いように思惟し、誰かをスケープゴートに仕立て上げる為にだけに出来た社会通念に過ぎ無いと思います。
他の方や自分への御礼を拝見させていただき、本意を考えれば連綿と受け継がれてきた社会通念である・・・となるでしょうね。
ただ、ご質問にあるような誰かが触ったものは汚い・・・と言う感覚は、やはり生来の気質によるものも大きいのではないかと思います。
ありがとうございます。
なるほど、私の指す穢れは、古神道に由来する本来の意味と違いがあるようですね。
私の取り上げた穢れの例は「触穢」に当たる様ですね。
なかなか勉強になりました。
触穢について私は余りにも無知なので、もしこの言葉を知っていれば、自己の行いについても少しは分析できたのかな。
ただ「触穢」の概念がどういう風に宗教を下敷きにして出来あがったのか、もう少し詳しく知りたいところではあります。
フリーマーケットとかの衣類とかは、かなり抵抗あります。兄弟のお下がりとか、親戚のうちからのもらい物なら案外平気です。なぜ、なんでしょう?
No.6
- 回答日時:
単純に病と死を恐れる自然霊に対する畏怖心から来たものだと思います。
日本には八百万の神の概念があります。未知・不可知の存在に対する畏怖と畏敬の解答です。けがれとみそぎも同じものです。2005年2月11日のBSE問題で長らく販売停止していて一時的に再開した吉野家大阪堺市の第二阪和浜寺店に乗用車が突入し、7人の軽傷者が出たが、事故を目撃している行列は消えずに破損した店内にて2千食が完売したという事象が起きました。一昔前ならば、けが人が出たことに対する「けがれ」と「不謹慎」と言うことで店は閉めるか、客は途絶えたでしょうが、昨今の日本人には「けがれ」の概念が消えたようです。ゆゆしき事です。畏怖や畏敬がなくなった日本人はどうなるのでしょうか。他国と同様に病人天国である日本をみると増上慢が高まるのではないかと危惧します。
ありがとうございます。
お話の内容は、ケガレよりも不謹慎の意味合いが強いように思います。実際の現場を私は知らないので憶測になってしまいますが、現場の対応は軽傷者のけがの程度によるのではないかと思います。
ただ、経済活動は多数の弱者の上で成り立つのも確かだと思います。江戸時代の士農工商および被差別、インドのカースト制度、アメリカの黒人差別、アフリカに対する経済的隷属状態など…
確かに、死や病は嫌なもの。自殺者の出た部屋はケガレているから、出来れば住みたくない。しかし、ケガレは一歩間違えると差別にもつながる危うい概念なのかもしれません。
No.5
- 回答日時:
普通に考えると、オギャーと生まれた赤ん坊には、汚れの意識は無いんです。
つまり、短絡的ですが、後天的なものだと推測します、
しかし、仏教的に言うと、汚いと思う心こそが汚いのであって、不浄は我が身にこそあるんです。南方仏教(小乗仏教、上座仏教)には「不浄観」なるものもあります。
動物の死体を部屋に置いて眺める修行です。
つまりこの世に、不浄なものなど一つも無いという考えです。
禅宗では糞尿にだって「仏性」があると言います。
ですから、後天的だとは思いますが、お釈迦さまの教えというのも一つの善の「極」を現していると思いますので、我々凡人に「極善」な生き方が出来るわけもなく、あまり深く考察しないに限ると思います(無執着)。
ありがとうございます。
汚いと思う心が汚いとは、なかなか禅的な考え方ですね。
むかし神話の世界では悪と善が一緒になっていたけど、悪魔は堕落した神として地上に降臨した。
悪も善も元をたどれば、同じ起源から生じたものなのかもしれない。
汚いと思う心も、自分の心と身の回りの環境とのちょっとした関係によって生み出される魔物なのかも。
最近のアメリカのような世界を二元論で分断するものの見方は、自分を省みることがない。
自分が絶対の正義であり、善であると唱えれば、後は悪を探すことにしか注意は向けられない。
外に映し出された敵意が自分の心の中にあるということを意識したときに、世界はもう少し穏やかになれるのかな。
自分の中にある心の模様は、世界を映し出す鏡のようなものなのかもしれない。
No.4
- 回答日時:
最初に私の意見を申し上げれば、貴方の「穢れ」意識は近代的な「清潔」観念、あるいは「衛生」観念であろうと思います。
おそらく神道的な穢れ観念とはあまり関係ないでしょう。no.4の方の仰る「ケガレ=気枯れ」説は「ハレ(祝祭日)とケ(日常)」とワンセットのものです。図式的に言えば世界は「ケ」(日常)→「ケガレ」(気の消失)→「ハレ」(祝祭。気の復活)というサイクルをなし、象徴的な「死と再生」の神話構造に包含される世界観を構築します。
いずれにせよ、貴方の仰るところの感覚とは別物です。多分。
上でも述べましたが「清潔」観念は優れて近代的な思想です。おそらく貴方は「単に不潔だと感じるのではなく、得体の知れない不快感、忌避感を生ずるのだ」と感じ、それによって「穢れ」観念を思い浮かべたのだろうと想像しますが、「不潔な(と感じる)ものに対する得体の知れない忌避感」そのものが近代的な「清潔」観念なのではないでしょうか。
ありがとうございます。
確かに、細菌などは近代になって始めて発見された物ですね。
農家に対する差別も衛生概念の発達とともに顕著になり、
近代化にともない穢れ意識の方は退行していったのかもしれません。
衛生概念で、ほぼ納得しました。
ただ古い物には魂が宿るといいますが、そういう意識と衛生概念は対立するようにも思います。
物を大事に知る気持ちも、使い捨ての世の中だからか分かりませんが、大分薄れている気がします。
No.2
- 回答日時:
私は、「混ざっている」と考えます。
1.後天的な、生活環境
触ってきれいなもの、汚いものなどについては、誰でも幼少の頃に教えられます。そして、汚いものには触らないようになったり、避けるようになります。
2.日本的な、極めて根源的かつ根強い宗教感覚
穢れの感覚は、その後の周りの生活の中で、日常的に増幅されていきます。幼少の頃の残酷な、「ばい菌がうつるーー!」遊びなどは、その最たる例でしょう。
ちなみに、日本人には、「無宗教」という人が多いですが、もともと日本人は多宗教。穢れを筆頭として、いろんなおまじないや、ご利益をいとも簡単に受け入れてしまう、しかもそれに無自覚な民族です。
3.潔癖症を含む、神経症的な様相
電車のつり革が触れない、公衆トイレがまったくだめ、という類のものは、清潔を通り越した、神経症的な症状です。
穢れの意識は、あまりにも日本人にとって根強く、根幹に流れるほどのものになっていると思われるので、洗脳に近い影響力で、われわれに位置づくと思われます。それを最も悪用した悪名高き政策が、江戸時代の身分制度から続く、同和問題です。
ありがとうございます。
1.農家が減少した理由には、臭い汚いなどの意識が少しは働いてたようにも思います。
2. 私も経験したことがあります。なんで、あんな遊びが流行ったのか不思議です。けがれとみそぎをミックスしたような遊び(いじめ?)でした。うちの地方では、ブスな子やいじめられっ子が標的になっていた気がします。
その子にちょっとでも触れると、ばっちーとか何だとかいって、はしゃぎまわっていました。
いったい誰が始めたのだろうか?起源が気になるところです。
3. 公衆トイレは大丈夫ですが、余りにも臭くて汚いところは抵抗がありますね。これは生理的な物かもしれません。
アパートやマンションとかでも、昔、事件があったとことか、自殺があったとこだと言われたら、気にしてしまうかもしれません。
No.1
- 回答日時:
こんばんは。
それって宗教云々に関係なく、単に性格として神経質だと言うだけではないでしょうか?
因みに「けがれ・みそぎ」と表題にあるような宗教上の考えでは、穢れは汚れではなく気枯れの事です。つまり、神から頂いた「気」=生きていく力・生命力が枯れてしまうと言う事なので、ご質問の様な場合に使われるものではありません。ですので、ご家庭の家庭環境やお母様の清濁感覚、若しくは自分の生来の気質に由来するものでしょう。
一応、社家の者なので経験者と致しました。
ご参考になれば幸いです。
ありがとうございます。
例えば、昔、屠場で働いている人とかは、差別を受けていたようです。これはなぜでしょうか?
人間が生きることは他の生命を頂くことから始まっています。
現代では、死は特別な職業にでもない限り、身近な存在ではありません。
チベットでは、鳥葬というものが行われているそうです。
遺体を鳥に食べやすいように、子供も伴って、ばらばらに切るようです。
死を忌み嫌うのは、社会的な要因が強いということでしょうか。
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