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以前から頭痛を訴えていた3歳になる子供に「頭蓋咽頭腫」が見付かりました。
開頭手術をして腫瘍の8割方は取り出し腫瘍自体も良性だったんですが、腫瘍
増大により右目の視神経が圧迫され伸びてしまい、光の判断ができる位で視力は
ほとんど無い状態です。お医者様は特に治療法がないので定期的に通院して様子
を見ようということになりました。また脳下垂体の機能が障害されることによる
下垂体ホルモンの欠乏症状で、副腎皮質刺激ホルモン/甲状腺刺激ホルモン/
抗利尿ホルモンを服用しておりますが、成長ホルモンについてはまだ治療して
いません。残っている腫瘍は8歳位になってから放射線治療等をする予定です。
視力の回復と、今後のホルモン治療について不安でたまりません。
経験されている方や、良い情報をお持ちの方は是非情報をいただきたく思います。
どんな些細な情報でも構いませんのでよろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

ご心配な事と存じます。


頭蓋咽頭腫(cranio-pharyngiomaクラニオフアリンジオーマといいます)は、良性脳腫瘍なのですが発生する場所が
生命のかなめにできるので
手術には大変デリケートな技術と判断が必要なものです。

脳下垂体の「上部」に発生する良性脳腫瘍で、
小児脳腫瘍の9%を占めます。5~9歳に好発します。

1)脳下垂体を圧排することにより、成長ホルモンの分泌障害から身体の発育不全をおこし、皮膚は色白できめ細かく、体毛は少なくなります。

2)また腫瘍が視神経の交叉部を圧迫すれば、両眼ともに外側の視野が狭窄しますが、下垂体腺腫の時ほど明確な半盲にはならず、やや不規則な視野障害になるのが大きな特徴です。

3)さらに腫瘍が大きくなると脳脊髄液の通過障害がおこり水頭症となることがありますが最近ではまれですね(水頭症発作)。

頭蓋骨単純X線撮影では、

トルコ鞍は「皿状に扁平化」し、その上部に不規則な「石灰化陰影」を認めます。

CTでは結節状の石灰化がより明らかに認められ、
腫瘍部分が造影剤により強く増強されます。
一部嚢胞を形成することも珍しくありません。
M
RIにより、いっそう腫瘍の進展程度が明確に描出されます。


良性腫瘍であるため、手術で全摘できれば治癒可能です

が、ほとんど多くの場合で
「視床下部(ホルモンの中枢)という重要な場所」との
癒着が強く、全摘手術が困難な場合が多くあります。

無理に全摘手術を試みれば、
術後に尿崩症と呼ばれる多尿、多飲がおこるのみならず(ほとんどのかたにおこります)
意識が障害されることもあるので大変な注意が必要なものです。

全摘手術ができなかった場合には、術後に放射線療法を行います。

「下垂体ホルモンの欠乏症状で、副腎皮質刺激ホルモン/甲状腺刺激ホルモン/
抗利尿ホルモンを服用しておりますが、成長ホルモンについてはまだ治療して
いません。残っている腫瘍は8歳位になってから放射線治療等をする予定です。 」と

ありますが、今のお話しからは、
生長ホルモンの補充は不必要ですね。
また、少し
生長されてから(8歳くらいになったらば)放射線療法を行うのであれば行うというのは正しい判断ですね。

1)右目の視力・視野障害は次第にゆっくりと改善されてくると思います。

2)また、ホルモンの投与量はまず「抗利尿ホルモン」から順番に不要になっていくと思われます。

自覚症状も判断し得ないお子様に、「頭蓋咽頭腫」の全摘出をしようと考えるのも無謀な話しです。

よい治療ができていると思われます。
ご不案でしょうがご安心くださいませ。
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この回答へのお礼

yamamotohiroakiさん、早速のご回答ありがとうございました。
回答文を読んで安心する事ができました。今の治療方法に専念していきたいと
思います。視力については、左目は良く見えており今のところ生活レベルでは
支障がないので、ゆっくり見守っていきます。

お礼日時:2001/07/13 00:06

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