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表題の件について質問です。
"government of the people, by the people, for the people"の解釈の仕方について調べています。
大きく分けて3つの説があるようですが、結局どれが正しいんでしょうか?

①一般的に言われている「人民の人民による人民のための政府(政治)」とする説
 これだと「人民の政府」となる部分の意味が曖昧で、「人民による政府」「人民のための政府」の部分と意味が重複するとされています(私もこの意見には同意します)。

②"of the people"のofを「所有」のofだとする説
 これだと「人民が有する人民による人民のための政府(政治)」という意味になり少しスッキリします。
 中国語訳もこれに近いニュアンスになっていることはいろんなサイトで紹介されています。

③「起源・根源」のofとする説
 この説だと「人民に由来する人民による人民のための政府(政治)」となり、②と解釈は変わりますがやはり少しスッキリします。

④governmentを「統治」とし、ofを「動詞派生名詞の目的語」を表すとする説
 これだと「人民により人民のために人民を統治すること」といったニュアンスになり、意味は大きく変わります。
 governmentにが無冠詞であることもこの説の根拠となっているようです。

どれもそれなりに説得力がある気がしています。
2018年8月現在、決定的に「これだ」というのはどれでしょうか?また他に決定的、ないしは有力な説はあるのでしょうか?

A 回答 (4件)

小学生時代に米国で自然に英語を身に着けたために、日本語よりも先に英語でこの言葉を知りましたが、解釈が「分かれている」とされているのを、今、初めて知りました。

私からすれば①~④はどれも一緒です。単に、読み手がそれぞれに偏って見たがっているだけなのではないでしょうか。

一応、最も普及している訳が「人民の人民による人民のための政府(政治)」だというのが私の理解するところです。で、こうしておけば、語呂もいいし、解釈に幅を持たせられるからでしょう。「幅」というのは以下に解説する通りです。

この名言は、噛み砕いて言うと、以下のようになるかと思います。まず、「government of the people」は「peopleを内容物とするgovernment」すなわち「人民で成り立っている政府/政治」です。で、大家さんと住人が別々でない限り「成り立たせているもの」は「所有者」と同じなので、「人民で成り立っている政府/政治」=「人民が所有する政府/政治」です。また、「所有」は日本語で「の」と表わせられるのも一般的です。

とはいえ、(少なくとも民主主義国における)政府/政治は本来、「人民で成り立っていて、その構成員である人民の所有するもの」であるはずなのに、一部の特権階級や下手すると独裁者が、実質、牛耳っていたりするので、「そうじゃなくて、有権者ひとりひとりが政治を作っているんだと自覚しようね」ということでもあろうかと思います。

「government by the people, for the people」もそのノリなわけで、「(自分たちが構成している、自分たちの政治/政府なんだから、)自分たちによって存続および運営したりしようよ(by)。そして、誰のため(for)の政治/政府かといえば、それはほかならぬ自分たちのためだよね」ということかと思います。

で、④の「統治すること」を「意味は大きく変わ」るとおっしゃっているのは、ひょっとして「統治する」という日本語が「管理する」にニュアンスが似ていて、「管理教育」などを連想させるからでしょうか。でも、リンカーンが言っている「people」はすべて同じ「人々」なわけです。つまり、AさんたちがBさんたちを統治する、とかそういうことではなく、「自分たちで自分たちをコントロールしようよ」という意味合いなわけです。つまり、特定なgovernorに頼りきったり、あるいは牛耳らせることなく、かといって、みんなで好き勝手やって無秩序な犯罪国家を作るわけでもなく、「自分たちが成り立たせて統治国家なんだから、自分たちで責任もって、自分たちみんなが幸せになれるように、やっていこうよね」ってことだと思うんですが。

ちなみに、米国にいると、この考えをすり込まれるので、良くも悪くも政治は他人事ではありません。でも日本では政治に無関心な人が多いですよね。まあ、良くも悪くも「government of the people, by the people, for the people」だと実感しにくい政治体制になっているのも一因だとは思いますが。

ご参考までに。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。詳しく解説していただきよく分かりました。
バイリンガル=ネイティブスピーカーとしてのご意見は大変貴重で有り難いです。
参考にさせていただきます。

お礼日時:2018/08/15 05:50

of は基本的に所有関係を示しています。

したがって、「人民の」という意味は、「人民から成る=人民が権利を有する=人民の所有する」と考えるのがいいと思います。

(WEBSTER辞書)
Learner's definition of OF
1
: belonging to, relating to, or connected with (someone or something)
He is a coworker of mine.
I threw out that old shirt of yours.
She's a friend of my mother's.
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この回答へのお礼

ありがとうございます。根拠も示していただき有り難いです。
参考にさせていただきます。

お礼日時:2018/08/14 18:38

日本国憲法前文


「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、
その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、
その福利は国民がこれを享受する」

「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、
その権威は国民に由来し」
 of the people

「その権力は国民の代表者がこれを行使し」
 by the people

「その福利は国民がこれを享受する」
 for the people

戦後GHQによって作られた日本国憲法にある条文が
これを採用していたという説

【それでも日本人は「戦争」を選んだ】
加藤陽子著
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この回答へのお礼

ありがとうございます。GHQは「人民に由来する」という解釈を採用していた訳ですね。
比較的時代が近く、かつ同じアメリカ人の解釈ですので有力な手がかりです。参考にしたいと思います。

お礼日時:2018/08/14 18:36

私自身は[4]を支持したいところですが、どうも大半のネイティブは「由来」ととるようです。


この論文はもうお読みとは思いますが、ここでもそういう結論です。
http://jaell.org/gakkaishi20th/Tadao%20NOMURA.pdf
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この回答へのお礼

ありがとうございます。ネイティブの意見としては「人民に由来する」が有力なんですね。
ネイティブの解釈は無視できませんので参考にしたいと思いますが、その根拠も示していただけると有り難いです。図々しくてすみません。

ご指摘の論文はずいぶん昔に読んだことがあり、昨日再読しました。未だにグーグル検索の上位に入っていることを考えるとこれも無視できないのかなと思います。

お礼日時:2018/08/14 18:33

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