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先日、中高校生のための講習会で、
第六回バイオインフォマティックス講習会「ヒトゲノム計画とインターネット」
というものに参加してきました。
そこで、基本的なことなのですがイマイチ分からなかったことをいくつか教えて下さい。(その場で聞けばよかったのですが聞き損ねました。)

(1)DNA、遺伝子、ゲノム、この三つの定義

(2)ゲノムを解析する時には、DNAを細かくちぎって大腸菌の中に入れて培養させてそれを解析する、と聞いたのですが、何の為にDNAの数を増やすのですか?絶対数を増やして解析結果の正確性を上げるため?あと、ヒトのDNAと大腸菌のDNAはどうやって見分けるんですか?ヒトのDNAによって大腸菌が変異を起こしたりしないのですか?

(3)ヒトゲノム計画で解析されているゲノムは世界中の色んな人のものだと聞きましたが、それは何故なのでしょうか?世界で、一人のものを解析するとその結果はその人のゲノムであり「ヒト」のゲノムとしては平均的ではない、というのは分かるのですが色々な人のものを使う、というのはいまいちよく分かりません。そうすることによって平均的になるとは一概には言えないと思うのですが・・・。

宜しくお願いします。

A 回答 (4件)

1 各3つの言葉については、基本的には同じ意味ですからあまり変わらないと思いますが、細かく分けるのなら、


 ゲノム 生物が生きていくために必要な染色体の1組 人間だったら48本とか、他の生物で本数は違います。
 遺伝子 生殖細胞を通じて遺伝される遺伝情報(ゲノムとほぼ同じです)
     色々な遺伝子、(DNA RNA 環状DNA等)の全体をさす
     意味にも使われると思います。
 DNA デオキシリボ核酸の意味。染色体を構成している物です。
     DNAも4つの塩基と糖鎖で成り立っています。

2 DNAを増やしてDNA解析に使用します。もちろん正確性を上げる為にも
 行うと思います。

  ヒトのDNAと大腸菌のDNAの見分け方については自身がありませんが、通常、DNAを増やす場合は、大腸菌が生きるために使用しているDNAを使用するのではなく、プラスミドという環状DNAを使用します。どちらにしても、大腸菌のDNA自体の配列は既に解析されていますから、制限酵素などを使用して、特異的部位につなげて、大量生産したあとに、その場所を切断し、電気泳動を行って回収すれば良いと思います。

  大腸菌の中で変異を起こす事は、うーーーん考えられるかもしれませんが、
実際には、難しいのでは?DNAを発現させるプロモーターが無いと発現はしませんし、発現したとしても、それに対応したアミノ酸があれば作成されていくと思いますが、(ちょっと勉強不足ですみませんが)人間と、大腸菌の発現方法が異なるはずですから、実際はあまり無いと思いますが、無いとは言えないから、多分菌は厳重に保管されているはずです。

 3 各個人同士のDNAの相同性(同じ配列)は、99.99%であったはずです。だから1人のを読み込めば、人間の遺伝子のほとんどはわかったも同然です。
 確かサルと人間のDNAの相同性は99.6%位であった思います。しかし不思議なもので、貴方と私のDNAの違いは0.01%以下です。その違いが貴方と私です。例えば先天的遺伝の病気もその中に含まれています。この場合、普通の人達のDNAの情報と、病気を持った人達のDNAを解析します。すると普通の人達の平均した配列と、病気の持った人達の平均配列が分かってきます。これを比べたときに、あきらかに配列が異なるところが出てきますので、これを特定していきます。
 逆にいえば、健康体の人であっても、同じ人同士は僅かに配列が異なっていますので、そういった配列の情報を集めて、どの部位が特異的にその人の顔や手足、肌の色などを決めているかを特定していくのに、やはり数をこなして情報を集める必要が有ると思います。
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この回答へのお礼

お礼が果てしなく遅くなってしまって本当にすみません。
本当に参考になりました。
(3)に関して、やっぱり数をこなすことは必要ですよね。
ただ、それが大変だから出来ないだけで・・・。
ヒト同士の違いを決定しているDNAは全遺伝子の0.01%っていうのはすっごく驚きです。
皆こんなに違うのに。

ご回答、有り難うございました。

お礼日時:2001/08/05 22:14

こんにちは。


(1)前の回答者に譲ります。
(2)DNAを増やすのは、単純に、増やさないと塩基配列の解析が行えないからです。これは単純に技術的な問題だと思います。
「大腸菌に入れてふやす」ですが、手順としては、プラスミドに解析したいDNAを挿入して、次にそのプラスミドを大腸菌に入れて、そして大腸菌を増やします。回収する際は、大腸菌を溶菌して、プラスミドだけを特異的に回収するキットを用います。ですから、大腸菌のゲノムDNAの混入の心配はほとんどありません。
(3)現在、いろいろな病気や、人間としての性質が遺伝子によって決定されていると考えられています。ある性質(あるいは病気)を持った人たちのグループと、そうではない人たちのグループの遺伝情報を比較すると、どの部分の遺伝子がその性質を司っているかが見えてきます。いろいろなヒトのゲノムを解析するのは、主にそのためです。その結果を踏まえ、遺伝子治療などの戦略が練られるわけです。

大きな書店の医学、生物学のフロアなどでこういった分野の書物をパラパラっとみてみるのも、とても勉強になると思いますよ。頑張ってください。
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この回答へのお礼

お礼がすっごく遅くなってしまって本当にすみません・・・。
生物は本当に面白いですよね!
私も早く大学に行って色々研究してみたいです!
(入れてもらえるように頑張らなければいけませんが・・・。)

アドヴァイス通り、おっきな本屋さんに行って色々見てみたいと思います。

ご回答、有り難うございました。

お礼日時:2001/08/05 22:21

簡単に言うと、



DNA:デオキシリボ核酸(物質名)
遺伝子:機能単位(タンパク質)をコードするDNAの配列
ゲノム:その生物に関する全遺伝子のセット

てなわけで、遺伝子とDNAは意味するところが違います。

大腸菌で増やすのはやっぱり数を増やして感度を上げるからです。

いろんな人のを使うのは、違う部分よりもむしろ同じ部分を探るためです。
人間として保持されている部分を理解することが重要だからだと思います。
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この回答へのお礼

そうですよね。
ちゃんと生物の授業でDNAは deoxyribonucleic acid の略でデオキシリボ核酸よ!ってちゃんと習ってしかも憶えていたはずなのに・・・。
でも、遺伝子、と言うのが難しいところです。

ご回答、ありがとうございました。

お礼日時:2001/07/26 11:20

過去ログをみると、高校生で化学・生物に興味があるようですね?


「バイテク」はこれからますます盛んになりますので、大学でも一生懸命勉強してください。

さて、最近は調べる手段が増えて良い時代です!
このOKWebもそうですが、基本的なことはネット検索する習慣をつけることをお勧めします。

少しむずかしいかもしれませんが、以下の参考URLサイトは参考になりますでしょうか?
「遺伝子の生物学」
この中で
http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textgene/
(ゲノム・遺伝子・DNAとは?)
http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textgene/
(遺伝子診断)
ヒトDNA(一部分)を組み込んだ大腸菌で医薬品の製造がされてます(利用するのは大腸菌だけではありませんが)。

>色々な人のものを使う
病気の診断・治療分野では、個々人によって同じ病気でも
異なってきます。それが遺伝子多型(SNIPS)と関連してます。そのため、今この遺伝子多型(ある部位の核酸塩基が異なること)によって、病気が発現したりしなかったり、あるいは同じ薬剤を投与しても効果が異なったり、副作用が強く出現したりします。

このように今後の医療ではテーラーメードの医療(個人個人によって治療法をかえる)の方向に向かうといわれてます。
その意味でいろいろなヒトで調べることが重要になります。

直接の回答は得られないかもしれませんが、以下の成書を
読まれては如何でしょうか?
================================
ヒトゲノムのすべて 遺伝子と生命の謎を解く  中原英臣∥著
出版地 :東京
出版者 :PHP研究所
出版年月:2000.7
資料形態:165p  19cm  1000円
件名  : 人類遺伝学/ 遺伝子
ISBN:4569611966
================================
これ以外も読みやすいものを近くの図書館等で探されては如何でしょうか?

ご参考まで。

参考URL:http://www.tmd.ac.jp/artsci/biol/textgene/
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この回答へのお礼

回答、ありがとうございました。
ご紹介のサイト、すっごく参考になりました。
知りたいところがさらっと書いてあってびっくりです。
ご想像通り生物、化学大好きなのでがんばります!(物理は×ですが。)

ほんとうにありがとうございました。

お礼日時:2001/07/26 11:12

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