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音速をV、音源の振動数をf_0とする。静止した音源と、音源からvで遠ざかる物体を考える。物体は、物体と音源を結ぶ直線に沿って一定速度で動く。音源から出た音が物体によって反射されるとき、反射音を音源の位置で観測すると、音源による直接音と反射音の干渉によってうなりが生じる。うなりの振動数を求めよ。また、V≫vとして近似すると、うなりの振動数は速度の向きによらないことを説明せよ。
宜しくお願いします。

A 回答 (2件)

音の伝搬の問題は、「光」の伝搬と違って「空気」という媒介物質が存在しますから、音源にせよ観測者にせよ反射物にせよ、「空気に対する運動」を考えればよいです。



問題の場合には、空気に対して運動しているのは「音を反射する物体」です。
反射するものが「ボール」であれば、動く壁によって反射前後のボールの速さが変わりますが、「音波」の場合には空気中を伝わる速さ自身は変わりませんので、波長・振動数が変わることになります。

このサイトの説明が分かりやすいと思います。
http://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/p/wave/dopp/ …
http://www.wakariyasui.sakura.ne.jp/p/wave/dopp/ …

物体は空気に対して静止しているので、音源の発した音波は空間中を均一に進んでいます。
一方、物体は空気に対して運動していて、その方向は音源から遠ざかる、つまり「音波を追いかける方向」です(v<V なので)。つまり、物体から見た相対的な音速は
 V - v [m/s]
になります。ここに、1 m あたり f_0/V 個の波があるので、1秒間に通過する波の数は
  f_1 = f_0/V * (V - v) = [ (V - v)/V ]f_0   ①
これが物体が受ける音波の振動数になります。

これを反射するので、今度は「音源が動く」ことになります。
音源が「空気に対して」動く場合には、音波は均一ではなく、進む方向に「縮み」、進む後方には「伸びる」ような分布になります。
音源の進む後方では、音源が出した音が1秒後に V [m] に到達したとき、音源自体も v [m] 進んでいるので、結果的に音波が1秒間に進んだ距離は
 V + v [m]
で、その中に、音源が1秒間に出した波が f_1 個あるので、波長は
 λ = (V + v)/f_1 [m] 
に「伸びる」ものとなります。
従って、その振動数は
 f_2 = V/λ = [ V/(V + v) ]f_1    ②
①を使って、
 f_2 = [ V/(V + v) ] * [ (V - v)/V ]f_0 = [ (V - v)/(V + v) ]f_0

従って、音源の位置では、発信する振動数 f_0 の音波と、反射してきた振動数 [ (V - v)/(V + v) ]f_0 の音波が存在して、うなりを生じることになります。

うなりの振動数は、2つの振動数の差ですから、f_0 > f_2 より
 f_0 - f_2 = f_0 - [ (V - v)/(V + v) ]f_0
= { [ (V + v) - (V - v) ]/(V + v) }f_0
= [ 2v/(V + v) ]f_0     ③


上の計算から分かるように、物体が音源に「近づく」場合には
 f_1' = [ (V + v)/V ]f_0
 f_2' = [ V/(V - v) ]f_1' = [ (V + v)/(V - v) ]f_0
となり、うなりの振動数は、f_0 < f_2' より
 f_2' - f_0 = [ (V + v)/(V - v) ]f_0 - f_0
= { [ (V + v) - (V - v) ]/(V - v) }f_0
= [ 2v/(V - v) ]f_0     ④
になります。

③、④とも、V>>v のときには
 ≒ [ 2v/V ]f_0
になりますから、V>>v として近似すると、うなりの振動数は速度の向きによらないことになります。
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この回答へのお礼

理解できました。分かりやすい説明、ありがとうございます。

お礼日時:2018/11/24 01:30

うなり周波数f=|f_0 - f_0・(V-v)/V・Ⅴ/V+v)|=|f_0(1-(V-v)/(V+v)}|=|f_0・2v/(V+v)|


V+v≒Vとすれば向きによらなくなります。
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