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古文読解を始めたばかりです。

撰集抄の一節でわからないところがあります。

範円上人が太宰府の長官(帥)になって、任地に妻を連れて赴くところから始まっている。

帥に成りて、筑紫にくだりいまそかりける時、都よりあさからず覚え給へりける妻をなんいざなひていまそかりけるを、いかが侍りけん、あらぬかたにうつりつう、花の都の人はふるめかしく成りて、うすきたもとに、秋風の吹きてあるかなきかわやもとひ給はず成りぬるを、憂しと思ひ乱れてはれもせぬ心のつもりにや、この北の方なんおもく煩ひて、都へのぼるべきたよりだにもなくて、病はおもく見えける。

とさまにしても都にのぼりなむと思ひ侍れども、心に叶ふつぶねもなくて、海をわたり、山を越ゆべくも覚えざるままに、帥のもとへかく、

とへかしな 置き所なき 露の身は しばしも言の 葉にやかかると

とよみてやりたるを見侍るに、日頃のなさけも、今さら身にそふ心ちし給ひて、哀れにも侍る程に、又人はしり来たりて、すでにはなかく成らせ給ひぬといふに、夢に夢見る心ちして、我が身にもあらら侍らぬままに、てづからもとどり切りて、横川といふ所におはして、行ひすましていまそかりけり。

まず、都よりあさかはず覚え給へりける妻とはどういう妻なのでしょうか?
後ろにあらぬかた と 花の都の人 がいるのですが、どちらかに当てはまりますか?
またその理由と教えてください。

すでにはかなく成らせ給ひぬの主語が妻というのは文脈判断して決めるのでしょうか?
接続助詞のての後は変わらないから人のままだと思っていましたが、その後のいふに、の主語が人でした。

同じく 夢に夢見る心ちして、の主語も文脈判断ですか?接続助詞にの後だから主語は100%ではないけど変わると思うんですが変わった時に登場人物が2人じゃないとよくわからなくなります。

てづからもとどり切りて においても主語の考え方がよくわかりません。

わかりづらく長くなってしまいましたがよろしくお願いします

A 回答 (2件)

>都よりあさかはず覚え給へりける妻とはどういう妻なのでしょうか?


先ず、都より で一旦切りましょう。
あさからず覚え給へりける妻、というのは、範円が浅くない仲だと感じていた妻という意味です。
昔の貴族というのは通い婚ですから浅い仲の妻というのも中にはいるわけです。
一夫一妻添い遂げるのが当たり前などという固定観念に囚われていると古文は読めませんのでそのつもりで。

で、範円はそんな妻を都から誘って大宰府に来たのです。
にも関わらず範円は「あらぬかた」即ち違う方即ち別の女のところに通いつめるようになってしまった、というのがこのお話しの前半部分のあらすじです。
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すでにはかなく成らせ給ひぬ>又人はしり来たりて「急使が来て、既にお亡くなりになりました」と言った、のだから迷う場所が無い。


接続助詞のて>一体どこの「て」?
あさからず覚え給へりける妻>あさからず覚え給へりける妻を「なんいざなひ」ていまそかりける、なので「側室」だと思われる。当時は僧侶でも高位の者に側室は多かった。
我が身にもあらら侍らぬままに、てづからもとどり切りて>どう考えても、完全な剃髪はしていなかったらしいので、剃髪し直しそこから動けなくなってしまった。女性の剃髪は耳元までだが、この場合は「帥」その方だろう。
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