ガラス中の微量成分(~0.1wt%程度)の測定にICP-AESを使用することになりました。
その際の検出限界についての質問です。
目的元素を0.1wt%程度含有する試料100~500mgを溶解し、測定装置に50ml程度をセットし測定を行います。
この場合、ICP-AESで目的元素を検出することは、濃度的に可能でしょうか。
検出限界以上の濃度であれば、良いのだと思います。
逆に、上記の試料調製で、検量線の範囲を大幅に超えるのであれば、正確に希釈すれば良いと思います。
まずは、ガラス試料100~500mg中に、約0.1wt%含まれる成分がICP-AESで見えるのかを知りたいです。
宜しくお願いします。
なお、目的元素はICP-AESで検出可能な金属元素で、試料溶解時の揮発等はありません。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
ICP-AESの発光強度は元素の種類によって、
かなり違いがあります。
したがいまして、検出下限、定量下限も
元素の種類によって相当に異なってきます。
例えば、Caは強度がかなり高い元素の部類で、
As、Seなどは強度が低い部類ですので、
水素化物発生装置を使用する場合があります。
また、サンプルのマトリクスによっても
定量下限は大きく影響されますので、
例えば干渉の大きい元素(例えばFe)が
高濃度にある中の微量元素を測定するとか、
あるいは、有機物濃度が高い場合などは
定量下限がかなり高くなります。
今回の場合、ガラス試料ということなので、
Si、B、Naなどが高濃度に存在するとなると、
その他の目的微量元素を定量する場合は
目的元素濃度が1ppm以上でないと
困難かも知れませんね。
ただ、ガラス中微量元素分析に関しては
いろいろと文献が出ていると思いますので、
検索して参考にされてはいかがでしょう。
1つ目の質問に続き、詳細な回答を頂き感謝しております。
実は対象試料中にはFeが多く含まれています。(約10wt%)
回答を読ませていただく限り、単純なカタログスペックではすまないように思えます。
やはり、実際に分析を行っている方と、対象試料に含有される元素をもとに考えることが得策のようです。
ただ、受け身一辺倒で聞くだけでなく、議論する際のヒントを頂けた事は大きなプラスになりました。
ありがとうございました。
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