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最近、<システム・シンキング 論理思考を超える問題解決のスキル>という本を読んでいるのですが、このシステム・シンキングの「システム」という言葉と、数学で使われる「体系(英訳すればシステム)」という言葉は同じ意味なのでしょうか。前者では、「システム・シンキングを行う前にロジカル・シンキング(論理思考)を行う」と、書かれているのですが、そこにロジックツリーやMECEという思考ツールがどうとかと書かれているのですが。その内容が、「問題を分解して細かく構成要素に分ける=論理思考」と、本には書かれてあります。更に、「ロジカル・シンキング(論理思考)には限界があり、ロジカル・シンキングが得意とする領域と、システム・シンキングが得意とする領域は違い、分けて使用する必要がある」とも書かれています。一方後者、数学の世界では論理という言葉と同時に、体系(=システム)という言葉も出てきます。そして「論理的思考=分解」という意味だけでなく推論という意味も含まれていると思うのですが、この2つのシステムという考えや言葉の意味は同じではないのでしょうか?どのように解釈すればいいでしょうか?

A 回答 (2件)

その本は読んでないし、「システム・シンキング」「ロジカル・シンキング」について知っているわけじゃありませんが。



 「論理(ロジック)」という言葉は、広い意味では「いかに議論するか、いかに考察するかという方法全般」を指します。「システム・シンキング」も「ロジカル・シンキング」も(それらが何であれ)何らかのものの考え方である以上は当然、広い意味での「論理」の範疇に入るでしょう。
 「体系(システム)」は「要素の集まりだが、ただの集まりではなく内部構造(要素間の関係)を持つもの」というほどの意味。
 システムについて考察する場合には、要素間の関係を調べ、さらにそれらの関係たちが作るネットワークの構造を調べます(てか、それ以外ないと思います)。たとえば、数学において新たな概念(用語)を作る(定義を与えて、すでに分かっている概念の組み合わせを新たな概念として定めるか、あるいはある公理を導入することで、その概念が満たすべき性質を指定する)。すると、その概念に関する体系が新たに派生します。数学の研究は、そうして生じた体系の構造を調べる。どんな要素があるか、要素間にどんな関係が生じるか、どんなネットワークが生じるか、そのネットワークがどんな性質を持つか、などを調べるわけです。要素間の関係を調べるところでは、要素が該当する定義に立ち戻って考察する。また、ネットワーク全体が持つ性質を調べるには、要素たちとそれらの個々の関係に立ち戻って考察する必要がある。さらに、複数の体系(それぞれネットワークになっている)同士の関係、ということも重要な観点で、今度は体系自体が要素となる、いわば「1レベル上」のネットワークについて調べることになります。

> 「問題を分解して細かく構成要素に分ける=論理思考」

 それは「分析的な思考(analytical thinking)」あるいは「還元的な思考(reductical thinking)」と呼んだ方がわかりやすいんじゃないかな。ある「問題」に対して、「そこには内部構造がある(隠れている)に違いない」と考え、「どんな要素があり、要素間にどんな関係があるか」を調べる。この段階を「ロジカル・シンキング」と言っているんじゃないでしょうか。
 問題の要素と要素間の関係を洗い出した。さて、次に問題を「要素と要素間の関係からなるネットワークで表した模型」として再構成して扱う、ということが「システム・シンキング」の意味するところじゃないでしょうか。これは「統合的な思考(synthetic thinking)」、つまり要素を(要素間の関係に従って)まとめあげてできるネットワークの構造全体を俯瞰する、という話でしょう。(アナロジーとして「微分」と「積分」を思い浮かべます。)
 すると、上記の数学の研究の話も、分析(還元)と統合が行ったり来たりしながらおこなわれていることがお分かりになりましょう。

 ちなみに、現実世界の問題を考察する際には、要素をうまく切り出すというところで失敗することが大変に多い。慎重に論証したのに間違った、あるいは考える人ごとに異なる結論に至った、という場合、大抵の原因はそこにある。たとえば、「良い経営者」や「献身的な労働者」や「愛社精神」という概念は明確に定義されていないわけですが、これらがあたかも明確であるかのように扱って考察すると、へんてこな結論が出てしまう恐れがあります。ソクラテスがやった詭弁の多くも仕掛けはこれ。広い意味の「論理」の問題であり、「ロジカル・シンキング」/「システム・シンキング」だの「分析的」/「統合的」だのという区別ごときよりもはるかに重要です。
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それぞれ、その「主張」や「仮説」や「教義」を広める人の定義次第ですから、「一般名詞」の意味で考えていても無駄です。



「システム・シンキング」(systems thinking)と「システマティック・シンキング」(systematic thinking)がどう違うの? などということを「一般名詞の意味」から類推したって無駄でしょう。

キリストの言う「愛」と、イスラム教信者や無宗教者の「愛」は、同じですか違いますか? というような質問と似たようなものです。
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