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大島三原山や三宅島は中学では楯状火山と教えますが実は専門書から観光案内まで何を見ても成層火山に分類されていることを最近知りました。(何で中学では事実と違う事を教えるのかわかりませんが)
三原山の写真を見せて楯状だという説明をしている教師の話もよく聞きますが、三原山が円錐形でないのは溶岩に粘り気がないからではなく、カルデラだからではないのでしょうか?
しかし、ここでわからないことがあります。カルデラを形作る噴火は、大抵はSiO2の多いマグマ(流紋岩・デイサイト)ですが、三原山は玄武岩質マグマのようですね。
玄武岩質マグマでもカルデラを作る巨大噴火が起こったというわけでしょうか?

A 回答 (3件)

まず最初の質問について


火山噴火が爆発的になるためには、二つの理由が考えられます。
1.マグマ中に含まれるH2Oなどが発泡することで爆発する。
2.マグマが地下水などに接触することで爆発する。

前者の噴火をマグマ噴火、後者をマグマ水蒸気爆発とよびます。水蒸気爆発についてはよく分かっていませんが、マグマが間接的にしか関与しない爆発だろうと思います。後者のマグマ水蒸気爆発の場合、爆発力はマグマそのものよりも、地下水が急激に加熱沸騰することによる圧力上昇が重要になります。よって、その火山のマグマが玄武岩であろうが流紋岩であろうが関係なく、かなりの爆発が生じます。実際、三原山のカルデラ形成の時にはマグマ水蒸気爆発が発生してます。

次の質問について
富士山や岩手山などは、玄武岩火山でありながらかなり急峻です。火山体を形作るのはどろどろ流れる溶岩だけではなく、火山灰や火山弾のように上空に放出されるマグマもたくさんあります。それらは火口の近くにたくさんたまり、遠くにはたまりません。そのために、かなり急峻な円錐形になります。また、火山内にはマグマが下から入り込んだり、加熱された水蒸気などで圧力が高まっています。そのため、見た目以上に不安定になるのです。玄武岩火山の岩手山など、かつて山体崩壊が何度もおきています。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。大変勉強になりました。そのうちまた同じ様な質問をすると思います。進歩がないと笑わないでまた教えてください。

お礼日時:2005/02/06 23:29

youichiさん、お久しぶりです。



カルデラは2km以上とは言われていますが、国によって違いますし、1km程度でもカルデラと呼ぶことがありますので、あまり厳密な定義とは考えない方がよいです。実際、三宅島雄山の山頂の凹地も2kmに満たなくてもカルデラと呼ばれることがあります。「大きな火山性凹地」くらいにとらえた方が良いでしょう。

流紋岩・デイサイトマグマの爆発的な軽石噴火によってカルデラができることは良く知られているのですが、実はカルデラにもいろいろなタイプがあって、別の理由でできるものもあります。ちょうど大島三原山と三宅島があげられていましたので、それぞれ説明いたします。

まず、大島三原山のカルデラは「山体崩壊」によってできたものと考えられています。火山体は急峻な斜面を持つために、不安定です。マグマが地下を上昇してきたときなどは地殻変動が激しくなるので、いっそう山体は不安定になります。そして、大規模な火山体の崩壊がおきることがあります。このような例は、1888年の磐梯山噴火、1980年のセントへレンズの噴火があります。山体崩壊で崩れた部分が凹地になり、カルデラとなるわけですが、この場合は麓の一方向に向かって開けた凹地になります。これを「馬蹄形カルデラ」と呼ぶこともあります。三原山の場合は、北東方向に開いています。山体崩壊は、不安定な火山体を成す火山であれば、玄武岩でも安山岩でも流紋岩でも発生し得ます。

次に、三宅島雄山山頂の凹地ですが、これはガラパゴスやハワイなどの玄武岩火山島で似たようなことがおきています。山頂のすぐ下にあったマグマが、より下の方に戻っていったり、横方向に逃げていったりすると、山頂の下が空洞のようになってしまいます。そこに山頂付近全体が一気にかたまりとして落ち込むことで、山頂に大きな凹地ができます。このようにしてできたものと考えられています。

というわけで、でき方は異なりますが、玄武岩の火山でもカルデラはできます。
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この回答へのお礼

いつもありがとうございます。
よくわかりました。
それで改めて、教えていただきたいことができました。
間違っているかもしれませんが、磐梯山にしてもセントへレンズにしても大規模な水蒸気爆発によって山体が吹っ飛んだというように理解しています。なぜ玄武岩質マグマの三原山で山体が崩壊するほどの爆発が起こったのでしょうか?
またそもそも、温度等他の条件で円錐形になる可能性はあっても玄武岩質マグマで不安定なほどの急峻な斜面になるのでしょうか?
またそうであれば、中学理科の「三原山、三宅島は玄武岩質マグマで(ここまでは正しいわけですが)楯状火山であり、噴火は穏やかである」という記述やそれに基づく高校入試問題がおかしい事は前にpuni2さんやpikakuwaさんに教えていただいたき知りましたが、おかしいにもほどがありますよね。

お礼日時:2005/02/05 13:23

カルデラ自体の定義は、「火山の頭頂部が陥没して出来た大きな円形のくぼ地のうち、その穴の直径が2km以上のもの」ではなかったでしょうか?


三原山は、玄武岩質⇒さらさらしてる⇒楯状火山
という単純な切り分けでそのように説明しちゃってるという話をきいたことがあります。
たしか、富士山だって玄武岩質だったと思うのですが。
大島のカルデラの形成については、噴火が原因のようです。

参考URL:http://www.izu-oshima.or.jp/otenki/kazan/kazan_r …
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
カルデラの定義は知らなかったのですが、2キロ以上ということなら三原山もあてはまりますよね。

お礼日時:2005/02/04 01:40

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