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磁束密度B
磁界の強さH
透磁率μ
としたときに,
B=μH
となり,
μは,B-H曲線の傾きであると教科書で勉強しました。
とすると,磁気飽和して,Hを強くしてもBが増えないとすると,飽和状態ではB-H曲線が水平になるため,
μ=0
となる考えたのですが,これは間違いなのでしょうか?

たとえば,鉄の磁気飽和は,H=1000[A/m]付近で,
そのとき,B=1.5[T],μ=5000と書いてあるものを
見たのですが,μが5000あるならば,Hを増やせば
Bが増えそうな気がするのですが・・・。

飽和という現象の捉え方が間違っているのか,
それともμの定義の捉え方が間違っているのか,
教えていただけませんでしょうか。

A 回答 (4件)

回答3の者です。


まず、飽和の確認にはB-H曲線より、M-H曲線の方が容易だと思います。
私たちのよく使う測定装置は、このM-H曲線の形でデータ出力するのが普通なのですが、もし質問者がB-Hでしかデータを得られないのでしたら、Bの値からμ0Hの値を引いてM-H形式に変換出来ます。
次に、高磁場でμ0より少し大きい値でBが増加するのは、磁化mが飽和後の高磁場でも少し増加を続けるからです。
この高磁場磁化率の原因は、熱揺らぎの抑制、結晶異方性の抑制、磁気モーメントそのものの磁場増強などいくつかの可能性が有ります。
我々の場合には、このM-H曲線からこのような磁場効果を取り除いた、磁性物質がゼロ磁場状態で本来持っている磁化の値(自発磁化)を求めるために、「飽和漸近則」という磁場による多項式フィットや、あるいはもっと簡便に高磁場でM-H曲線が直線的になった部分に直線フィットして、ゼロ磁場へ外挿した値を自発磁化としています。
質問者は飽和磁場を求めたいようなので、このM-H曲線で高磁場側から引いた直線から、M-H曲線がはずれていく磁場の値を、飽和磁場とすれば良いと思います。
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この回答へのお礼

丁寧なご回答,ありがとうございました。
現状で,飽和磁場を求める必要があるわけではないのですが,
今までは“飽和”という言葉から,B-H曲線は水平になるものだと考えていたのが,水平になっていないデータを見て,分からなくなったため,質問をさせていただきました。
ということで,
(1)M-H曲線で飽和は評価する。
(2)M-H曲線でも完全に水平になることは無いので,何かしらの近似が必要。
という2点がよくわかりました。
なかなかに電磁気というのは難しいですね。引き続き,勉強いたします。

お礼日時:2005/02/07 14:46

質問者は、磁化(m)と磁束密度(B)を混同してませんか?


本来磁束密度はB=(μ0)H+mで表されます。ここで、μ0は真空の透磁率です。
磁性体が軟磁性体で有って磁場が弱い場合には、mも外部磁場Hに比例して増えるので、
これをB-Hの関係に書き直すと、B=μ'Hとなり、弱磁場付近ではμ'が一定値に見えるのです。
磁化mに飽和は有りますが(この磁化も厳密には飽和してからも少し増えていきます)、磁束密度に飽和は有りません。
No2さんが述べられているように、高磁場でもμ0よりはやや大きい値でBは増加します。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。
おっしゃるように、磁束密度が飽和するものと
思っておりました。
B=μ0H+m=μ0H+μH=(μ0+μ)H=μ'H
ということですね。
高磁場でもμ0よりやや大きい値でBが増加するとすると、対象がいつ飽和するかということを、B-H曲線から求めることはできないのでしょうか?

補足日時:2005/02/06 18:59
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(とりあえず、強磁性体に限定するとして)



#1さんの回答に有るように、BH曲線上のある点での透磁率は B/H (点と原点を結ん直線の傾き) を使うときと、 ΔB/ΔH (接線の傾き)を使う場合と有ります。(後者は微分透磁率と呼ぶことが多いような)

また、飽和状態になっても、曲線は完全に水平になるわけではなく、Hを増やせばBは少しずつ増えます。(微分透磁率が真空透磁率と同程度までは下がりますが、それ以上下がらない。もともとの透磁率が真空透磁率より非常に大きい場合には、水平になったように見えますが。)

結果、飽和した領域では
・ΔB/ΔH(微分透磁率)は真空の透磁率程度までは下がり得る(でも0にはなりません)
・B/Hは真空透磁率より大きな値をとります。(最初にBが増えた分、真空透磁率を表す直線よりも必ずBH曲線の方が上に有るので)
という状況になるかと。

この回答への補足

ご回答ありがとうございます。
私はてっきり,ΔB/ΔHが定義かと思っていました。
だとすると,飽和の定義ってなんなのでしょうか?

飽和すると,磁性体中の磁気双極子が全て同じ向きに向くために,それ以上には磁界が強くならないと思っていましたが,飽和でもBが増加するという説明がつきません。
とすると,B-Hが十分寝た状態を"飽和"といっているだけで,実際にはまだまだ全ての方向がそろっていないけど,
実用上は大差がないから"飽和"と言っているということなのかと考えますがいかがでしょうか?
(例えばΔB/ΔHが一定値以下になったら飽和と定義するとか。)

補足日時:2005/02/03 17:19
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私も詳しくはありませんが,


透磁率は磁場強度と磁束密度の比なので,
飽和したからといって0にはならないような気がします.
どんどん低減していくということではないでしょうか.
交番の場合(交流ですね)は,変化分が効くので
異なるかもしれませんが・・・
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