No.1ベストアンサー
- 回答日時:
戦争中最もむげに被害をこうむるのは、一般市民です。
指導者がどう考えていたかはわかりませんが、しかしあくまで事実として以下のように言うことができるのではないでしょうか。・国民は軍部の暴走に巻き込まれた、ある意味「被害者」である。
・「不幸」とは理由はどうあれ「国」などという抽象的なものが「負け」てしまうことではなく、人々の具体的現実である「日常」が破壊されることである。
・国民は「命に代えてでも国を守った」のではなく、「命に変えてでも国を守らされた」のである。
「被害者」「負ける」「日常」「抽象的なもの」など、概念定義は甚だあいまいではございますが、しかし少なくとも当時の権力者たちは国民を思っての「心情倫理」的な動機によってうごいていたのではなく、あくまで権力や利益獲得のための政治的な動機によって動いていたと言えるのではないでしょうか。
No.7
- 回答日時:
特別攻撃隊作戦を行ったのは国の指導者というよりは、軍です。
国が軍の作戦面まで直接かかわるようなことは通常はありません。軍が考えていたことは、もっと実用的なことです。当時、連合国の戦力は質量ともに強大となり、VT信管の採用やレーダー情報をCICで統合し、在空機を統制するなどにより、接近することそのものが困難となっていました。また日本側の搭乗員の練度が下がり、搭乗機の品質も劣化し、通常の飛行ですら難しくなっていたのです。
このような状況で、通常攻撃を試みても、攻撃成果が上がらないばかりか、皆撃墜されて生還はおぼつかない状況でした。どうせ戦死するのなら確実な戦果を上げさせてやりたいと思ったからこそ、特攻作戦は実施されたのです。
ちなみにソ連でも組織的特攻作戦がモスクワ攻防において行われています。日本の震天特別攻撃隊のような空対空特攻でした。
>特別攻撃隊作戦を行ったのは国の指導者というよりは、軍です。
軍も、指導的な立場にあったことにはかわりないと思いますが。
国民に対して命令できるわけですから。
No.6
- 回答日時:
戦前の日本の出発が、明治維新です。
明治政府の課題は、植民地にならずに独立国家を保つことでした。
そのためには、「日本人」と「日本」を作る必要がありました。当時のアジアの状況から、欧米の制度を取り入れながら、その制度を支える人も作る必要がありました。そういう危機意識は、当時のアジアの状況から、生まれたものです。
「日本人」と「日本」を作ることに成功すると、それを、拡大することを考えてきます。
指導者たちの中には、そうすることによってアジアの開放につながることだと考えた人たちもいた。
今から考えられませんが、当時の人たちは、よりアジア人だという意識があった人もいました。
つまりその拡大がアジアを解放するという考えの下に
日本人とアジア人、日本とアジアを区別することなく
日本という枠を作ろうとした人たちもいました。
拡大するということからも、教育とかインフラとかも当然必要で整備していきました。
しかし、所詮「」付のものですから、「」の中を政策的にわけたり、人々の意識も勝手に分けて行ったのです。同じ日本人の中でも、そういう意識の高い人と低い人が、混ざり合えば残念ながら、低きに流れてしまいます。指導者も同じです。
その枠組みであるから指導者でいられますが、その枠組みが外れれば指導者でなくなるわけです。
当然「」付の日本と日本人は、なくなると考えますね。
しかし「」が外れても日本人は日本人です。その日本人を守ろうとした人もいました。
指導者といっても色々です。
特攻隊の人たちが、守ろうとした人たちは、決して「」付の日本人じゃなかったのです。
残念ながら、「」付の日本で権力を握っていた人たちの多くは「」付の日本人を守るという名目で、戦争を遂行してしまいました。
ある意味戦後は違う「」が付いたのかもしれませんが
「」をはずした日本人や日本が戦前より良くなったとは思います。
「」付の日本人を守ろうとする指導者と「」をはずした日本人を、守ろうとした指導者がいたということです。前者がほとんどですが。
>「」付の日本人を守ろうとする指導者と「」をはずした日本人を、守ろうとした指導者がいたということです。前者がほとんどですが。
「」は非常にわかりやすい例えですね。
「」なしの日本人の命は軽視する指導者が多かったということですね。
No.5
- 回答日時:
国民よりも、国体(天皇制)を守ろうとしていたのです。
国家主義、全体主義であった当時の日本政府にとっては、国民など2の次3の次なのです。
むしろ国民も国体を守る為に全員特攻せよと「一億総特攻」などというスローガン掲げていました
No.4
- 回答日時:
特攻までして戦った理由ですが、特攻隊を組織した大西瀧治郎中将の言葉が間接的にですが、残っています。
要約すると「もう戦争は続けるべきではない。一日も早く講和を結ばなければならない。
マリアナを失い、敵はすでにサイパン、成都にいつでも内地を爆撃して帰れる大型爆撃機を配している。
残念ながら、現在の日本の戦力ではこれを阻止することができない。それに、重油、ガソリンが、半年分しか残っていない。
軍需工場の地下建設を進めているが、実は飛行機を作る材料のアルミニウムもあと半年分しかない。
燃料も空母信濃を油槽船に改造してスマトラより運ぶ計画を立てているが、とても間に合わない。
半年後には、かりに敵が関東平野に上陸してきても、工場も飛行機も戦車も軍艦も動けなくなる。
そうなってからでは遅い。動ける今のうちに講和しなければ大変なことになる。
万一敵を本土に迎えるようなことになった場合、アメリカは敵に回して恐ろしい国である。
歴史に見るインディアンやハワイ民族のように、指揮系統は寸断され、闘魂のある者は次々各個撃破され、
残る者は女子供と、意気地の無い男だけとなり、日本民族の再興の機会は永久に失われてしまうだろう。」
大西中将は真珠湾攻撃にも反対したほど、慎重で合理的な性格でした。そして自ら「特攻は統率の外道である」と言っていました。
戦争指導者が、敗戦により国民が不幸になると考えていたのは事実です。
一番イメージとしてあったのは第1次世界大戦後のドイツでしょう。
賠償金とハイパーインフレ、15%の国土を失い4百万人の自国民が自国外に。ルール工業地帯は占領される。失業者があふれる。
という第1次世界大戦後のドイツと同じ状況が、間違いなく日本にも来ると考えていたはずです。
日本の首脳部は昭和19年にサイパンが陥落した時点で勝利は諦めていて、昭和20年の始めには昭和天皇にさえ敗北は必至と上奏しています。
最後の最後まで日本が抵抗したのは、悲惨な無条件降伏だけはなんとか避けようとしたためです。
一撃講和論といって、なんとかアメリカの侵攻を遅らせるか出血を強要して、その間にソ連に講和を仲介してもらおうというのが政府の方針です。
また、昭和20年5月のドイツ敗戦時までベルリンに大使館もあり、邦人も多数いましたのでドイツのベルリン陥落の惨事を知っていました。
(ベルリン陥落 1945 Antony Beevor著という本が参考になります。ベルリンのレイプ犠牲者の推定数は10万人だそうです。)
指導者はこういった事態だけはなんとか避けようと考えていました。
それだけでなく、当時の指導者たちは「日本という国が地図上から消えてしまう」ということだって充分にありえる、と考えていました。
実際、ドイツが米英仏ソに地域別分割統治されたのと同じように、日本占領統治の原案には北海道と本州東北地区はソ連、
四国は中国、中国地方・九州は英国、本州はアメリカ、東京は米英ソ中の4カ国で分割するという、
いわゆるベルリン方式というものも提案されていました。
ソ連を廃してアメリカ一国統治が為されたのはトルーマン大統領が強気であったおかげで、ソ連に対して弱気であったルーズベルト大統領が急死
していなかったら、どうなっていたかわかりません。分断国家になる危険はほんの紙一重で回避されました。
また、中国占領地域には国共内戦の難民が数百万単位で流入した可能性だってあります。ユーゴスラビアのような他民族国家になっていたかもしれません。
戦後の混乱の収集がつかず内戦状態に陥る可能性も危惧されました。現在のイラクやアフガニスタンを想像してください。
もし内戦が起きなかったとしても、戦勝国が日本の復興を許すはずがないとも考えられていました。
現にアメリカの初期の占領計画では、工業設備は賠償として売り払い日本を小さな農業国にしようとする方針でした。
軍需品生産や航空機生産はもちろんのこと、重化学工業全般を禁止しようとしていたのです。
この計画は、これも運良く朝鮮戦争の勃発により中止されましたが、航空機生産はGHQの政策により
昭和二十七年のサンフランシスコ講和条約まで禁止され、このことは現在まで尾を引いています。
さらに、当時日本本土は人口が多いだけの島国で単独では生きていけないと考えられてました。
日本は食糧輸入国でしたし、移民をして人口を吐き出して生きていました。
日清日露戦争、第一次世界大戦で得た権益・資源。満州、南洋諸島、千島、樺太の石炭、鉄、石油、漁業資源。
朝鮮、台湾、満州に投資した重工業、食糧生産、人口吸収地としての役割。
こういったものが失われては日本の将来は無いと思われ、だから「満蒙は日本の生命線」と呼ばれたのです。
復興できたとしても資源は外国に握られている。当時世界はブロック経済で域外には高関税をかけていました。
これでは1億人に迫る国民を食べさせることはできず餓死者が出るだろうと言われました。
現在の発展した日本を知っているから「はやく戦争やめればいいのに」と思いますが
当時はそんな楽観的予測もなく深刻に心配していたのですよ。だから国民も必死になって戦ったんです。
本当に運がよかったのですよ。
なお、前述の大西瀧治郎中将は昭和20年8月16日、腹を十文字に切り裂き頚動脈と胸を刺して特攻隊の後を追い、自害しました。
大西瀧治郎中将は、中枢部の中では、一般的な考え方の持ち主だったのですか?
もし、特異な考え方の持ち主であるなら、大西瀧治郎中将から当時の中枢部の一般的な意識を考察することは不可能のように思えますが。
No.3
- 回答日時:
参考に
特攻隊員は、子供のため妻のため両親のため山河のためと純粋に考えて実行したことは、間違いのないことですね。終戦まえのサイパン島などの玉砕で本土が爆撃のターゲットになった時点で戦争の勝敗は明白だったですね。連合国側は、その時点で日本に無条件降伏を申し入れたのですね。日本側は、国体維持(天皇制維持)を除けば降伏するという状態でしたが、連合国側は、あくまで無条件降伏ということで、降伏が延たのですね。それで、終戦前の半年、特攻、沖縄から広島、長崎へと続いたのですね。結果的には、特攻で多くの若者が死に、広島、長崎の原爆ということで昭和天皇が無条件降伏を受け入れ終わりになりましたね。つまり、当時の指導者は国や国民のことより、国体維持が大切であったということですね。戦中は、国も国民も天皇のものだったんですね。今から考えても理解不能で、いいようがないですがそれが歴史ですね。お隣の北朝鮮も戦前の一時代の日本と同じようなものですから参考にはなりますね。
No.2
- 回答日時:
>特攻隊までやって最後の最後まで日本が抵抗したのは、
最後の最後まで抵抗していませんよ。
軍部強硬派は本土決戦を主張していましたから。
本土決戦になっていたら、ソ連が東京を“解放”したかもしれません。
ドイツのベルリンのように。
そして、日本は東西に分かれると。
東側には金日成のようなソ連傀儡の独裁者が生まれ、それこそ多くの国民が呻吟したことでしょうな。
広島・長崎に原爆が落ちて壊滅的被害が起こっていなければ、
充分ありえたことです。
>当時の指導者が以下のように思っていたからなんでしょうか?
それよりも、まさに【空気】のせいだと思いますよ。
大東亜戦争末期では、賢明な軍人だったら敗戦濃厚なのは分かったでしょう。
でも、言い出せないでしょうね。
空気が支配した世界に水を差すことはそう簡単には出来ません。
日本はそれまで勝ち続けていたんですし。
詳しくは、山本七平著「空気の研究」をどうぞ。
>それよりも、まさに【空気】のせいだと思いますよ。
>空気が支配した世界に水を差すことはそう簡単には出来ません。
集団暴行の行為者から、誰一人としてやめようと言い出せないのも、その場の空気に支配されているからですね。
ようするに集団暴行も戦争も、行為者に罪はなく、悪いのは「空気」という認識がいいのかもしれないですね。
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