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公害のような外部不経済の発生企業・産業にたいして、その社会的損失に相当する税を負担させて、外部不経済を現象させるとともに適切な産出量に導くことについて、「税」の活用を提唱し、「税」の代わりに「補助金」を用いても同じ効果が得られると主張した経済学者A.C.ピグーについてなんですが、どういう意味なのでしょうか。どうして補助金でも同じ効果が得られるのでしょうか?

A 回答 (2件)

 まず、外部性の定義は、「ある経済主体(消費者、生産者等)の経済活動が他の経済主体の状態に及ぼす効果」とされています。

その効果がよいものなら外部経済、悪いものなら外部不経済と呼びます。

 外部不経済の例として公害がある。今、ある企業(#1ではA)が汚水を垂れ流し、それが、社会的に悪影響を出しているとします。

 そこで、政府がAが社会的に悪影響を出している分にかかる費用(汚水処理などに費用がかかるはずです)を徴収しようとしてその分だけ税金(#1ではt)をとるのです。するとAはどうしますか?

 生産するコストが今までよりかかるようになり(税金分)、そのなかで市場が均衡する(D=S)ような適切な生産量にまで生産量を減らします。

 Aが政府から生産量を減らすごとに補助金をもらえるなら、Aはある一定のところまで生産量を減らすはずですね。税金と同額の補助金を出すことで、最適な生産量まで導くことが出来るのです。

 よって、同じ効果が得られると言えます。


 #1での私的限界費用曲線をAの供給曲線、社会的限界費用曲線を公害等のコストを加えた供給曲線とみなしてみればわかると思います。
 そして、縦軸に価格、横軸に生産量をとり、需要曲線(D)と供給曲線(S)を書き込み、供給曲線を上に平行移動したのを社会的な供給曲線(S')として図を書いてみて下さい。S'とSの縦軸の差をtとします。

 今、市場はD=Sで均衡していますよね。でも、公害の分を考えるとD=S'の水準でなければなりませんよね。そこで政府がtの課税をするのです。すると、SはS'の水準になりますよね。すると市場ではD=S'をもとに最適生産量が達成されます。補助金の場合もSがS'の水準まで上昇することで同じ結果になります。(#1の説明参照)

 こんな感じでいいのかなぁ。
 てっきり経済学部生からの質問だと思って専門用語で答えてしまった。申し訳ないです。


 
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この回答へのお礼

ありがとうございます。前半の部分まで納得しましたので、高校レベルとしてはこれでOKなので・・・

高校の政治経済の復習をしてたところです。ありがとうございました。

お礼日時:2005/02/25 21:42

 外部不経済が起こっていると、市場の均衡は、私的限界費用曲線(以下PMC)と需要曲線(以下D)の交点になります。

そのため、社会的限界費用曲線(以下SMC)との関係で厚生損失が発生します。

 (課税のケース)
 そこで、政府がパレート効率的な水準(SMCとDの交点=yとする)にするために外部不経済を発生させている企業(Aとする)にSMCとPMCの乖離額(tとする)を課税するなら、AのPMCは1単位あたりtだけ上昇する。するとyではPMC=SMCとなり生産量は最適な水準になる。

 (補助金のケース)
 政府が、Aに対し補助金(t)を出してそのかわりに生産量を減らしてもらうとする。
 Aにとっては、PMC=Dの生産量から1単位生産を減らすごとに、tだけ補助金をもらうことができるから、生産費用(PMC)と補助金の合計がAにとって生産することの機会費用となる。(Aは、1単位生産を増やすとtをもらう機会を失うため)
 それにより、PMCは先の課税のケース同様、tだけPMC
が上方にシフトします。それで、最適生産量yを達成できる。

 以上、課税、補助金のケースともに生産量はパレート効率的な水準になることができるから同じ効果をが得られるといえると思います。
 ただし、補助金のケースは、その分だけ企業の収入が増えるので所得配分は変わってくると言われています。

 私なりの外部不経済のところの理解なのでわかりにくかったら申し訳ないです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。実は高校の政治経済の復習で、参考書の巻末にある大学入試問題でわからなかったところの質問でした。需要曲線はわかるんですが、私的限界費用曲線(以下PMC)やパレート、乖離などの用語はさっぱりです。すいません。高校の知識では理解できない内容のようですね。
う~ん、天下りにとらえるしかないかもしれません。すいません。

お礼日時:2005/02/25 12:31

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