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電蝕は、通電性のある異種金属が接合された場合、イオン化傾向が大きい方の金属が腐食してしまうという現象ですが、では普通鋼(SS400等)とステンレス鋼とで
普通鋼が腐食してしまうのは何故でしょうか?
ステンレス鋼は鉄(Fe)を主成分としクロム、及びニッケルを含んだ合金という事は解るのですが・・・・

A 回答 (4件)

こんにちは。


まず、鉄とステンレスは同じものではありません。どちらも鉄が主成分ではありますが、化学的性質だって、鉄=錆びやすい、ステン=錆びにくいという違いがありますよね。錆びにくいという事はイオンになりにくいということで、当然イオン化傾向にも違いが出て来ます。

#イオン化傾向をご存じなので、この位の説明でいいかと思いますが、何かありましたら補足下さい。判る範囲でお答えいたします。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます。
つまりは、ステンレス鋼は錆びにくい⇒イオン化傾向が鉄に比べ小さい、と解釈
すればイイのですかね?
大変参考になりました。

お礼日時:2001/09/13 17:24

 この分野は知らない一般人ですが,myeyesonly さんの回答(イオン化傾向)に反応して補足いたします。



> ステンレス鋼は鉄(Fe)を主成分としクロム、及び
> ニッケルを含んだ合金という事は解るのですが・・・・

 これらのクロムやニッケルがどの様に含まれているかは御存知でしょうか。「理化学辞典 第5版」で「ステンレス鋼」を引くと,「耐食性に優れた合金鋼の総称で,クロムを約12%以上含有し,鋼の表面にクロムの酸化皮膜ができて不動態化し,優れた耐食性を示す」事が書かれています。

 つまり,クロムは鋼の表面に存在し,普通鋼とステンレス鋼を接合した場合には,鉄(普通鋼)とクロム(ステンレス鋼)が接触した状態になっているのでは?。

 後はイオン化傾向を考えれば納得できるように思いますが。いかがでしょうか。
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この回答へのお礼

アドバイス有難うございます。
そうですね。表面に不動態化により耐食性を得ているのですね。
ただし、「普通鋼とステンレスの接合面で鉄とクロムが接触している」とすれば、
鉄よりクロムのほうがイオン化傾向が大きいために、どうなってしまうものやら
と疑問が残ってしまいますが・・・(?_?)
ステンレスは合金であるためクロムの性質が出ないとすれば納得ですね・・(^^;

お礼日時:2001/09/13 17:50

若干の誤解があるようなので補足しておきます。


イオン化傾向が水素より大きい金属が水中で酸化しないはずはありませんし、合金化によってイオン化傾向が小さくなる例は稀です。では「なぜステンレスは錆びにくいのか?」と申しますと。rei00さんの仰るようにクロムの不動態膜が出来るからです。この不動態膜と言うのは、クロムが酸化したものですが水に溶けませんし、非常に緻密で(酸化物ですから)電気を通しません。このように金属の表面と水との間に水に溶けない、かつ電気を通さない膜を形成することでそれ以上酸化しないようにしているのです。
しかし、この膜にも弱点があって、塩化物イオン(Cl-)等が存在すると、水に溶けやすくなります。こうして不動態膜が破壊され、酸化が進み腐食する(錆びる)事になります。ですから、ステンレスに食塩は厳禁なのです。
>普通鋼が腐食してしまうのは何故でしょうか?
ということですが、イオン化傾向というより、単に「ステンレスの方は不動態膜で守られている」と言ったところでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
大変参考になりました。

>イオン化傾向というより、単に「ステンレスの方は不動態膜で守られている」と言ったところでしょうか。

普通鋼とステンレス鋼の間で電蝕が起きるという事例を以前聞いたのですが、
ステンレスはクロムの不動態膜で保護され電気を通さないとすると、電蝕は
起こさないという事になりますかねえ・・・(?_?)

お礼日時:2001/09/14 08:29

失礼しました。

kairi9214さんがどの程度の知識を要求されているのかわかりませんでしたので、「電気を通さない膜で保護している」イメージを簡単に持ってもらうために「電気を通さない(=抵抗無限大と思われたのでしょう)」と表記いたしましたが、厳密には「(金属と比較して)電気を通しにくい」の方が正しいですね。
では、本題に入ります。
「イオン化傾向が水素より大きい金属が水中で酸化しないはずはありません」と書いたように水中で完全に酸化を止める(腐食速度=0)ことは出来ません。(もっと厳密に言うと金でも酸化します。)つまり、徐々に酸化反応は進行していきますが、これは平衡反応であるのでこの時の電位を「腐食電位(浸漬電位)」と呼んでいます。この電位が+側(貴)の金属が腐食しにくい金属です。(元素の場合はイオン化傾向が低いといえます。)
ステンレス鋼の場合は表面の不動態膜によってこの電位が高く(貴に)なっていますが、ここに腐食電位の低い(卑な)普通鋼が導通状態で接触しますと両方の金属の電位は等しく(or近く)なります。この電位は普通鋼単独の電位より高く、ステンレス鋼単独の場合よりも低くなるので、普通鋼は単独の場合よりも腐食速度が大きくなるということになるわけです。
ご理解頂けましたでしょうか?
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この回答へのお礼

再度のご回答ありがとうございます。
なるほど!と納得致しました。解りやすい解説を頂きまして
ありがとうございました。

お礼日時:2001/09/14 15:02

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