いま、インド、パキスタンのカシミール問題を勉強しています。両国ともイギリスの植民地ということですが、イギリスが(イギリスだけではないでしょうが)支配に際して、分割統治だけでなく両国の対立(宗教)を利用し対立をあおったと書いてあったのですが、実際どのようにしてあおったり、できるのでしょうか?またそのようなことで、イギリスへの不満を薄くすることができるものでしょうか?ちょうど中国でデモが起こっていましたが、同じように専門家の方々は政府は自分たちに向けられる不満を反日感情を利用して、和らげようとしているそうですが、素人の僕にはそんなうまくいくのかなと思ってしまうのですが。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
煽動は、人種・宗教を利用すれば簡単です。
<インド・カシミールの場合>
イギリスの工作員がヒンドゥー教寺院を放火・爆破して、当のイギリスが「イスラム教徒によるヒンドゥー教寺院を放火した」とデマを広報すれば、ヒンドゥー教徒は直ぐにいきり立ちます。
その他、イギリスはヒンドゥー教徒を暗殺しておきながら、同様に「死体を検証すると、シーク教徒が持つサーベルで犯行に及んだ模様」と広報したり、イスラム教の「領土」にヒンドゥー教の象徴たる「旗」や「仏像」を置いたりしています。
何が正しくて何が誤っているかを判断する情報が少なく、しかも統治者が「普段は住民のために尽くしている」姿勢を見せて、統治者が信頼をある程度勝ち取れば、その統治者の広報なんて、あっさり信じてしまいますよ。
日本も、No.2さんのご説明の通り、デマ情報に振り回されていましたね。
僕らも情報に振り回されていますよね。BSE問題でアメリカからの牛肉輸入を一時ストップさせていますが、輸入再開をしたい政府としては、エイズと同様「安全情報」を流したりしています。これに対して現在は国民の目は厳しいですが、政府としては、この問題から国民の目が逸れるような事態、例えば福岡の大地震・中国国民による駐中国の日本企業や飲食店襲撃事件が起きて貰った方が良いのです。
マスコミもバカが多いから、政府広報に煽られて、そちらのニュース報道に走り、連日TVでそれらが取り上げられている間に、「米国のBSE牛肉」がいつの間にか輸入再開、ということになるでしょうね。
回答ありがとうございます。なるほど実際にこのようにして工作を行っていたのですね。確かにこのようにして宗教を利用すれば対立関係がひどくなるような気のします。宗教とは恐ろしいものでもあるのですね。確かにBSE問題があまり聞かなくなっていますね。そんなに頻繁に使われている、というより当然なのかもしれませんが、びっくりです。
No.5
- 回答日時:
現在の日本人も同じですね。
政策の中身を支持されていない小泉-竹中路線が、いつまでも存続できているのは、
政策の中身から国民の目をそらされているからですね。
小泉さんは、もっと暴動が広がって、「中国人は何をやってるんだ?」と日本人の目がそっちを向いてくれることを一番望んでいるのでは?
そのうちに郵政民営化とかいろいろやってしまいたい。
暴動が広がって、日本人に何人か死者が出てくれたら、海外派兵のための憲法改正もやりたいし。
回答ありがとうございました。もし日本に死者が出て、憲法改正という流れが起こったらすごいですね。政治家のひとが、このように考えているとしたら、ちょっと怖いような気がしますが。もしかしたらこのような考えをしなければ政治家なんかにはなれないのでしょうかね。
No.4
- 回答日時:
政治・経済の歴史は、同じ事実についても多面的に見ることができます。
カシミール問題について、イギリスがジャンムー・カシミール藩王国成立後、インド・パキスタンの独立までの約100年の間、ヒンドゥー・イスラムの対立をあおったと言うよりも、利用したという言い方の方がより近いと思います。
対立をあおると、どちらか一方が相手を倒し、体制が変わる恐れがあるので、植民地支配の遣り方としては、うまくいきません。
インドの他地域で行なわれたことなので、多分カシミールでも同じではないかと思うのですが、(カシミールで行なわれたとの資料は、寡聞にして持ち合わせません。)藩王側に対する武器供給が上げられます。
以下、100パーセント事実とは言い切れませんが‥‥
カシミールでは、藩王の属するヒンドゥー教徒側がイスラム教徒の3分の1の人口しかないにもかかわらず、支配者側でした(更にその上に少数のイギリス人が支配していましたが)。
イスラム人にとって、支配者側の末端窓口となって直接税金などを徴収していくヒンドゥー教徒の役人が、顔の見える相手として不満の対象となりました。
イギリスは、そのままの状態であればイスラムに負ける人口の少ないヒンドゥー教徒側に、イスラム側に負けない程度で、イスラム側を圧倒してイギリスに対しその力を向けない程度に、旧式武器をやや不足気味に供給しました。(その結果、対立は長く続くこととなります。)
尚、イギリス人は自分たちを守るネパールのグルカ傭兵(仏教徒主体で人口は少ない上、居住地から離れている)には、比較的新式の武器を与えました。
100年間こうした状態が続きましたが、第2次世界大戦でヨーロッパが戦場になり、日本海軍にインド洋の艦隊を壊滅状態にされたイギリスは、植民地を管理する人材・資材・資金・軍事力を失いました。
参考ですが、インド帝国の一部であった、ビルマ(仏教国)では、インド人を連れて行って、下級官吏として徴税などを行なわせました。ビルマ独立時にビルマに残されたインド人は(人口の1割弱くらい?)、イギリス植民地支配時の恨みから、現在も職業などで差別的待遇を受けています。
反日感情について
政府に向けられている不満を、反日感情を利用して和らげようとしているという説は、現地で生活した経験からいくと、あたっていないように思います。(大新聞・マスコミでもかなり偏った報道をする会社があります。)
ただ、今回の反日デモの根元にある日本への感情は、政治家トップから一般市民まで共通の感情です。
警備の警察官にしてみれば、ペットボトルにペンキを入れて投げる行為は、火をつける・投石するに比べれば自制された行為で、自分もできるものならやりたいが本音です。制止しないのも当たり前とも言えます。
中国政府としては、暴力的行為で歯止めが掛からなくなるのは困るが、「言葉で日本政府にアピールしても無視された」、歴史問題や靖国神社の問題を解決に導くためのいい機会ととらえ、利用したいとの意識は、間違いなくあるでしょう。
回答ありがとうございました。中国の人々の反日感情が強いのは事実のようですし、簡単に政府もデモを鎮静化しようなんてしようと考えないかもしれませんね。政治を行っているのも人ですから、感情を抜きにはできないですね。
No.2
- 回答日時:
>素人の僕にはそんなうまくいくのかなと思ってしまうのですが。
確かにそんなやりかたでずっとうまいこといくかどうかは疑問ですが・・・・
実例として1の方がおっしゃた他にも現在のロシア、中国、南北朝鮮、冷戦時代のソ連やルーマニア、戦時中の日本(「欲しがりません、勝つまでは」)などいくらでもあります。
というよりこういう排外主義は国内矛盾のたいしてないところで起こったことはありません。
ただこのやり方は国際的にも国内的にも問題の解決につながるのではなく、むしろせいぜい先延ばしにして問題を複雑かつ解決困難にしていくだけなのでよいやり方とはいえないでしょうが、権力にしがみつく人の考えることに自国の未来などない、ということでしょうか。
今の日本はどうでしょうね・・・・・・
No.1
- 回答日時:
実は、1947年に両国がイギリスから独立する前からカシミールをめぐる争いがありました。
七世紀ごろはヒンドゥーが優勢でしたが、十四世紀にイスラム勢力が侵入し、以降ムガル帝国の支配下に置かれました。その後、第一次シク戦争(1845~46)で勝ったイギリスは藩王を置きました。ここでジャンムー・カシミール藩王国が成立。47年の独立へ至ります。独立の際、その地方の住民の77%がイスラーム、20%がヒンドゥーでした。しかし、ヒンドゥー教徒の王がインドへの帰属を表明したため、ギルギット一帯の住民がパキスタンへの帰属を主張反旗を翻したことから第一次印パ戦争に発展しました。さて、当時のイギリスですが、第二次世界大戦でイギリスは疲弊しきっていました。ムスリム連盟の拡大、カルカッタ暴動などなど。対外的にはチャーチルの「鉄のカーテン演説」など共産主義とのにらみ合いが始まっていました。おそらく細工をするのは無理だったのではないでしょうか?そして、敵対感情を利用した政府への批判の回避は結構いろんな国が行ってます。ナポレオン三世やド・ゴール、ヒトラーがいい例です。彼らは政府への不満を遠征などを行って回避してましたから。
回答ありがとうございます。敵対感情を利用する政府の手法はよく使われているのですね。これからヒトラーについても勉強する予定なので参考になりました。
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