吉本ばななさんの『キッチン』の理解できないところ
吉本ばななさんの『キッチン』を読んでいます。うまく理解できないところがあるので、質問します。
「葬式がすんでから三日は、ぼうっとしていた。
涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう、柔らかな眠けをそっとひきずっていて、しんと光る台所にふとんを敷いた。ライナスのように毛布にくるまって眠る。冷蔵庫のぶーんという音が、私を孤独な思考から守った。そこでは、結構安らかに長い夜が行き、朝が来てくれた。」
1.「涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう」は「眠け」という名詞にかかるのでしょうか。つまり、「涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう」は「眠け」を修飾していますか。私は「眠け」を修飾しないで、「涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなって」にした方が自然かと思うのですが、皆さんはどう思うのでしょうか。
2.「柔らかな眠け」とはどんな感じの「眠け」なのでしょうか。
3.「ライナス」はどういう意味でしょうか。
4.「ぶーんという音」とはどういうふうに聞こえるのでしょうか。
5.「私を孤独な思考から守った。」はどういう意味でしょうか。
日本語を何年間も勉強していますが、まだまだ文章がうまく書けません。質問文の中で不自然な表現がありましたら、それも併せて指摘していただければ助かります。よろしくお願いします。
回答(6件)
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「キッチン」は、私も昔、たしか妹に貸してもらって読んだことがあります。好きな作品でした。たしか二回くらい読んだ気がしますけれど、最近また読みたくなって、英語の勉強もかねてと、さきごろ英訳本を購入したところでした(まだ全然読んでいないんですけれど…)。私自身は、題名のとおり、ばななさんの描く台所のイメージが好きで、時々思い出したように読みたくなるときがあります。
それはさておき、原本の方を実はいま持っていないので(ばなな様、ゴメンナサイ)、ネットで探してみたところ、冒頭の部分だけ見ることができました。awayuki さんの写されたところ、少しだけ違っていたみたいですので、おせっかいながら、一応こちらに再掲しておきますね。
「葬式がすんでから三日は、ぼうっとしていた。
涙があんまり出ない飽和した悲しみにともなう、柔らかな眠けをそっとひきずっていって、しんと光る台所にふとんを敷いた。ライナスのように毛布にくるまって眠る。冷蔵庫のぶーんという音が、私を孤独な思考から守った。そこでは、結構安らかに長い夜が行き、朝が来てくれた。」
http://www.shinchosha.co.jp/books/html/4-10-1359 …
「ひきずっていて、…ふとんを敷いた。」って少しリズムが合わないなぁと、ちらっと思っていたのですが、「ひきずっていって、…ふとんを敷いた。」だったので流れがわかって納得できました(私も、よく写しまちがえをします)。
それから、補足のご質問に、非力ながらお答えさせていただきます。(ただ、文芸作品ですので、あくまで一読者の個人的な解釈にすぎませんけれども)
「読み手にとっては、どちらが読みやすいと思うのでしょうか。」というご質問ですが、やはり「う~ん…」ということになってしまいます。どちらが読みやすいか、ということは考えたことがなかったからです。文法的に文章が変であるとか、意味が不明瞭、といった点がもしあればもちろん「あれ?」とは思いますが、そこから先の文章の特徴といったものは作者の個性なので、私的に言えば「そういうもの」という考えです。読み進んでいくうちに、その独特の文体にたまらない魅力を感じてくることもよくあります(個人的には、むしろ癖のある文章の方が好きなくらいです)。ただ、実際問題として、もちろん人それぞれ好き嫌いもありますし、とっつきにくい文章、読みにくい文章、その逆に、わかりやすい文章、読みやすい文章というものはあります。やはり、個性の世界ですから、文体も種々様々、最初の印象もそれぞれに異なりますが、そこを経て、また、それぞれの代えられぬ魅力というものにも出会えます(釈迦に説法)。
吉本ばななさんの文章も他の作家にはない独特のものがあると思いますけれど、読みすすんでいくうちに、作者の表現スタイルやリズムといったものに親しみも増していかれるのではないでしょうか?
引用された箇所について。
「涙があんまり出ない飽和した悲しみにともなう、柔らかな眠けを」ここまでが意味的な一つながりだと思います。「ともなう」のあとの読点は、やはりまとまりとしてすごく長いからでしょう、おそらく。(ちなみに、読点の打ち方は作家によって随分違います。すごく、読点の多い方もあれば、極端に読点の少ない作家もいらっしゃいます)。
「悲しみにともなって、」とするのは、以降の文も変えなくてはならないので、全く別の文章になってしまいます。「~~にともなって」ですから、そのあとに「~~が」という主語を用意しなくてはならないからです(「~~にともなって、~~を」はここではやや不自然。「~~とともに、~~を」は可。ただし原文からどんどん意味が離れていってしまいますけれど)。「~~にともなって、~がおとずれた。それをそっと…」という二文にせざるを得なくなります。もしかしたら、そうして二つの文にしたほうが、「読みやすい」かもしれません。でも、作品世界のtaste がまったく変わってしまいますし、もはやそれは別の人の文章になってしまいます。ですから、結論を言えば、私的にはやはり考えられないということになります。ごめんなさい。
この回答へのお礼
いつもお世話になっております。
タイプミスのこと、申し訳ありません。入力する時に、よく間違っています。ご迷惑をおかけしました。
細かいところまで、ご親切に説明していただき誠にありがとうございました。良く理解できました。
fieldsさんは本がとても好きな人が感じられます。恥かしいことに、私は一回以上読む本はほとんどありません。fieldsさんのことに感心します。
毎日寝る前に、「キッチン」を少しづつ読んでいます。これからもきっと分からないところがあると思うので、またよろしくお願いします。
もうまた何度もすいませんです。。。。。。
なぜ(b)が妥当かというと、読点「、」がふってある位置に依るからです。読点に従って音読みしてみてください。自然に音読みすると、「柔らかな眠け」にかかりました。
悲しみにともなう、柔らかな、眠け
or
悲しみにともなう柔らかな、眠け
とは書いてません。
また、直した文:・・・・・。を読むと修飾関係が変わるどころか、文が何を言いたいかさっぱりわからなくなります。これは私も、実際一文全部を、書いて、見て、読んだ結果です。一文まるまる見て読んでいただければawayuki_chさんなら、意味不明な文となったことをお分かりいただけるのではないでしょうか。
旅にでてきます。それでは。
この回答へのお礼
たびたびありがとうございました。
私は伴う状態の「ともなって」にした方が気軽に理解できる気がしますが、ネイティブな方には理解しにくい文になりますね。
いろいろとありがとうございました。よい旅を!o(*^^*)o
訂正。No.2です。
1について。
まず、修飾関係の整理から。文章での説明で。修飾部を<>、被修飾部を「」とする。
どれほど「緩和した」? <涙があんまり出ない>ほど。
どんな「悲しみ」? <涙があんまり出ない緩和した>「悲しみ」。
どんな「眠け」?
(a)1<涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう>、2<柔らかな>「眠け」・・・1と2が均等に眠けにかかる。
(b)<涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう>、「柔らかな眠け」・・・「柔らかな眠け」にかかる。*「柔らかな眠け」の中はさらに<柔らかな>「眠け」。
の二通りに解釈でき、まず(b)と考えるのが妥当。
だから、細かく見るより、「涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう」は「柔らかな眠け」にかかると考えると作者の意図に乗れるような気がします。
次、
原文:涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう、柔らかな眠けをそっとひきずっていて、しんと光る台所にふとんを敷いた。
を、
直した文:涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなって、柔らかな眠けをそっとひきずっていて、しんと光る台所にふとんを敷いた。
にすると文意が変わりました。
それにNo.3さんのご指摘通り「て」が連続して、下手くそな文になってしまいました。
どう文意が変わるかというと
原文:<涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう>、「柔らかな眠け」をそっとひきずっていて、しんと光る台所にふとんを敷いた。
という、修飾関係が
直した文:<涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなって>、柔らかな眠けをそっと「ひきずっていて」、しんと光る台所にふとんを敷いた。
に変わります。
ともなった+名詞、ともなう+名詞、ともなって~する(述語)。
と基本的に使い分けます。誤った回答をしてしまったことお詫びして訂正します。
この回答へのお礼
ふたたびありがとうございます。
修飾関係のご説明ありがとうございました。直した文は「て」が連続して、下手くそな文になってしまいましたね。
No.3ベストアンサー10pt
1.について
かかります(と思います)。「Aにともなって、Bが(を)…」ですと、AとBとは偶然的な関係のこともありますが、「AにともなうBが(を)」ですと、AがBを導いている、というつながりがはっきりしている感じではないでしょうか。「…ともなって、…ひきずっていて、」ですと、「て」が続いてしまいますしね。あと読点は、長くて読みづらくなる部分をわかりやすくするためや、書き手の息遣いとして打たれることもあります。
この回答への補足
おっしゃったことは十分理解できます。私も同感です。「ともなう」にしたら、「眠け」にかかると思いますが、「ともなって」にしたら、「眠け」にかからないで、ただの伴う状態の連用修飾語のような成分だと思います。多少意味が変わりますが、読み手にとっては、どちらが読みやすいと思うのでしょうか。
この回答へのお礼
いつもお世話になっております。
ご親切に教えていただき誠にありがとうございました。
No.2ベストアンサー20pt
読んだことあるような。。。中身は忘れましたw。
1:「涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう、柔らかな」が「眠け」を修飾。と一読して判断しました。
ですから、
>「涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなう」は「眠け」という名詞にかかるのでしょうか。
そうです。普通に考えると。
またおっしゃるように、
>「眠け」を修飾しないで、「涙があんまり出ない緩和した悲しみにともなって」にした方が自然かと思うのですが
私もそう思います。ただこれは、文学ですから作者は「味」をだしたかった。なぜ作者がこう書いたのか...この「味」がどんなものかは、読んだあなたが「味わう」ものでしょうね。
2:難しいです。葬式から三日間経ち、一時ほどの激しい悲しみも落ち着いてきた。一段落した時に、ふと眠気が。。。
という状況を思い浮かべてみてください......どうですか?
それが「柔らかな眠け」です。
3:No.1さんに同じ。
4:冷蔵庫のファンの音。
5:音のない静かな世界にいると、一人で考え込んでしまいません?
文学は本来。人それぞれ感じ取り方の違うものだと思います。その違っていてよいものを、一律にする教育を受けたような気がします。「味」の部分を「味わってください。
この回答への補足
「ともなって」にしたら、文法面で間違っていないということでしょうか。
「〇〇の気持ちが含まれる眠け」は意味的にはやはり理解しづらいです。文学作品なので、読者に味わってもらうあの「味」を味わうべきですね。ここが難しいです。
この回答へのお礼
いつもお世話になっております。
ご丁寧に教えていただき誠にありがとうございました。2~5はすでにすっきりしました。
1) すみませんが、パスします。作者による出来上がった作品ですから、解釈の仕方は読み手に委ねられると思いますが・・・。
2) 激しい眠けの半分ぐらいの眠けという感じでしょうかね。
3) スヌーピーの飼い主のチャーリー・ブラウンの友人。常に毛布を携帯している。
4) 静寂の中で冷蔵庫を2時間ほど観察していると、経験できます。
5) 冷蔵庫の作動ノイズのおかげで、孤独感を深めるような思考の連鎖に陥らずに済んだ・・・という感じでしょうかね。
この回答へのお礼
ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。1以外の疑問は全部すっきりしました。大変いい勉強になりました。1はおっしゃった通りですが、なんだか作者の修飾語が長すぎて、理解しづらかったです。
本当にありがとうございました。
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