プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

thの発音上歯と下歯の間から舌先を出して発音するという、世界的にも非常に珍しい発音だと思います。そこで疑問に思ったのですが、なぜこのような発音が生まれたのでしょうか?どのような社会的背景があったのか気になります。私の考えは、英語を話す人達はどうしても何かあともう一つ発音が必要で、このようなTHの発音が生み出されたのではないのかと思います。
みなさんも何か考えがありましたら、考えを教えて下さい!正解、不正解ではなく、ただ単に色々な意見を聞きたいです。よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

「英語音声学入門」(松坂ヒロシ)p78によると、現代英語のthには、


(1)舌先を上下の歯の間に入れる方式。
(2)舌先を上歯の先に当てる方式。
(3)舌先を上歯の裏に当てる方式。
の3種の方式があると述べられており、
英語のネイティブは(2)の方式を最もよく用いるそうです。
日本では(1)が有名ですが、これは(1)が日本人にとって最も発音しやすいからでしょう。

一方、「音声学入門」(小泉保)p50によると、
現代ギリシャ語のth(θ)は現代英語のthと同じ音だそうで、
音声学では「歯裏摩擦音」と呼ばれ、
「舌先を前歯の裏に接近させる」と書いてあります。
これは上記の(3)に相当するものと思われます。

いずれにせよ、現代英語と現代ギリシャ語のthは「舌と歯を摩擦させる」方式と言えそうです。

そして、「英語史」(宇賀治正朋)p10を見ると、
No.2さんがおっしゃっているように、
英語のthはインド・ヨーロッパ祖語のtが摩擦音化したものだそうです。

ところが、同じthでもギリシャ語の場合は、
現代ギリシャ語のthは英語と同じ摩擦音ですが、
古典ギリシャ語時代のthは[t]に気息(h)を伴う音で、
「トフ」のような音だと文法書には書いてあります。
サンスクリットにも同じ発音があり、サンスクリットのテープなどを聞くと、
実際の発音は「トフ」というより、[t]と[h]がほとんど同時に発音されている感じです。
初めて聞くと[t]との違いがはっきりせず、よく聞くと、
基本的には[t]だが、やや強い呼気を伴っているという感じの音です。
日本人が使う音の中では、軽蔑的に吐き捨てるように「タッ」という時の音がこれに近いのではないかという気がします。
(これは私の個人的な感じで、音声学的に正確かどうかは知りません。)

要するに、ギリシャ語のth音の変化は、
「気息を伴うt」から「舌と歯を摩擦させる音」への変化で、
これは「気息」の音を「摩擦」の音で代用したということでしょうか。

ということは、同じthでも、英語とギリシャ語では起源が異なるということなのでしょうかね。
比較言語学とか、きちんと勉強してないんで、よく分かりませんけど。

さらに、現代ヒンディー語のthはサンスクリット時代のままだそうで、
ギリシャのthは変化したのに、インドのthは変化していません。
これもなぜなのか興味ありますが、比較言語学を勉強してないので分かりません。

音声学の本を見ると、世界の諸言語には、英語のthよりもっと珍しい発音がいろいろあることが分かります。
また、発音の歴史的変遷などについては、各言語の歴史を解説した本や、
比較言語学の本などを見るのが手っ取り早いと思います。
私も暇があれば比較言語学などもちゃんと勉強してみたいと思ってます。
    • good
    • 0

なぜ『th』の発音が生まれたのか…私は分からないのですが、とても面白い質問ですね(^∀^) 私は若い頃(?)、友達とふざけながら『たのしい~』を『たのthie~』みたいに『サ行』を全て『th』で発音したりして遊んでいた記憶があります(笑)。



話は変わりますが、アメリカの友達は『りゅうじ君』の『りゅ』が難しいと言ってました。彼が『りゅうじ』と言う度に少しスローダウンするのが可愛かったです(笑)。
あと、英語で印象に残っているのは、『wood』と『would』の発音の違いです。慣れるのに非常に時間が掛かった単語の一つ(二つ?)です

外国語を勉強すると、新たな発見があって楽しいですね。ここの皆さんのお返事を読むだけでも楽しいです♪
    • good
    • 0

thの濁音は日本語にもあります。



紀南地方(三重県から和歌山県東牟婁郡にかけて)「で」を舌の先を前歯の先につけて「ぜ」に聞こえるような発音をします。本人は「で」と言ってるつもりですが、他人からは「ぜ」に聞こえます。

別に恥ずかしいことではありませんが、できるだけ気をつけるようにしていますが、孫と話をするとつい子供言葉になるのか出るようです。(私のことです)
    • good
    • 0

英語のthの発音は、interdental fricative(歯間摩擦音)または dental fricative(下歯を使わず上歯と舌先間の摩擦音)ですが、それほど珍しいものではありません。

デンマーク語、スペイン語、ギリシャ語等にもあります。

歴史的には、t や d のような破裂音で発音されていたものが摩擦音に変化したものでしょうね。同系のドイツ語や北欧語で対応する音が t や d になっている語がたくさんあるので。
    • good
    • 0

正解・不正解ではなく、ということなので


気楽に書かせてくださいね。
言われて見れば、確かに面白いですよね。
私は韓国語をよく知らないのですが、
以前韓国の人が、下を、thのように噛みはしないが、
グッと歯の後ろに押し付けるような音があると
言っていた気がします。
興味深いですね。
あと、世界的に見て、日本語の「う」は
とても珍しいそうですよ。
私は音声学の授業でかじった程度の初心者ですが、
世界的には「wo」となるところを、
日本語の「う」は、非常に口を小さく
すぼめる音だと。
私も発音にとても興味があります。
これからも、色々注意を払って
楽しみたいと思います!
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!