プロが教えるわが家の防犯対策術!

薬剤耐性のプラスミドがベクターとして使用される理由について調べていますが、なかなか分かりません。

当方は理系に関しては入門者です。

よろしくお願い致します。

A 回答 (2件)

簡単に言えば、選別(selection)がかけやすいから、だと思います。


例えば、目的遺伝子を薬剤耐性遺伝子の入ったプラスミドに組み込み、大腸菌に遺伝子導入したとします。
でも全ての大腸菌に遺伝子が組み込まれるわけではありません。
したがって、LB寒天培地などに播き、培養します。
この時、LB寒天培地にはプラスミドに含まれる薬剤耐性遺伝子と同じ抗生物質を添加しておきます。
そうすると、目的遺伝子が導入された大腸菌は同時に薬剤耐性遺伝子も獲得しますので、抗生物質入りの培地でも増殖できます。
一方、遺伝子が導入されなかった大腸菌は増殖ができない、という結果になります。
理解していただけましたでしょうか?

長い文章ですみません。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

よく理解できました。

本当にありがとうございます。

お礼日時:2005/05/09 21:30

プラスミドベクターを用いたクローニングの手順を簡単に説明します。


目的のDNA断片を、制限酵素で切れ目を入れたプラスミドベクターに、DNA ligaseという酵素でつなげる反応をします。これを、ベクターの分子数に対して過剰量の宿主細胞(大腸菌など)に入れる操作をします。すべての宿主細胞にベクターが導入されるわけではないので、ベクターが入った宿主細胞と入ってない宿主細胞(こちらのほうが大多数)ができます。ベクターが入ってないものは用をなさないので、ベクターが入った宿主だけが殖えてコロニー形成するように、プラスミドベクターによって耐性になる抗生物質を加えた寒天培地の上に蒔きます。このコロニーを拾えば、ベクターが必ず入っていることになります。うっかり抗生物質を入れ忘れると、ペクターが入ったものもそうでないものもいっせいに殖えるので、一面が宿主で覆われてしまい、お手上げです(この状態をlawnと呼びます)。
クローニングの過程では、ベクターが宿主に導入される効率のほかにも、ベクターにDNA断片をつなげる効率もネックとなります。ベクターのなかには、DNA断片を取り込まず、切れ目がそのままつながってしまうものがあり、これもやっぱりコロニーを形成します。そのための工夫として、例えばプラスミド上のbete-galactocidase遺伝子内にクローニングサイトを設計することで、外来のDNAを取り込んだベクターと(bete-galactocidase活性なし)、取り込まなかったベクター(あり)を、基質となるX-gal発色(青色)で簡便に見分けられるようになっています。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

詳しく教えていただきありがとうございました。
参考にさせていただきます。

お礼日時:2005/05/09 21:32

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!