A 回答 (2件)
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No.1
- 回答日時:
プレス加工の精密せん断加工ですね。
一般のプレス加工は、抜きだれが多くせん断面が少なく製品の平面度が悪い。まあ悪く言えば、ちぎっているようです。それで用途によっては、後からバリ取りをしたり、切削加工したりする部分が多かったのです。
これらを改善して高品質のせん断面にして、切削やシェービングなどの後加工を減らし高品位かつコストダウンを実現する加工方法をいいます。
これによって、従来は、使えなかった分野にも用途の広がりも期待できます。
その実際には、大別しダイの隙間や構成などで、ファインブランキング法と対向ダイス法とがあるようです。
詳細の一例は、下記URLを参照してください。
参考URL:http://www.pnj.com/fb/no2/estech/
No.2
- 回答日時:
精密せん断加工(FINE BLANKING)は通常のせん断加工とは違い金型・プレス共に専用の物を必要とします。
通常のせん断加工との一番の違いは、打ち抜いた物の断面です。断面は、ダレ(丸みの部分)・せん断面(光沢面)・破断面(梨地面)・バリ(かえり)で構成されていますいが、通常のせん断加工ですと、板厚の約15%がダレ、約20%がせん断面、残り約65%が破断面でバリは板厚より5%程度出ています。これを精密せん断加工で行うとダレとバリは同じですが、破断面が無くなりダレを除いた断面は全てせん断面(光沢面)になります。精密せん断加工は通常のせん断加工と違い加工時、材料に圧力(静水圧)を板押さえ(ストリッパーにV突起在り)とエジェクターにて加えた状態で打ち抜きを行い静水圧により材料の延性を増した状態にして加工することにより延ばした状態で加工を行い、せん断面を得ています。通常のせん断加工では、延びは材料の特性のままなので加工初期にのみせん断面が在りその後は亀裂により割れている状態(破断)になります。
通常のせん断加工でせん断面100%を作ろうとするとブランキング(原抜き)をして次工程でシェービングを行う2工程になります。ここに穴が在ったり平面度を要求されると、ピアス(穴明け)とナラシ(FLATTING)が必要になりこれを単発工程で行うと金型が4型必要になります。また作業者も流れ作業で行う場合は4名必要です。これを精密せん断加工で行うと1型で作業者も1名です。
加工圧力は通常のプレスのように打ち抜き+ストリッピング力とは違い、打ち抜き+板押さえ(Vリング圧)+逆圧(カウンター圧)となるので100トンのファインブランキングプレスで100トンの精密せん断加工は出来ません。
下記に通常のせん断と精密せん断加工の比較と特徴を記します。
通常のせん断加工 精密せん断加工
プレス機 汎用 専用
プレス機方式 メカ式が多い 油圧が多い
打ち抜き音 大きい 小さい
クリアランス 板厚の約10% 板厚の約0.5%
金型 汎用 専用
金型精度 加工物による 高精度
金型剛性 加工物による 剛性高い
金型可動 主に上型 主に下型
金型費用 安価 高価
インサート 不要 必要
リング
後工程 断面、精度により 殆どの場合不要
必要
バリ取り 必要 必要
断面硬化 殆ど無し 2割程度UP
断面勾配 無し? 0~0.05mm
実際に加工されているものはオートバイのスプロケット・ディスクブレーキのディスク・ディスクブレーキのプレッシャープレート・シートのリクライニング機構・CVTのベルトのこま(エレメント)等です。
日本では現在でも余り知られていませんが、ヨーロッパでは自動車の部品加工に多く採用されていて大幅なコストダウンと部品の精度向上と強度UPに大変効果を発揮しています。
本来この質問はokwebの関連サイトである技術の森でして頂くのが良いと思いますが、答えられる人が多くいない為この場で回答させて頂きました。
2001.9.18に質問されているので今頃回答しても遅いとは思いますが、他の人に役立てば良いと思います。
これを読んでご不明な点がありましたら、okwebか技術の森で質問または補足ください。
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