A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
昨日考古学の教授にこの件について質問してみました。
そうしましたら学説はたくさんあるが、本当のところは分らないとのことです。
磨製石器は環境に差があるにもかかわらず世界中で作られているので
明らかな理由があると思うのが普通だけれど
実際には分らないのだそうです。
考古学に興味のある人が自分なりの想像をめぐらせて理由を考察するのも
考古学の楽しさということのようです。
No.5
- 回答日時:
実験では打製の斧は研磨しないだけ制作が容易ですが、
切れ味は磨製のほうが多少早く、切断面は磨製のほうがきれいです。
とはいえ、それだけの理由から磨製の斧に変わっていったのかどうかは疑問です。
学問的にも確定していないと思いますよ。
石器の製作者たちが暇だったんだと主張する人もいます。
打製石器に使える良質の石が不足しはじめたと主張する人もいます。
(実際、良質の石は貴重だったらしく、
新石器時代のヨーロッパでは10m以上も縦穴を掘ってまで良質のフリントを採掘していますから
その可能性も考えられます。)
実をいうと私はこの石材不足説に賛同しているんです。
たとえば青銅が鉄に負けたのは金属としての弱さだけではなく
素材の供給量の不足が決定的敗因だったと思っています。
石器時代から経済の原則が働いているなんて、、、面白くないですか?
No.4
- 回答日時:
一年以上前の質問ではありますが回答を。
先ず磨製石器とその利点についてです。磨製石器には石鏃や石斧があります。これらは石器単体で存在するわけでは無く、柄に取り付ける事によって機能を発揮する組み合わせ式の道具と考えられます。金属器が無かった弥生時代以前に木材を加工し柄を作るには大きな労力を必要としました。機能部にあたる石器はこの柄に適合するように作る必要があり、微妙な整形加工が可能な磨製技術が選択されたものと考えられます。また、石鏃についていうならば縄文時代の押圧剥離による石鏃製作は極めて高度な技術を要し、一朝一夕で作れるようになるものではありません。それに比べると磨製石鏃は片理の発達した石材を使用すればさして技術を要さないという点があります。打製石斧と磨製石斧ですが、これらはそもそもの用途の違いが考えられます。一般的には打製石斧=土堀具 磨製石斧=伐採具と考えられています。都立大学で石斧による伐採実験を行っていますが、耐久性や伐採効率は大きく異なるみたいですよ。理由としては均整の取れた磨製石斧は刃部の受ける圧力が均等であること。着柄が容易かつ強固であることなどが考えられます。
余談になりますが打製石斧は実際に観察すると大きさに大きな違いがあったり、使用痕跡にも違いが見られます。私自身は打製石斧には土堀だけでなく動物の解体や木材の加工など複数の機能があったであろうと考えています。石斧と名はついておりますが実際にどのように使っていたかは未だ分かっていないのが実情です。厳密には打製斧形石器というべきなんですが、慣例的に打製石斧という名称が使われ続けています。
No.3
- 回答日時:
補足です。
打製石斧は初期のもの、磨製石斧はそれより後期のものですが磨製石斧は
1.形、大きさ、重量などある程度自由にえらべるようになる。
2.機能的には目的に合わせてある程度自由にえらべる。
と思います。
例えば戦闘用で投擲に便利なように重量、鋭さを加工出来る。 同様なものの複製がし易い。
木材の伐採用としても大木用と小枝用と細かく使い分けられる
取っ手の木材との結合用の穴などの工作が出来る。
打製石斧では偶然性に頼るのでこのような自由度が得られにくい。
それに文化の進歩による美意識の向上により勾玉など磨製技術の進歩、普及もあったのではないでしょうか?
No.2
- 回答日時:
生産手段の変化と材質の問題ではないでしょうか?
打製加工できる石の性質は、硬いけれどある一定の方向に割れる性質のものだったと思います。結構細かい加工まで可能でしたが、小刀や、槍や矢の先端に取り付け、狩猟採集の道具として用いられていました。
磨製石器の材質は、木を伐採するのに適した、割れにくいものでした。森を切り開き、竪穴式とは言え定住のための住居を作るなど、農業と密接に繋がっています。
石斧も形状は似ていても、上記のように材質や使用目的は必ずしも同じではなかったと思います。
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