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ショウジョウバエ、ユスリカなど双翅目のだ液腺の染色体が異常に大きいのは何故でしょうか(構造はどうなっているのでしょうか)?参考書にはDNAが複製を続けて太くなったものとかいてありましたが、DNAが沢山からみあっているのでしょうか?それとも、特殊な折り畳み構造をしているのでしょうか?あるいは、ヒストンが意味も無く大きい?

また、そうなっているのは何のためでしょうか(どんな機能があるのでしょうか)?常に染色体の状態にあるようですが、何かメリットがあるのでしょうか?また、なぜ「だ液腺」のところにあるのでしょうか?

(パフと呼ばれるところで、mRNAが作られているというのは参考書を読んで存じています。・・・ということは、たんぱく質の合成と関係あるのでしょうが、巨大である必要はないですよね?)

なんかクエスチョンマークが多くなってしまいましたが、参考書を見ても回答が見あたらなかったので、お答えいただけると嬉しく思います。

A 回答 (2件)

多糸染色体は,細胞分裂することなくDNAの複製が10回ほど行われるようです。

また,ご承知のように相同染色体が対合した二価染色体ですから一層巨大なものとなるのではと思います。

構造ですが,分裂期以外の核内の一般的な染色体の構造(染色体基本繊維:直径約30nmの微細な核蛋白質繊維)で,分裂中期にみられるいわゆる折りたたまれた染色体の長さの100~150倍です。

多糸染色体は,双翅目幼虫の唾液腺だけでなく,消化管上皮細胞(中腸上皮)等に見られ,他の器官でも見られる一般的なもののようです。

最後に目的ですが,これは良くわかっていないようです。一般的には,特定のタンパク質の生産能力を高める必要があり,そのために遺伝子増幅しているのだと考えられています。ガン細胞も同様な目的で遺伝子増幅しているようです。おもしろいですね。

良いURLがありませんでしたが,下記URLは参考になりませんでしょうか。このURLでは染色体基本繊維は基本染色体原繊維となっています。

参考URL:http://www.fides.dti.ne.jp/~fuyamak/genetics/cha …
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この回答へのお礼

ありがとうございました。お礼が大変遅くなって、申し訳ありません。生物の世界はまだまだ謎だらけですね。

お礼日時:2005/07/01 21:15

双翅目昆虫では、分化が完了した体細胞は、一般的に多糸染色体化しています。

体細胞でも、幼虫期にみられる成虫原基(変態後、成虫構造に分化するもの)は、多糸染色体化せずdiploidです。
多糸染色体化の起源や意味のはっきりとした答えは、私の知る限りありません。分化した細胞が、その機能にあわせて特定のたんぱく質をたくさん作るための適応だと考えられています。唾液腺はとくにタンパク質合成の盛んなところで、消化酵素以外にもいろいろなたんぱく質を合成してます。他にも、卵細胞に卵黄成分を供給する保育細胞、卵殻を作るろ胞細胞など、特定のたんぱく質を専門に大量に合成する細胞の核にもなかなか見事な多糸染色体がみられます。これほど見事ではないにしても、すべての分化した細胞の核には多糸染色体があります。
似たような現象は、たとえば絹フィブロインを大量に合成するカイコの絹糸腺では、多糸染色体化はしないものの、染色体が倍加していますし、両生類の卵形成のとき、大量のrRNAを合成するため、rDNAが切り出されて倍加する例などがあります。遺伝子の大量発現をするというひとつの目的のために、生物によっていろいろな戦略をとった、そのひとつだと言えるでしょう。

長くなってしまったので、多糸染色体の構造などの解説は以下の書籍をごらんください(どうせ私の情報源もここですから)
ショウジョウバエの発生遺伝学 ISBN: 4621033409 
昆虫―超能力の秘密   ISBN: 4320054563
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この回答へのお礼

ありがとうございました。お礼が大変遅くなって、申し訳ありません。生物の世界はまだまだ謎だらけですね。申し訳ありませんが、ポイントは回答順にさせていただきます。

お礼日時:2005/07/01 21:17

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