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基本的なことですが、原子量、分子量、式量が無名数である理由を教えてください。

「12Cの質量の1/12との比だから」とよく説明されますが、固定量との比は、その固定量を単位とする量であるはずです(たとえば、質量10kgはキログラム原器との比で10倍の意味で、無名数ではありません)。しかも、12Cの1/12には原子質量単位(amu)という名前があります。

「原子量・分子量・式量に単位 g/molをつけたものをモル質量という」
「1 mol の質量は原子量・分子量・式量にグラムをつけたものに等しい」
「分子量は比だから無名数だが、単位D(ダルトン)は12Cの12/1を1 D とする質量の単位である」

こうした説明も見ますが(私も人にはそう説明しますが)、これらは単位の整合性に欠ける表現です。無名数だが計算のときは単位 g/mol があると見なせ、というのは不自然です。
ただ、無名数であるには、別の理論的な理由、歴史的な経緯、化学界の習慣、無名数にしておいたほうが便利といった事情があるのかもしれません。学術面、教育面のどちらでも結構ですのでご回答いただければ幸いです。

A 回答 (4件)

(略)・・・SI モルにおける 12 g の 12 と,IUPAC 原子量基準 12C = 12 の後の 12 である。

C-12 のモル質量 12 g/mol の例にみられるように,モル質量(単位 g/mol)の数値が相対質量と一致している(そのように意図的に定めた)。換言すると,モル質量がわかれば,要素粒子の相対質量がわかり,その逆も正しい。

と書いてあります。
つまり便利だから無名数になる定数を作ったのではないでしょうか?ドルトン、アボガドロなどの1800年頃は原子の質量を直接的に測定できないので,相対的な質量の比が求められてました。その名残とか?

参考URL:http://www.juen.ac.jp/scien/morikawa_base/unitmo …

この回答への補足

いろいろ調べたところ、
(1)原子質量単位はSIでない。
(2)原子質量単位が何 g であるかについては、核種の相対質量に比べて、あまり高精度の測定ができない(つまり、フッ素のように1核種だけからなる元素の原子量は、アボガドロ定数よりずっと有効数字が多い)
(3)SIを決めている機関と原子量の標準値を発表している機関は異なる。
あたりが関係しているのかな、とも思いましたが、はっきりした理由はわかりませんでした。もう少し質問を開いておきますが、よい回答がなければ再質問とさせていただきます。

補足日時:2005/06/11 00:07
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。参考URLは私の質問に直接答えるものではありませんが、参考になりました。なるほど、「物質量の概念」や「原子1個の質量についての手がかり」が無かった時代には、無名数として扱うのが自然だったでしょう。

お礼日時:2005/06/04 22:29

原子の重さということでちゃんと単位をつけるのなら、炭素原子は0.00x~xxkgという事でしょうが小さすぎて面倒。

圧力でPaがわかりにくいときのatmのように適当に桁が合う単位を探せばよいが、せっかくなら陽子と中性子の数に近いものにすればよい。でも実際には原子ごとに微妙に変わるので
とりあえずポピュラーな炭素を基準にしよう、というところでしょうか?
単位をつけたらつけたで問題ないような気もしますが(atmのような)よくわかりません。

なお、g/molの単位は6.02E23個の原子の話なので、これは今の原子1個の話と少し別かと思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。g/molとamuは次元が違いますが(「質量/物質量」と「質量」)、「NA個集めたら質量1gになる」と「1個の質量は1gのNA分の1だ」と、同じことを別の言い方をしている違いだけに見えます。原子量はこのどちらとも異なるとすれば、何なのでしょう。

お礼日時:2005/06/04 19:58

全然回答になってないので恐縮なんですが、似たようなことがrad(ラジアン)についても言えませんか?これも比率を表す量で無次元ですよね。

このradはSI単位系の基本単位で表すと、長さの比だからm・m^-1=1ですよね。
だから、自分は無知な大学生で、12Cの1/12には原子質量単位(amu)というのがあるなんて初めて知りましたが、molも同様に(amu)・(amu)^-1=1 よって無次元と考えることはできませんか?SI単位系の基本単位を他の単位で表すなんてどうかと思うけど。

参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/SI%E7%B5%84%E7%AB%8 …
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。ラジアンやモルの例でもわかるように、次元や単位をどうするかは自然法則だけでなく人間側の便利や習慣によるところであるので、原子量を単位の整合を捨てて無名数にしている理由を知りたいわけです。

お礼日時:2005/06/04 16:01

>質量10kgはキログラム原器との比で10倍の意味で



「10倍の意味」ではなく、「10倍の質量の意味」です。

質量の比の値は10で、これは無名数。

同様に固定量の比(正確には比の値)は無名数です。

1リットルは1ccの1000倍ですがその比の値は1000、ゆえに1リットルは1000ccです。

>無名数だが計算のときは単位 g/mol があると見なせ、というのは不自然です。

繰り返しますが比の値は無名数です。

g/molをつけたもの、というのは正確にはg/molをかけたものです。すなわち分子量(など)nの物質1molあたりの質量が1gですから、その単位ですね。比の値と、モルあたりの質量とをちゃんと使い分けているわけです。
ではなぜ「つけたもの」というか、というとそれは学習上の配慮です。小学生に負の数を教えないこと、中学生に虚数を教えないのと同様、厳密性にこだわるのは教える側の独りよがりである場合が多いです。

それが必要な場では当然正確に表現すべきですが。

この回答への補足

早速のご回答ありがとうございます。おっしゃることはすべて正しいことは納得できます。
ただ、私の質問への回答としては不満です。次元の等しい量同士の比が無名数であることは当然です。問題は、原子量が「amuを単位として表示した原子の平均質量」や「単位物質量あたりの単体の質量」ではなく、「原子の平均質量/原子質量単位」という形の無名数でなければならない理由は何かと言うことです。

補足日時:2005/06/04 14:40
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