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シェイクスピアの作品は好きなのでいろいろ
読んでいますが、このたびただの「好き!」
から一歩踏み出して、よし、シェイクスピアを
論じている本を読んでみてみよう!
と図書館で作品についてあれこれ述べてある
本をみてみました。
最近読んだのが「リア王」だったのでそれについて
かいてある本を見たところ、
「ブランク・ヴァースが・・・」ということが
かいてありました。
これって一体何なのでしょうか?
いちおう、検索てしらべてみたところ詩の形の
なにからしいのですがよくわかりませんでした。
ゴネリルとリーガンだったがが使ってるみたいですが
それは日本語で読んでもわかりませんか?
その本はちょっと難しかったので借りてこなかったので
タイトルなどは忘れてしまいました;;
もしかしたら全然違うかもしれません。
そのうち、英語で読むのに挑戦してみたいのですが
ご存知の方、教えてください!

A 回答 (1件)

 ブランク・ヴァースというのは脚韻のない詩の形で、シェイクスピア劇の場合、高貴な人物が話すところやかっこいい場面では必ずと言っていいほど使われています。

ゴネリルやリーガンだけではなく、リア王の主要な登場人物はたぶんみんなここぞというところではブランクヴァースでしゃべります。詩ですので一行ごとに改行し、場合によっては二人か三人の短い台詞のつながりで一行をなす(ハーフラインといいます)こともあります。

 ブランクヴァースは脚韻がないのになぜ詩かというと、リズムがあるからです。英語の詩には弱い音節と強い音節があり、その組み合わせでリズムができます。シェイクスピアのブランクヴァースには、おおまかに言って以下のようなリズムがあります。

(弱教)(弱教)(弱教)(弱教)(弱教)
この()内をひとまとまりとして数え、(弱強)が五回続いて一行をなすので、弱強五歩格と呼ばれます。つまり(弱い音節+強い音節)×5で、一行は10音節になりますね。

 例えば『リア王』第一幕第二場冒頭のエドマンドの台詞で、強い音節を大文字、弱い音節を小文字で書きますと、

thou NAture, ART my GOddes, TO thy LAW
my SERviCEs are BOUND. WhereFORE should I
stand IN the PLAGUE of CUStom, AND perMIT...

 ちょっと読みにくいですが、声に出して読んで頂くとなんとなくリズムがあるのがわかると思います。音節をちゃんと数えて計算し、リズムをつけて読むのはかなり大変で、英語圏でも演劇の勉強をしたことのない人はあまりちゃんとできないそうです。

 ブランクヴァースにはいろいろ例外がありまして、幕の終わりとかカッコよく決めたいところでは最後の二行で韻を踏む二行連句が使われたり、最後に弱い音節がくっつくフェミニン・エンディングが使われることもあります。あと、ここぞというところでは破格が使われます。ハムレットの有名な

to BE, or NOT to BE. THAT is the QUEStion.
 なんかは、普通破格で読まれます(上の大文字のところを強く読んでみて下さいね)。

 弱い音節と強い音節の判断は、辞書をひいてアクセント記号を見て考えて下さい。弱強五歩格で読んでいて、単語のアクセントの位置や文のつながりがおかしいと感じたときはたいてい破格です。

 あと、道化やお笑い担当の役者は普通散文でしゃべります。ブランクヴァースは、基本的にかっこいいところで高貴な人物がしゃべる言葉です。

 ブランクヴァースについての解説ですが、最近出た『ロミオトジュリエット 恋におちる演劇術』という本に初心者向けの解説があります。この本は非常に易しく一般向けに書かれているのでおすすめですよ。下にアマゾンのアドレスをはっておきます。

参考URL:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4622083 …
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この回答へのお礼

お礼がおそくなりましてすみませんでした~!
非常に分かりやすい解説をありがとうございます。
やはり英語でないとよさはわからないみたいですね。
英語圏のひとでも難しいとなるとちょっとしり込み
しちゃいますが、わかるようになるとさらに
劇を楽しめそうですね。
それにしてもこんな複雑なルールのもとで
劇を書くなんてすごいですね。
永久保存したいくらいのご回答を本当に有難うございました!

お礼日時:2005/07/09 23:17

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