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テレビ番組の字幕は耳の不自由な人にとってどのような意味を持つのかについていろんなご意見きかせてください

A 回答 (1件)

こんにちは。

難聴者です(中途障害)。

ご質問の件ですが、字幕は、難聴者・中途失聴者にとってはかなり助かります。
耳が不自由になる前に、既に文字・言語を習得していますから、字幕をはじめとする文字媒体(たとえば、筆談やFAXやEメール)があれば、内容をかなり補うことができるわけです。
事実、難聴者・中途失聴者は、手話よりも文字媒体に頼る傾向が強いですよ(ですから、手話をマスターしきれない人も少なくありません。)。
また、話されている内容と文字とが頭の中で一致する、ということが実は大事(「聴く」だけではなく「聴き取る」ということですね。)なのですが、難聴者・中途失聴者の場合には、一般に、それほど大きな支障はありません(細かい部分では目立ちますが、カバーしきれる範囲内です。)。

これに対して、ろう者、特に生まれつき耳がきこえない人にとっては、文字媒体は身近なものとは言い切れません。
ろう者の人からもらった手紙やEメールを読むと、接続詞に重大な誤りがあったり(言っている内容が全く逆になってしまったりします。)、文脈が全くつながらなかったりすることがかなりの頻度で見られます。
これは、「ろう者にとっては、話されている内容と文字とが一致するとは限らない」ということを意味しています。つまり、字幕が効果を挙げるとは限らない、というわけですね。

このように、一口に「耳が不自由な人」と言っても、実は、180度異なる障害像がそれぞれ存在します。
したがって、その聴覚障害の内容や障害を持った時期(言語習得前か、それとも言語習得確立後か)によって、字幕が持つ意味も大きく異なってくると言えるでしょう。

私の場合、アニメ番組に付く字幕(文字放送チューナーを通して、見ることができますね。)には感激しました。
吹き替えで見る映画も同様です。
ニュース番組などは口唇の動きを見ていれば、読話によってある程度内容がわかりますが、アニメ番組や吹き替え映画ではそうはいきませんよね?
字幕がなければ、内容がわからなくなってしまうのです。
そのせいか、映画は大好きですが、地上波用の文字放送チューナーを導入する前は、BSばかり見ていました。BSでは字幕スーパーの映画も多いですものね。

収録・編集された番組に字幕がつく場合には、放送される場面と字幕とのタイムラグがほとんどありませんので、字幕は効果が大きいと思います。
ところが、ニュース番組など生放送の番組ですと、その都度その都度変換して字幕化するわけですが、どうしてもタイムラグが大きくなってしまいます。字幕と放送場面が全く合致していないことも多々見られます。
そのような場合には、よっぽど手話通訳のほうが適しています。即時性があるわけです。
これが字幕の持つ最大の欠点かもしれませんね。要約筆記(耳の不自由な人のために、話されている内容をPCやOHPを使って要約して示すこと。)でもほとんど同様の問題になっています。

こんなところでよろしいでしょうか?
また別の角度からも、もっといろいろと調べてみるとおもしろいと思いますよ。
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