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姿勢角計測のため、
レートジャイロから計測した角速度を積分回路に通し、
方位角を推定したいと考えております。

その際、センサのドリフトによるオフセットの影響によって、
積分値(姿勢角)に相当な誤差が含まれてしまいます。

調べたところ、地磁気センサを用いて補正を行うのが良いらしいのですが、
具体的にどうやって行うのかが分かりません。
よろしければご教授お願いいたします。

A 回答 (2件)

指摘されたように、センサのドリフトによるオフセットの影響があり、単純に積分すると発散することになります。

また、回転速度が非常に遅い場合、ジャイロの出力は、ノイズより低くなり角速度を正しく計測できなくなります。すなわち、このような低周波数成分(静的成分)の検出は、原理的に不可能です。

このため、【オフセット及びノイズを含む低周波成分をカット】して、その後、【積分する】ことが行われますが、これでも、長時間の連続積分をすると、不安定になります。

最近、【低周波成分のカットと積分が一体となった】、積分デジタルフィルタが開発されています。参考URL参照。これを用いると、常に低周波成分(静的成分)を含まない角度信号の変動成分が連続的に、発散することなく出力されます。従って、変動成分を知るためなら、この出力そのまま使うことができます。

このように原理的に、角速度や加速度の積分による出力は、低周波成分(静的成分)を含めることが出来ません。従って、静的成分を含める場合、必ず低周波成分の検出器と併用する必要があります。

さて、積分に【低周波成分のカットと積分が一体となった】積分デジタルフィルタを用いることとすると、計測器は、次のようなになります。

方位計の場合は、静的成分を地磁気センサ等で別途求め、動的成分をジャイロの角速度積分で求め、加算して求めることになります。

船の動揺計(ローリングなど)では、次のようになります。
動揺の波形の平均値がローリング角0度と考えられる場合は、ジャイロの角速度積分で動的成分を求め、それがローリング角となります。

また、船が傾斜した状態で、ローリングしている場合を想定して、船の静的傾斜角を求める場合があります。この場合、水平方向の加速度を計測する方向に加速度計を設置し、ローパスまたはトレンドのデジタルフィルタを通し静的傾斜計として使用します。

静的傾斜角を含めたローリング角を求めるには、傾斜計で静的成分、ジャイロの角速度積分で動的成分を求め、加算して求めます。
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 2個の地磁気センサを90度に直交させると、2つの出力の比から方位がわかります。

地磁気センサの信号をマイコンで監視し、その方位信号が一定時間変化しなければ、測定系が回転していないことがわかります。
 この静止している時間を T とし、この期間にジャイロ信号の積分出力が V だけ変化したとすれば、レートジャイロのオフセット電圧により毎秒 V/T の変化が生じているので、これを逆算してDAコンバータから積分器の入力に補償用電圧を注入して打ち消すようにすれば良いのではないでしょうか。
 ちょうど、2重積分型ADコンバータのオートゼロ補償回路のようなものです。仕事をしていないときに、自動的に補償調整機能が働いて、電源電圧や温度などによるオフセット電圧の変化に追従し、0点調整するような感じです。
 
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