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手元の参考書に、『個々のアシル誘導代の反応性を比較すると、分極の程度が大きければ大きいほど、反応性も大きくなる。アミド<エステル<酸無水物<酸塩化物の順』とありますが、なぜ分極していると、反応性が大きいのですか?

A 回答 (3件)

これは結構むつかしい問題で「院の入試クラス」の説明能力を問われます。

いや昔院の試験で、内部から受けた連中はことごとく(もちろん私も)間違えたので、有機反応機構担当の教授から、私が代表で(多分)口頭試問時に、これ教えなかったっけ??、と厳しく問われた記憶が…。
「反応座標」を考えたとき、tamanoo様の参考書では「原系より」の考え方を、#2のお答えは「生成系より」の考え方をしていると言えます。
遷移状態ではどちらがより効いているか、によって反応を「原系よりの反応」「生成系よりの反応」に分けることがあるぐらい「ややこしい」。
もちろん原系と生成系のギブスの自由エネルギー変化(実際にはエンタルピー変化で良い)は効いてくるのですが、それだけでは反応速度を説明できないためにいろいろ考え出された概念なのですが。
さて、質問の方に戻ると、つまり参考書に書いてあることは、炭素上のδ+値が大きい方が親核試剤と反応し易い、と言いたいのです。
#2のお答えは「吸核試剤の付加速度だけではダメで、後ろの半分、脱離基の脱離能が大事」なのです。
もしtamanoo様が有機屋さんになるとしっかり悩むことになります。
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この回答へのお礼

難しくて、今の頭では理解不能で炭素上のδ+値が大きい方が親核試剤と反応し易いす…要は今は、『炭素上のδ+値が大きい方が親核試剤と反応し易い』だけわかっていればよいということですね?ありがとうございますm(__)m

お礼日時:2005/07/19 20:43

分極の程度が大きいほど、カルボニル炭素上の正電荷が大きくなり、求核剤の攻撃を受けやすくなると言うことだと思います。


・・・というのが、ご質問に対する回答と言うことになるでしょう。

しかし、それは反応性の順序に関する説明としては、一般的ではないように思います。また、構造式から分極の程度をわかりやすく説明することも困難です。

もちろん、求核アシル置換において、カルボニル炭素上の正電荷が重要であることは確かです。
しかし、反応性の大きさに関する説明としては、脱離基となるアニオンの安定性と結びつけて説明するのが一般的だと思います。

つまり、より安定なアニオンが脱離するようなアシル化剤、言い方を変えれば、共役酸が強酸であるような脱離基をもつものの方が反応性が高いということです。

脱離基の共役酸の強さの順序が下記のようになることは明らかですね。この方がわかりやすいとは思いませんか?
HCl > R-COOH > ROH > NH3
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この回答へのお礼

ありがとうございますm(__)m

お礼日時:2005/07/19 20:44

求核剤がアシル基を攻撃しやすくなるから、また攻撃後に生成する陰イオンの負電荷が電子吸引基によって分散されるためです。

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