質問

あじぽんと申します。よろしくお願いします。

ベクトルや複素数などに出てくる「ノルムと絶対値と長さ」というのは同じことを違う言葉で表現しているのでしょうか?
手元にある書籍などには全てが同じ式で求められています。
同じ式で表現されていても意味は少しづつ違っていたりするのでしょうか?

よろしくお願いします。

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回答 (5件)

どれも同じような性質を持ちますが、違いの1つとして定義される空間が違います。

「絶対値」は、実数や複素数といった「数」に対して定義されます。
定義は、一通りしかありません。
ベクトルに対して、絶対値を求めるという言い方をする場合もあるかもしれませんが、それはベクトルの長さを表す記号に絶対値の記号を利用する場合があるからであり、参考書にも文章として「ベクトルの絶対値」という言い方はあまりされていないのではないでしょうか?



「長さ」というのは、空間にある「線」に対して定義できます。
数に対しては「長さ」という言い方はあまり聞かないと思います。
例えば、「3」の長さというような言い方は耳になじまないと思います。
一方、ベクトルの場合は、「矢印」という「線」になりますので「長さ」が定義できます。



最後の「ノルム」は、線形空間に対して定義できます。(もちろん実数、複素数やベクトルも線形空間です)
ノルムの条件を満たせばノルムになるため、複数のノルムが考えられます。
そのため、「(1,1)というベクトルに対するノルムは?」
という質問に対しては、「どのノルムを使うか?」という条件が欠けているため厳密に言うと「解答はできません」。
例としてよく扱われるノルムは「ユークリッドノルム」と言われ、通常のベクトルの長さと等しくなります。

ベクトルに対するノルムでは、「最大値ノルム」というのが他の例としてよく使われます。
これは、ベクトルの各要素の最大値で定義されます。
(例:(3,1,5)というベクトルの最大値ノルムは、3つの数字の最大値である5になります)

ノルムというと、線形空間であれば定義できるため、
f(x) = 3x^2+5x
という数式に対するノルムというのも考えられます。
(数式は、定数倍したり、足し算したりできますよね)
数式に対して「絶対値」とか「長さ」と言ってもピンと来ないですよね。

しかし、まだやられていないかもしれませんが、数式に対するノルムというのは存在します。


そうすると、なんでこんなんがあるねん。って話になると思います。

ここで、ベクトルに対してある定理があったとします。

それがさっきのような数式など他の線形空間でも成り立つんだろうか?
というのを考えるときに「ノルム」の登場です。

その定理の証明で、「ベクトル」として性質を使わずに「ノルム」の性質だけを使って証明ができれば、
それは「ベクトル」に対する証明でなくて「ノルムを持つもの」に対する証明になります。
(ちょっと難しいかな?)


このようにして、定理の応用範囲を広げるために「長さ」や「絶対値」の考え方をベクトルだけでなく「線形空間」という広い考え方に適用できるようにしたのが「ノルム」になります。

この回答へのお礼

kentarou2333さん、丁寧な回答をありがとうございました!。

「ノルム、絶対値、長さ」の違いについてだけでなくノルムの「なんでこんなんがあるねん。」についての記述、目からうろこな感じでした!。
「ノルムっていったい何のためにあるんだ..?」と考えるとそこで全部が止まってしまっているような感じだったんです。kentarou2333さんの回答を「足場」として使わせていただいて先に進んでいけそうです!!。

ありがとうございました!。

あじぽんさん、こんばんは。

あじぽんさんが大学数学を少し知っておられるか、高校数学までなのかで多少回答の仕方を変えた方がよいようにも思われますが、ここでは現代数学流の定義をきちっと述べてみることにします。

すでに指摘されている通り、ノルムとはベクトル空間(大雑把に言ってベクトルの集まり)の各元(つまりベクトル)に対して非負の実数を対応させる写像で、いくつかの条件を満たすもののことを言います。もちろん公理を満たしているならいろいろなノルムを考えることができます。

絶対値とは通常の意味では、複素数(もちろん実数を含む)に対して非負の実数を対応させる写像のことで、これは既にご存知のものであると思います。複素数全体はR上の2次元ベクトル空間と思うこともできますし、もちろんC上の1次元ベクトル空間ともみなせます。いずれにせよ、絶対値というものはこのどちらのベクトル空間のノルムにもなっています。この意味ではノルムとは絶対値を一般のベクトル空間に拡張したもの、と言えるのかも知れません。

また長さというのは絶対値やノルムといったものとはやや異なる存在で、一般的にはある計量空間(たとえばリーマン多様体など)上の曲線に対して定義されるものです。もっとも典型的な場合、つまりユークリッド空間の線分(これももちろん曲線です)の場合は、二つの座標を表す位置ベクトルをx、yとして||x-y||とこれら二つのベクトルの差のノルムで線分の長さを表すことができます。これとはまた別に、(ルベーグ)測度論という解析の一分野があって、長さというものを抽象化した、(1次元)の測度という概念を導入して、可測集合に対して長さを考えたりすることもあります。いずれにせよ、通常、長さという言葉から連想されるのは、「ある空間にある1次元的な図形に対してその"長さ"に対応するような非負実数を与える写像」ということになります。これに対してノルムや絶対値というのは、「ある空間の元(点)に対して、"原点からの遠さ"に対応するような非負実数を与える写像」とごく大雑把に思うことができると思います。

この回答へのお礼

adinatさん、回答ありがとうございました。

大学数学の理解などとてもとても...な状態です。高校数学も怪しいです..。
が、数学のことを考えるのはワクワクしてくるような気が(勘違いかも..)します。

> この意味ではノルムとは絶対値を一般のベクトル空間に拡張したもの、と言えるのかも知れません。

> いずれにせよ、通常、長さという言葉から連想されるのは、「ある空間にある1次元的な図形に
> 対してその"長さ"に対応するような非負実数を与える写像」ということになります。これに対し
> てノルムや絶対値というのは、「ある空間の元(点)に対して、"原点からの遠さ"に対応するよ
> うな非負実数を与える写像」とごく大雑把に思うことができると思います。


なるほど-。ベクトル空間での「原点からの遠さ」を一般化したものがノルムなのですね。
そして公理さえ満たしていればノルムと呼ぶことが出来るのですね。
少々話がそれるようで申し訳ないのですが「1次元的な図形」というものがどういうものなのかがわかりませんでした。

抽象化の度合いが違うのではないかと思います。
ベクトルは、高校の範囲では「大きさと向きを持った量」で、典型的に有向線分で表現されます(というか同一視しています)。
しかしベクトルは有向線分だけではありません。たとえばヒルベルト空間で関数をベクトルとして扱うのですが、向きって何?長さ?ってなことになります。

絶対値もそうで、ベクトルの絶対値というのはありません。複素数の絶対値や実数の絶対値は定義されてますが。

ということで一般化・抽象化された「大きさのようなもの」がノルムなわけす。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%AB% …

この回答へのお礼

pyon1956さん、回答ありがとうございます。

> 抽象化の度合いが違うのではないかと思います。
> ということで一般化・抽象化された「大きさのようなもの」がノルムなわけす。

「長さ」とか「絶対値」も「大きさのようなもの」だけど、それ(長さとか絶対値)をさらに一般化・抽象化したものが「ノルム」だと考えてもいいのでしょうか。

「ノルム」がどのようにして出てきたかはわからないのですが……。

今の数学は「公理主義」的な(確か、厳密には「公理主義」というのは、ひとつの立場だったはず。故に、「的」です)ところがあり、「これこれの性質を満たすものをこれこれと定義する」という流儀で進めることが非常に多いです。

例えば、日常的な「距離」だと、「近い」とか「遠い」という概念がありますが、これを一般化させて、「意見が似ている(近い)・異なる(遠い)」などを数値化できたりするわけです。
これは、距離を抽象化してしまっているので、普通の距離としては議論できない可能性があります。
しかし、この「近い・遠い」を、ノルムの定義にあうように定義できれば、数学的なノルムの大小の議論なり定理なりを、「意見が近い・遠い」などの議論に使えるわけです。

もちろん、数値化が適切であるということが大前提になり、これはこれで難しいわけですが。

また、純粋に数学的にいえば、「これこれの性質を持つもの」という定義なので、一見全く関係ない議論が、「これこれを、『ノルム』と定義することが出来る」というひらめきで、線形代数の既知の理論で説明できてしまったりもするわけです(具体的にそういう例があるかどうかは知らないのですが)

具体例が挙げられなくて残念ですが。

この回答へのお礼

AsanoNagiさん、素早い回答ありがとうございます。

「ノルム」って一体なんなんだろうか..という思いがふつふつとしてきました。う~ん。

おおざっぱに言って、「ノルム」は、「長さ」に対して、拡張された概念になります。
おそらく「長さ」の定義は、「それぞれの要素を2乗して足したものの平方根」となっていると思います。
これに対して、「ノルム」は、例えば、「それぞれの要素の絶対値の総和」というようなものも定義できます。

「ノルム」の定義は、・非負である、・ゼロベクトルのノルムはゼロ、・ベクトルを足したもの(ベクトル)のノルムは、それぞれのベクトルのノルムの総和を超えない
などなど。

あと、「絶対値」は、ベクトルの要素に対して定義されるようですね。

この回答へのお礼

AsanoNagiさん、回答ありがとうございます。

> 「ノルム」の定義は、・非負である、・ゼロベクトルのノルムはゼロ、・ベクトルを足したもの(ベクトル)のノルムは、それぞれのベクトルのノルムの総和を超えない
> などなど。

この定義を満たしている式があれば、それは「ノルム」だ。と考えてもよろしいのでしょうか?
「ノルム」が何の役にたつのか、とか、誰が考えついたのか?が非常に気になりました。

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