トップレベルの研究者とは?またそうなるには?
こんにちは。最近質問ばかりしているようで心苦しいのですが、よろしくお願いします。
現在、2浪して私立の理工学部に在籍している一回生です。
以前にも
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1577579
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1570560
で大学院のこと。研究のことを教えていただきました。大変ありがとうございました。
私は小さい頃から研究者になりたいと思っていました。しかし、ここで教えていただいたものや自分で調べていったものなどから、いかに自分がしようとしていることが困難なことか理解しました。ほんの僅かを垣間見ただけですのでたいした考察もできないのですが、私が夢見ていたような世界ではないことははっきりとわかりました。
そして安易な話で大変申し訳ないなのですが、世界でトップレベルの研究者として活躍されている人達とは、どのようなことでそのように世界中の研究者から評価されるようになったのか、またそのようになるにはどのように努力していったらいいのか、これらが知りたいと思うようになりました。
私はまだ一回生ですが、早く研究がしたい、成果をのこしたい、というような気持ちが強いです。二浪していて時間的余裕がないことも要因の一つかもしれません。ですが、まだ実験の伊呂波も知らない私に何も出来ないのも十分わかってはいます。
後半は愚痴のようになってしまいました。申し訳ないです。よろしくお願いします。
修士まで日本国内にいて、博士から海外というケースはめずらしいと思います。先の例に挙げた福山先生は確かにハーバードを卒業されていますが、もともと名古屋大学の岸先生がハーバードに移られるときについて行った感じなので、すこし違うかもしれません。
ノーベル医学生理学賞をとられた利根川先生が博士課程からUCSDに移られたのも、ウイルス研時代の担当教官が慶応大学に移ることになって、UCSDの先生を紹介してもらったからだと聞いたことがあります。
ですから、何か特殊な事情がない限りは、修士のテーマを発展させて、(博士号)学位論文を書くのが一般的だと思います。
私もそうですが、途中で大学をうつる場合は修士課程からが多いと思います。それというのも、4年生で研究室に在籍してみて、はじめて研究がどんなものかを理解するからで、1年間論文を読み漁っていくうちにこんな研究がしてみたいなと思うようになり、ふらっと大学を変えてしまうからだと思っています。(笑)
ポスドクについて、もし海外に行くのならば博士課程時代の恩師に紹介してもらったり、あるいは手紙を書いて採用してもらう等の方法があると思います。こちらについては、私は未経験者なので他の方に回答をゆだねることにします。
この回答へのお礼
回答ありがとうございます。丁寧に教えていただき嬉しい限りです。博士課程から海外というのは珍しいのですか。少し調べてみたのですが、おっしゃる通り、博士課程修了してからポスドクとして海外の研究室に行かれる方が多いようです。難しいです。私も今の大学では興味がある分野がありませんので、院は他大学院をと思っていますが、なんとかして若いうちに海外に行き、技術・研究者としての姿勢など様々なことを学びたいです。しかし、そんな簡単にいくはわけではないので日々しっかりと努力していきたいです。ありがとうございました。
私の専門は有機合成なので、そちらではそうなんだと思って読んでください。
世界でトップレベルの研究者として活躍している日本人の方は、だいたい海外のトップ研究室でポスドクを経験されているようです。中には、向山光昭先生のように「純国産」にこだわった方もいらっしゃいますが、これは例外的だと思います。
ただ、そういう方はやはり人よりも何十倍と努力されています。化学9月号で紹介されていましたが、現在東京大学大学院薬学系教授の福山徹先生はポスドクとしてハーバードの岸先生のところにいたときに、たった3週間足らずで12工程を要する合成中間体を数百グラムスケールでつくったり、わずか9ヶ月のうちに天然物合成を完了させたりと、驚異的・精力的に研究に打ち込まれたそうです。
あと、研究が活発な研究室を選ばれるとよいでしょう。毎年ほぼ全員が修士課程に進学し且つ数名が博士課程に進学する部屋や、ポスドクが何人もいる部屋はやはり研究に対する姿勢もパワーも違います。
早く研究がしたい気持ちはすばらしいと思います。
ただ、成果はすぐには残らないと覚悟しておいたほうがいいでしょう。少なくとも、学部生で研究にヒットするのはないでしょうし、修士が終わることまでに論文が書けるようになるのも稀です。1つの研究が実を結ぶころには、何代にも渡って研究継続がなされ、数百・数千の実験が繰り返されたのちに、論文になることを知っておいてください。
この回答への補足
回答ありがとうございます。私は出来れば海外で経験を積みたいと思っているのですが、修士から海外に行かれて、のちにその研究所でポスドクとして研究されることが多いのでしょうか?それとも修士、博士は日本で取られて、のちに海外でポスドクとして研究される方が多いのでしょうか?今はこれくらいの選択肢しか思いつきませんので、他にも紹介していただければ嬉しいです。よろしくお願いします。
こんにちは。お悩みのようですね。
私自身は「研究者」ではありませんが、仕事柄、日本の有数の研究者の方々やそのお弟子さんとおつきあいする機会が多いので、その立場からみた次のようなアドバイスは(多分に個人的見解ですが)お役に立つでしょうか。
○有数の、少なくともある業界や分野で著名となる先生方は、研究以外の仕事にあまりに多忙で、すでにご自身の興味の研究を自分で行う時間が少なくなっておられますが、それでもご自身のテーマを誇り、楽しんではおられますね。
その姿をみるに、鉄腕アトムのお茶の水博士とは全く異なるものの、本質的には同じものを感じ、かつて科学者にあこがれた自分と対比してうらやましくも思います。質問者さんもお悩みでしょうが、まだまだ「のたうち回る」価値はありますよ。
○まず、せっかく得られた大学の毎日の活動を大切にしましょう。特に実験を大切に取り組むことは大きく目を開く機会になるでしょう。
著名な先生方も、最初は教官や上司に「押しつけられた」仕事・課題を淡々としかし熱心にこなしてきています。これに熱心に取り組む中で、特に実験を中心に、「心にひっかかるもの」が生じ、それが「新たな疑問」になり、積み重なった多くの「独自の疑問」の中から、「自分だから気がついたテーマ・解決法の研究」として成長しているようです。
○わたしも、自分の疑問は大切にしています(○○は××の方法をとればよいのに、販売されている装置にそれが組み込まれていないのはなぜだろう)。
その多くは、予想通り、疑問を持った時点ですでに回答が導き出されており、後に回答に出会えたことだけを喜んでいますが(××の方法には△△といった根本的な欠点があることがすでにわかっていた。なんだそうだったのか)、一方で、幾つかは、その後回答が発表され、あるいは新たに研究が着手されるのを聞くにつけ、「あのとき俺がやっておけばよかった」・・・とか思っています(笑)。
○さて、実験を通じて有意義な開眼に至るにはでは、「先入観」が大切です。通常、「先入観」は、研究成果を歪めてしまう悪ですが、学生におかれては、自分が納得できる先入観を持てるかどうかは、取組む姿勢と将来性を二分します。
「この実験では、A薬10g、B薬5gを使用するので、理論的にはC薬が3g沈殿するはず。濾過のロスを考えても2.97gはとれるだろう」というように、理論的な先入観と直感的な相場観のふたつをもって実験に当たります。ところが、実際には1.8gしかとれない。そこで理論式を見直したら初歩的ミスで理論的にも2gが上限だったことを再発見し悔しがるだけで大きいのです。
さらに、なぜ0.2gも足りないかを考えるが、結局わからないままレポートを提出する。相場観は成長したが、しかし、もやもやした疑問は残ったまま。しかし、何ヶ月、何年か経って、偶然、「あのタイプの濾紙は繊維内の残留がきわめて大きい」ことを聞き、せっかく事前の先入観を育てておきながらなぜあのとき濾紙の重さを量るところまで気がつかなかったのか悔しがる、やがてそれは、「残留の少ない濾紙をどうしてどのメーカも開発しないのか」という独自の展望につながる・・・
というところでしょうか。
○多くの学生は、そうはいきません。上記の程度の事前勉強は強要されることも多いはずですが、「与えられた実験課題を、ただ淡々と実施する」「期限までにレポートをとりあえず書くことが目的なので言われたとおりの理論計算を後からやってみるが、先入観として育ててないので、食い違っても悔しくない」「まあ、あてつけた理由をいくつか並べて提出」というところでしょうか。まあ、それでもある日開眼することはありますので、無駄ではないでしょうが
質問者さんはかなりまじめな方(勉強への取り組みはわかりませんが、少なくとも自分に対してまじめ)と推察します。世に有数と言われるためにはまじめなだけでは足りないのは事実ですが、しかし社会の多くが、ただただまじめ(それ故に時に空回りして悩みこむ)な多くの方に支えられているのは事実です。
その点、質問者さんのまじめさは貴重と感じます。大いに悩み、ただ、あせらずに(2浪してると負い目もあるでしょうが)視野を広げる遊びも少々かじりながら、開眼の日と独自のアイディアに出会える日を静かに待ちましょう。
最後に、私も少々愚痴を。
・この先生、アルコールの害を知り尽くしているはずなのに何でこんなにワインのウンチクにうるさいんだ?
・この先生、あんなに忙しがってるのに釣りの話があるとスケジュール絶対開けるんだよな
・この先生、すごく堅い数式ばかりの研究やってるのに、飲み屋の女の子の扱いがうまいぞ、このスケベじじい
(結局はそれらも尊敬すべき世界の広さでもあり・・・)
長くなりましたがお役に立てば幸いです。ぜひ、「この世界」を楽しんでください。
この回答へのお礼
回答ありがとうございます。たくさんの著名な研究者方々に接しておられる方に回答していただき幸せです。ありがとうございました。実験に対する姿勢、そしていかにして自分が物事に対して取り組み、また自分の中のモノを育てていけるか、大変参考になりました。来期から実験の授業が始まりますので、しっかりと先入観をもって日々しっかり努力していきたいと思っています。本当にありがとうございました。
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