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 日本の食料自給率は40%程度だそうです。この数字を出して「日本の食料自給率を上げることが必要だ」という議論を耳にすることがあります。
 教えていただきたいのですが、食料自給率が低いと何が悪いのでしょうか。
 今まで耳にしたのは
1)異常気象・戦争等により食料の輸入が途絶える可能性
2)輸入品は農薬等の問題がある
3)農家の保護
などですが、
1)はエネルギーのほとんどを輸入に頼っていて、なぜ食料品だけ特別なのか?電気もガスも水道もなければ、少なくとも都市部の住民は生きていけないと思うのですが。旱魃等の問題も日本だけがその被害を免れる保証はないし。
2)は、大切な問題ですが、農薬等の使用を抑えることと、日本で生産することとは別問題だと思います。輸送時の品質保持のために、使用する薬品に関しては国産にすれば解消されると思いますが。
3)は、農家保護のために予算がいくら使われるのか。そのお金を直接、農家に分配したほうが効率的ではないのか(不公平感の問題はあります)。
などと思うのですが、どなたか、食糧自給率が低いことの問題点をご教示いただければ幸いです。

A 回答 (9件)

失礼します、再度 No.2 です。



食料やエネルギー以外に、国家存亡に関わる問題のひとつに 「水」 があります。

日本は水が豊富です。  無論、年によって水不足状態になる事はありますが、極く一部の地域ですし時期も極めて限定的です。

ところが日本のような国はめずらしいのが現状です。

たとえばシンガポール ・・・ 著しい経済発展と高い生産性で今や東南アジアで確固たる地位を占めていますが、この国では年がら年中、水が足りません。

下記のサイトにもありますように、隣国マレーシアから日量90万トンの水を購入してやっと国内需要を賄っているような状況です。

言わばマレーシアはシンガポールの首を絞めようと思えばいつでも出来るような状態ですよね。

無論、国際協調社会の中でそんな乱暴な事はできませんが、シンガポール国民の将来はマレーシア政府の思し召しどおり、という事実には変わりありません。

国家体制維持の重要条件になる品目を他国 (たとえ複数であっても) に依存すれば、将来が危ういというひとつの例になるように思います。

政治学の範疇に入るのかも知れませんが、国家として重要なものにエネルギーや食料、水、教育、予算、軍事力などがあろうかと思いますが、できる限り自国内で調達するのが独立主権国家として当然の責務のように思います。

参考URL:http://www1m.mesh.ne.jp/~apec-ngo/water/jirei/si …
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この回答へのお礼

 なるほど。所が変われば…ですね。

>できる限り自国内で調達するのが独立主権国家として当然の責務
この「できる限り」が大切なんですね。乱暴に言えば「エネルギーが駄目だから、食料は無駄」と考えていましたが、可能な限りリスクを減らしていくと言う考えなのでしょうか。何度も回答いただきありがとうございます。大変、参考になりました。

 何となくですが、食料自給率の問題が選挙ネタとして(食料自給率上げなければいけない→農家を保護→得票)使われているような気がするのですが。エネルギー問題は票にならないですから。その辺りも、良ければご意見いただければと思います。 

お礼日時:2005/09/07 13:52

NO8で追加です。

アイスランドはエネルギー先進国でもあります。環境に適した地熱エネルギー大国です。このエネルギー利用して、農業もハウス栽培などを行っており、今後自給率も上がることでしょう。
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。
 食料自給率と物価の関係は考えたことがありませんでした。自分なりに考えてみます。

お礼日時:2005/09/11 12:19

自給率に関係しているのは農家だけではないので、農業に関係する仕事に従事している大勢の人達にも影響がありますね。

話がそれてしまうかもしれませんが、アイスランドに行った時に自給率について改めて感じました。アイスランドは自給率の低い国(世界ランキングで最後から数える方が早い)です。この国の独特な土壌・地形や産業も関係しますが、高い福祉税を除いても物価高で食料品も輸入に頼っているので価格が非常に高かったです。近い未来に日本もこうなるのか?と暗い考えになってしまいました。逆にアイスランドは福祉大国で国民も優秀(識字率はほぼ100%)物価高でも低インフレ、低失業率で日本と比べて明るい未来を想像しました。日本は福祉も充実していないので自給率が下がることも問題だと思うのです。
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実は 石油などが無くなれば 日本の農業は破綻するんだけどねw


日本の農業自体、人力に頼るものでは無くなっており
機械や肥料・殺虫剤が無ければ 耕作不可能になっている。
(戦争などでダムが破壊され、交通手段が途絶えたら
 それで御終いの話)


そして(実は)食料安保論なんて 単なる創り話w
OPECみたいな組織を 食料でも造ろうとする動きが何度もあったが
一度も成功した試しが無い。

これらは 農家保護と そのキックバックを受ける起業・族議員の戯言だから
本気にしない方が良かれと・・・
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。
 確かに、日本の農業は”エネルギー集約”型なので、石油等が無くなればアウトでしょうね。

>OPECみたいな組織を 食料でも造ろうとする動きが何度もあった
初耳です。また勉強してみます。

お礼日時:2005/09/11 12:17

何度も失礼致します、Sea-Breeze です。



まことお言葉どおり、食料自給率改善は情けない事に選挙対策に使われているようです。

本来は 「国家は如何にあるべきか」 という崇高な政治理念を繰り広げて、自給率改善策を国民の前に明らかにし、農業・漁業を保護育成していかなければいけないのに、単に農協・漁協の組織票が欲しいため、食糧問題をテーマにしている議員もいるやに聞いております。

つまり農業・漁業保護への助成金バラマキと引換えに組織票がガバッと入るという構造ですね。

でも、たしかに発想はいやらしいですが、その結果、国内の食料自給率が若干でも改善されるのでしたら、いわば 「必要悪」 と認めざるを得ないかも知れません。

一方、エネルギー問題を真剣に、また深刻に考えている議員の存在は聞いた事がありません。  自民や民主あたりの若い議員の中には何人かいるかも知れませんが、その議論は国民の耳に届いてきません。

下記のサイトをご紹介しますが、日本と同じように国内に油田を持たないフランスは原子力の割合が高い事が認められます。  日本のエネルギー構成に占める原子力の割合が僅か 16% に対し、フランスは 40% に上っています。

逆に石油依存度ですが、日本の 52% に対し、フランスは 35% に留まっています。  世界中の先進国の中でも日本の石油依存度が飛びぬけて高い事が分かりますね。  2位のドイツでも 40% しかありませんからね。

私見で恐縮なのですが、国内に油田を持たない日本は原子力発電をもっと強化しなければ生き残る道はないと考えます。 

いかに数ヶ月分の石油備蓄量があると言っても、万一中東に異変が起これば忽ちオイル・パニックが発生する可能性が大だと思われます。 またマラッカ海峡も不安定要因になっている事もあります。  日本は早く石油依存度を下げる必要があります。

ところが不幸な事に日本は世界でただひとつの原爆投下国であり、原子力開発に対するアレルギーが極めて強い国になってしまいました。  特にメディアにその傾向が高いように思われます。

無論、万一事故発生ともなれば甚大な影響があるでしょうが、「原子力は運用方法を誤ればたしかに危険なものだが、日本が生き残る道はこれしかない事を理解してほしい。  他に適当なエネルギー源があれば教えてほしい」 と国民に率直に訴えればいいと思いますよ。

地球温暖化や大気汚染の問題を考えれば、化石燃料の使用を今以上増やす事やできないはずだと大半の国民は理解できると思います。

フランスは原発大国ですが、誰も好きで原発を増やしていないはず。  「石油はダメ、天然ガスもダメ、石炭はもっとダメ、水力は自然破壊になる、風力や地熱なんて机上の空論、やはり残るは原子力しかない」 という割り切った、現実的な考えに基づいているように思われます。

日本も理想を言えば、国内に原発を増やす、但し万一の場合を想定し半径○○km以内の住民には充分すぎるほどの補償金で別の地域への移動をお願いする ・・・ これであれば万一の場合でも被害を最小限に抑えられ、また日本のエネルギー政策に画期的な転換を与える事ができるように思うのですが、反対派の抗議やメディアに叩かれる事を恐れて、誰も主張しない事に情けない思いがしています。

日本はこの先も石油依存度が世界一高い国として存続するのでしょうね。

ご質問のテーマから外れた事をお許し下さい。

参考URL:http://www.atom.meti.go.jp/game/qa/qa003_01.html
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この回答へのお礼

 何度もご教示いただき、ありがとうございます。
 実を申せば妻との「食料自給率が低いと何があかんの?」との何気ない会話が発端だったのですが、農政、さらには日本のエネルギー問題にまで考える機会が与えられたこと嬉しく思います。

 とくに、Sea-Breezeさまには、「選挙対策にされているのでは?」などという、新たな疑問にも回答いただき重ねて御礼申し上げます。
 正直申しまして、農政、エネルギー問題など余り関心を持って接してこなかったのですが、これからは我が事として(当然のことですが)考えていこうと思います。

 食料自給率の問題に関しては、かなり適切な回答をいただいたと思うのですが、どなたか異なった視点からの書き込みをいただければと思い、もうしばらく締め切らずにおこうと思います。早速に回答をいただいた皆様には失礼とは存じますが、ご容赦下さい。

お礼日時:2005/09/07 21:04

仮定として、食料自給率100%の状態でエネルギーの供給が途絶えたとしましょう。


私は東京都区内に住んでいますが、例えば千葉ぐらいなら歩いて・・・では無理ですが自転車等でも食料買い出しに行きますよ。(千葉の農業等の状況は参考URLの通り。食料自給率100%に近い状態であれば、さらに産出量は上がっていることでしょう)
でも、どんなに頑張っても中国までは行けません。

また、エネルギー源についてはどんなに頑張っても、油田を日本に作ることは出来ません。
でも、食糧自給率はやりようによってはUPすることは出来ます。
どう頑張っても不可能なことと、頑張れば出来ることを同義で考える必要はないでしょう。
かつ、確かにサバイバル技術(?)等の問題はありますが、生物としての人間は電気・ガス・水道がなくても生きていけますが、食料がなくては生きていけません。

簡単に考えればそういうことだと思うのですが?

参考URL:http://www.agri.pref.chiba.jp/nourinsui/01nousui …
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます

>どう頑張っても不可能なことと、頑張れば出来ることを同義で考える必要はない
なるほど。できる限りリスクを減らすことを考えていくことが必要なわけですね。

お礼日時:2005/09/07 13:54

こんにちは。

不遜な内容の回答をします。ごめんなさい。

「食料自給率」について1~3の論点を挙げていらっしゃいますが、厳密にいえば、「食料自給率」の問題は1のみですね。2は残留農薬の問題で、3は農政における効率化の問題です。

2について誤解があるようですが、農薬の使用は虫害や薬害の防止のための散布の段階でも行われ、防腐加工処理の段階だけではないのです。「国産」=「安全」ですか?過度の農薬や発ガン性のある物質が含有されていること、つまり使用の問題です。例えば、カリフォルニアから船便で来た、防腐剤のかかったレモンを貴方はまるかじりできますか?基準値を超えた水銀を含有した中国製うなぎを食せますか?

3は農政上の問題であり、農家の過剰保護は問題ですが、現状では、農家の方々の高齢化などで廃業や土地が荒れることが問題です。そんな状態で、農家にお金をバラまいても、自動販売機のように、食糧が作られるわけはありません。

で、1ですが「食糧の輸入が止まっていれば、エネルギーの輸入も止まっているだろうから無駄じゃん!?」というように受け止めましたが、危機的状況になれば、貴方は餓死するのですか?リスクヘッジという言葉を御存知ですか?
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この回答へのお礼

 回答ありがとうございます。
 2・3については、食料自給率が低いことの問題についてこのような論点が挙げられている。ということで、私もあなたの意見に近いです。
 
 1ですが、餓死するのはいやですが、食料自給率をあげることがはたして本当にリスクヘッジになるのか?ということです。石油等がない状況で、食料だけはあっても(恐らくは農村部に)、それをどうやって都市部に届けるのか私にはそのことがわからないのです。

お礼日時:2005/09/07 12:23

食料自給率向上の問題は、いわば 「防衛問題」 と根本的に同じだと思います。



防衛問題については、日本でも永年に渡って様々な立場から意見が出ましたが、要は 「もしどこかの国が日本に対して軍事力を行使し侵略してきたらどうする?」 という問いに対する答えが分かれているわけです。

自民党は 「キチンとした軍事組織を編成し、敵を殲滅して国を守る」 という立場から自衛隊を強化してきましたね。 

一方、共産党をはじめとする左翼政党は 「もはや日本を攻めてくる国など、この地球上に存在しない。  従って無意味な自衛隊は解散し、アジア諸国に対し、日本は二度と戦争を起こさない決意を固め、それを具現化した事を表明すべし」 という立場から自衛隊解散、憲法第9条の堅持が重要な政策となっています。

皆さん、よくご存知だと思います。

実は食料自給問題はこれと全く同じなんです。

極端に言えば、将来にわたって食料の絶対安定供給が保障されるのなら、何も日本に農業を維持する必要などありません。  それこそ自給率ゼロでもいいわけです。  全て海外に依存すればいいからです。

ところが歴史上、国家存続の根幹を全て他国に依存した国はまだ存在していないのです。  もし、たとえば中国が将来大きく外交政策を転換し、昔の文化大革命時代のような国になったとすれば、日本を敵視し食料の輸出を前面ストップする可能性も考えられますよね。

日本は、その途端、中国の属国に成り果てるより仕方ありません。  無論、同盟国から食料の援助が来るでしょうが、絶対量が足りません。  時間もかかるし。

と言うわけで、食料を特定の国に依存してしまうと国家存続の問題にまで発展するのです。  逆に言えば、もし食料自給率が100%になれば、少なくとも食料の問題で他国に左右される事はなくなりますからね。

「そんな馬鹿な事を誰がするか」 と考える人もおられるでしょうが、他国に国の将来を委ねるわけにはいかないでしょうね。

一方、実はエネルギー問題も性質を同じくするのですが、残念ながら食料と違ってエネルギーは自分で生産するわけにはいかないのです。  日本に油田はほとんど存在しませんからね。  もしあれば、日本は何も中東問題に首を突っ込む必要などないわけです。

ただ食料はその気になれば自給率100%に出来ます。  無論、価格の問題は付きまといますが、少なくとも自国の将来・運命を他国に左右される事はなくなります。

政府は食料自給率が下がれば 「国家として存続できなくなるおそれがある」 と考えているので、深刻な問題だと捉えていると思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>一方、実はエネルギー問題も性質を同じくするのです
そうですよね。その問題と食料自給率の問題はやはり、同時に論じられなければならないと思うのです。論じられているのに、私が知らないだけでしょうか?

ただ、ご意見から、食料の一国(中国)への頼りすぎにはやはりリスクがあるのかなと感じました。エネルギーの方が、やや分散しているんですかね。勉強してみます。

お礼日時:2005/09/07 12:27

3)農家の保護では、充分でありません。


農家は単に農産物をつくって売っているということだけでなく、日本の風土環境や食文化を担っています。
もし、深い理解をお望みなら、「スローフード」をキーワードにお勉強されるといいと思います。
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この回答へのお礼

 早速の回答ありがとうございます。
 まず、訂正をひとつ。3)で農家への予算が…と書いたのは、もし食料自給率を大幅に上げるならば、そのためにかなりの国家予算が必要だろうという意味で、現状の農家への補助が十分だと言う意味ではありません。
 スローフードは私も賛成します。季節を感じ、地域の特産品をいただき、食文化を楽しむ。なんて難しい書き方をしなくても、本当の野菜の味を知ること、とても大切で楽しい経験だと思います。私の両親も空農地を借りて、野菜を栽培していますし、子どもたちにもできるだけ「野菜の味のする野菜」を食べさせてあげるようにしています。
 私は日本の農家が不要だとは思っていません。改善すべき点(これはどのような仕事にもあるでしょうが)はあるにせよ、日本の風土・文化を担っている役割は大切です。それらの農家がこれから、努力され、その結果として食料自給率が上がっていくというのは結構だと思うのですが、なぜ食料自給率という数字にこだわるのか、その点がわからないのです。
 改めてご教示いただければ幸いです。

お礼日時:2005/09/07 11:58

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