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大学の生物学の課題をやっているのですが、ヒトの進化の過程で、二足歩行を始めた頃から脳の容量の増大が起こった事は分かったのですが、なぜ二足歩行をすると脳の容量が増えるのかいまいち確信が持てる答えが出せません。両手が自由になった事が理由なのでしょうか、あるいは、脊椎の変形とかが関係するのでしょうか...。

A 回答 (7件)

 


  人類の祖先が、二足歩行するのと同じ頃に、脳容量が増大して来たと言うのは事実というか、化石において跡づけられていることです。
  しかし、人類の祖先は、地上生活をする前は、樹上生活をしていたようで、果樹や木の実や、樹上の昆虫等の小動物を食料にしていたというのが一般に言われています(水中生活をしていたというか、水際で住み、身体を水につけて生活していたという説を聞いたことがありますが、一度か二度聞いてその後聞いたことがありません)。
 
  樹上生活の場合、現在のチンパンジーなどを考えれば分かりますが、頭部は、別に前に付きだしていません。豹などは、樹に登って来るそうですが、この場合、頭は、身体の前についていて、猿や人間のように、身体の上にあるのではありません。体構造から言うと、霊長類の祖先は、ねずみのような感じの生物だったのですが、一千万年ぐらい前には、頭部が前よりも、身体の上の方に来る体構造へと変化して行っています。
 
  「大脳化」という一種の定方向進化があったと考えられ、脳容量が増大して行く基盤があった処で、樹上生活から地上生活に切り替えたので、二足歩行になり、脳容量の増大が、スムーズに進行できたというのが事実のようです。樹上から降りて、地上生活を始めたのは、生態系の変化により、樹上では、食料が得られなくなり、徐々に地上で食料を求め始めたためと言われています。
 
  しかし、人類祖先は、地上生活をするには、極めて不利な生物だったのです。最初の数十万年あるいは数百万年以上、地上に降りた人類祖先の主要な食糧源は、動物の死骸で、人類の祖先生物は、直立歩行して地上に降りてから、腐肉を食料源としていたということが云われています。人類は、有効な爪や歯や牙や、強力な筋肉や、敏捷な運動能力を持っていなかった訳で、大脳容積が大きく、それに応じて、知能も向上し、地上生活に順応できる知能を持ち、創意工夫により生存の技術を築いた祖先が生き残ったのだとも言えるのです。(樹上生活をやめて、両手が自由になり、手を器用に使う知能が発達し、また、それが手の微妙な運動を可能にし、それによって更に脳が量・質において発達したという相乗効果も両手の自由化と共に起こったと言えます)。
 
  つまり、二足歩行して、脳容量の増大の可能性が開かれたということは、一つの条件であった訳で、これが一次原因ではなかったと考えられる余地があるのです。二足歩行して、脳容量の増大が「可能になり」、環境適応のための知能が増大した祖先生物が「生き残った」のだと考えることができるのです。(ペンギンは、身体の上に頭が乗っていますが、脳容量が増大しているかというと、そんなことは言えないのです。ペンギンには、脳容量増大の一次的モメントが欠けているということです)。
 
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この回答へのお礼

二足歩行を始めた→脳の容量が増大した なんて簡単に説明できることではないんですね。脊椎動物の進化の系図を、ヒトからさかのぼってみるというのが課題の大まかなねらいだったのですが、私たちはヒトに至るまで様々な枝分かれと、淘汰を繰り返してきたのですね。
両手の自由化のことも付け加えてくださって、とてもよく分かりました。ありがとうございました。
課題の方はしっかりまとまりそうですが、なんだか面白いテーマだなと思うので、もう少し開けておいてみようかなと思います。(11/11)

お礼日時:2001/11/11 00:17

No. 3のdora1です。

No.3が、No.2 starfloraさんの発言の内容を全部否定したように受け取られてしまったようで非常に困惑しています。前提を省略した、ぶっきらぼうな書き方をした事を反省しています。starfloraさん、ごめんなさいね。

No. 6 のstarfloraさんの内容は妥当と思います。No.2の内容も、ペンギンの件を除けばほぼ同意できます。私は「何故頭部が重くなったのか」その理由については、No. 3では何もコメントしていません。そっちについては、No. 2で既に詳しく触れられていたから、私が改めて書く事もなかろうと思ったからです。そこで、No.1の方と同様の立場で、「もし頭部の重さが増大したら…」という仮定のもとで、それを受け入れることができる構造(頭蓋骨と脊椎との位置関係)について、解剖学的な立場から、No. 2の訂正を兼ねて補足説明させて頂いたつもりでした。

mogu68さん、そういう意味にとっていただけると嬉しいです。
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この回答へのお礼

はい(^-^)そういう意味だと思っていました。教えて下さったURLにペンギンの骨格を見に行きましたが、あの首ではおおきな頭は支えられませんよね。分かりやすい参考でした。ありがとうございました。

お礼日時:2001/11/10 23:45

 


  根本的なところで、何を言っているのか分からない人がいるようです。
  本に書いてあることを鵜呑みにしないで、自分で考えてみれば分かることなのですが。
 
  例えば、極端な話をしますと、人間の肩の上から、小さな翼が生えても、肩は、翼が小さければ、その重量を支えることができるはずです。では、人間の肩に小さな翼が生えて来るかと言うと、そんなことはありません。
 
  人間が直立二足歩行をすることによって、重い大脳容積を持つ重い頭部を支えることができたから、大脳容積が増えたというのは、上の翼の発生と似たような考えなのです。
  そうではなく、人間の祖先の場合、大脳容積が増大する何かの理由なり必然性があり、直立二足歩行を開始することで、重い頭部を支えることができるようになり、大脳容積の増大を阻害する理由がなくなったので、大脳容積が増えたのだと考えるのが自然だと、わたしは述べているのです。(また、大脳容積が増え、知能が向上することで、環境適応がよりうまく行き、結果、ますます大脳容積が増大し緻密化する方向に進む相互影響進化があった可能性についても述べています)。
 
  大脳容積が増える方向に進む理由なり必然があった生物であっても、重い大脳・頭部を支えるような体構造ができていないと、重い頭部を持った個体が出現しても、環境に適応できないので淘汰され、大脳容積の増大の方向には進化できないのです。ペンギンの話は、このことを説明するために比喩を出したので、ペンギンの体構造が、見かけと違って、実は、頭部重量を支えるようにはなっていないという指摘は、ペンギンの体構造の説明についてのわたしが述べたことの訂正にはなっても、それで、わたしの述べていることが妥当性を失うことにはならないのです。要するに、本質的な思索力が欠けているのでしょう。
 
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すみません、読み返してみると同じことをいっていました。


「二足歩行によって頭を支えられるようになったから頭が重たくなった」というより、「頭を支えるのに、二足歩行で支えられるようになったものだけが後世に残った」という意味です。
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この回答へのお礼

なるほど、淘汰ですね。進化って勉強すると面白いですね。だんだん自分の存在についてまで考えが及んできてしまいました...
ありがとうございました。

お礼日時:2001/11/11 00:38

ルイセンコならば、獲得形質が遺伝する、というのでしょうが、「二本足歩行したことによって頭を支えやすくなった」、としても、それが遺伝するわけではないので、


むしろ、「二本足歩行したから重い頭をささえられるようになった」、と考えた方がいいのではないでしょうか。
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ヒトの骨格と、ペンギンの骨格(参考URL)を比べると、ヒトの直立とペンギンの「直立」との、意味の違いがわかると思います。

違いは、脊椎による頭蓋骨の支え方です。つまり、No.1のkasugaさんのいわれる「脳の支え方」の問題ですね。

ペンギンやフクロウは、一見、体の真上に頭蓋骨が乗っているように思えるのかもしれませんが、実はそうではなく、脊椎が横から支えています。頭部が重くなると支えきれなくなってしまう点では、他の鳥や、四足歩行している動物と一緒です。

参考URL:http://www.umi-net.toba.mie.jp/kikanshi/aquarium …
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重量を横から支えるのと、下から支えるのの違いです。


首の骨の強度は同じでも、脳を首の上に置くことに
よって、より重い量の頭を支えることができるようになったということです。
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この回答へのお礼

ヒトの頭って物凄く重たいんですよね。肩もこりますよね(^^;)
ありがとうございました。
そういえば首を横から支える生物は肩がこらないんでしょうか...

お礼日時:2001/11/11 00:28

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