No.4ベストアンサー
- 回答日時:
建築の制震といってもいろいろな方法があります。
主なものは、おもりを上部につけて地震などの振動エネルギーを吸収する方法(TMD)、壁や筋交いなどにオイルやゴムのような粘性・粘弾性材料を組み込みそれらの材料により振動のエネルギーを吸収する方法などがあります(多分こちらをいっているものと思いますが)。
一方耐震というのは建物を頑丈に造り地震に耐える方法で住宅の場合は筋交いや壁量により行うことが多いと思います。
免震というのは地震の震動と建物の振動が共振しないように建物がゆっくりと動くように基礎部分に特殊な装置を入れたものです。
免震構法の場合建物がゆっくり動く代わり地面に対して相対的に動く量が多いので、その変位量を考慮して設計しないと越境してしまいますので、一般に敷地利用に制限が出ます。
制震といわれる構法はこのような制限はなくなりますので、魅力を感じるというのも頷けます。
制震は特殊な装置を必要としますので、それについてのノウハウを持っているところでないとなかなか設計しづらいと思います。
特に建築家と呼ばれる人はこのあたりの知識を持っている人は少ないですし、一般の工務店も同様です。
制震装置は一般に建物個別にあったように設計する必要があります。メーカーは独自の製品としてこのような装置を規格化していますがこれらは建物自体も規格品でだから設計など簡単にできるようになっていと思います。規格化されていない建物に対してはその建物個別に装置を設計する必要があり、単品生産になりますので、割高になる可能性があります。
なお、一般のビルのように規格化されていないものに対しては、大手ゼネコンなどがケースバイケースで設計しています。
そしてこれらを設計するのは主に建築家といわれる意匠設計を主にする人ではなく、専門を構造設計にする人です(いずれも建築士であることが多い)。
制震技術を取り込むには建築の構造設計であまり使用されない動的設計を行うことが必要ですので、それらの知識・経験がないとかなり難しいです(このあたり大学で建築を学んだ人でも知識不足の人が多いです)。また、材料に関する詳細なデータが必要で、メーカーとの共同も必要となります。
というわけで、質の高い構造設計者などに協力してもらえば、不可能とは言えませんが、実際問題個別仕様になりますので、割高になると思います。
なお、免震・制震・耐震どれが一番優れているとは言えません。条件によって最適な方法が変わりますし、同程度の耐震性を有するように設計すると金額に差が出ることもあります。まだ先のことのようですから、いろいろ比較してみた方がよいのではないでしょうか?
詳しいご説明、ありがとうございます。
制震構造がいいからといって、ハウスメーカーに、
即決するのは、嫌だと思っていました。
ですが、こういう分野を得意とする建築士の方を探すのも大変ですし、コスト面でもメリットがなくなる場合もあるのですね。
時間をかけて、比較検討いたします。
No.5
- 回答日時:
建築構造屋です。
工務店さんが制震装置を取り付ける場合、建築基準法上、壁をある程度確保するなど制震装置がない状態で耐震性を確保した上で+αとして制震装置を取り付けることとなります。
要するに、耐震性には問題のない新築住宅を制震装置を使って補強するような感じです。
無駄といえば無駄ですが、安全性は向上しているはずです。
ただ、制震装置の特性として、建物が柔らかくなければ制震効果を発揮しません。
住宅の場合、建物を硬くしている要素である壁などがある程度壊れて建物がある程度柔らかくなってから制震装置が効果を発揮し始めますので、制震装置をつけたから無被害だった、ということはありません。
制震装置は建物の倒壊・崩壊を防ぐ意味では非常に有効ですが、建物を無被害にすることは出来ません。
建物を無被害にしたいのであれば、ベストは免震構造ですが、耐震構造でも筋交いを多めに入れたり、筋交い端部を頑丈にするなどすれば対応はできます。
お返事ありがとうございます。
制震装置は、地震だけでなく、台風や小さな地震にも
有効と聞いていたので、素晴らしい技術だと思いました。
それでも、無被害にすることができないのは、
とても残念です。
阪神大震災クラスの地震にも大丈夫!と言う、
ハウスメーカーの情報だけを、鵜呑みにしてはいけませんね。
No.3
- 回答日時:
>無理なのでしょうか?
考えている工法は軸組ですかS造ですかRCですか?
軸組で制震というのはあまり一般的ではありませんが、
住宅用制震ダンパ等の簡易的なものであれば、どこの工務店でも設置可能だと思います。(参考URL)
それよりもまず躯体を何にするかが先だと思いますが・・
参考URL:http://www.tokico-giken.co.jp/tokico/genshin/gen …
お返事ありがとうございます。
やはり、ハウスメーカーだけではないのですね。
とても参考になりました。
>それよりもまず躯体を何にするかが先だと思いますが・・
そうですね。工法一つとっても、私の場合、
色々と目移りしてしまい、あれもこれもいいなで、
完成するのに3年では無理かもしれません・・・
No.2
- 回答日時:
木造の専門家ではないですが可能だと思いますよ。
制震構造といっても,筋交いや柱梁接合部に制震金物を入れるような
非常に簡易なものがありますよね。
ただし,変に耐震部材(壁合板,制震金物のない筋交いなど)と組合
わせると,あくまで制震装置は変形してこそ効果を発揮しますので,
変形能力のない耐震部材で受けてしまって,全く制震の意味のないも
のとなることもあると思います。
どういう場所に配置すれば効果的かなど,それなりの構造知識を持っ
た設計事務所に依頼してちゃんとした構造計算をやってもらう方がよ
いと思います。
参考URL:http://www.gva-tomo.com/
お返事ありがとうございます。
GVA工法、とても参考になりました。
ミサワとへーベルで、制震構造の技術と効果を、
詳しく説明を受けたので、大手ハウスメーカーでなければ
建築は無理なのかなと思っていました。
No.1
- 回答日時:
可能ですが、あまり意味が無いのでやる人はいないとおもいます。
軽い構造物である木造住宅は、筋交いで十分機能しますから。
そのお金があれば、ふんだんに保険に入った方が現実的ですね。
この回答への補足
意味が無いと言うのは、
筋交いは、建物をしっかり支えたり、
耐震目的だと思っていましたが、
制震の役目も果たすということでしょうか?
鉄骨住宅のほうが、制震工法が価値があるのでしょうか?
しつこくてすみません。
お返事ありがとうございます。
地震保険も検討いたします。
ただ、阪神大震災の揺れと、当時の家の中の状態を
思い出すと、制震がいいのかなと思いました。
なぜ、意味が無いのか、もしよろしければ、
お教えください。
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