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試験管にエタノール5ml+二クロム酸カリウム水溶液2ml+沸騰石1つを熱して
下方置換法でアセトアルデヒドを作るという実験に失敗しました。
本によると、熱すると溶液が緑になるらしいのですが
緑にはならず、濁った茶色になりました。

先生によると、うまく溶液が混ざっていなくて、エタノールが酸化されなかったのではないか…とのことなんですが
いまいち説明が足りないような気がします。

この詳細が解る方、説明をお願いします。

A 回答 (1件)

溶液の色が緑色にならなかったということは、やはり反応が充分に進まなかったのだと思います。



通常、クロム酸塩・二クロム酸塩の酸化力を最大限に発揮させるには酸性にします。
ただ、アルデヒドはアルコールより酸化されやすいので、今回の実験ではpHを中性領域にして酸化力を抑えたと推測します。
(アセトアルデヒドはエタノールより水に溶けにくく気化もしやすい為、生成後にうまく溶液から気化させてやれば、酢酸に酸化される前に取り出せる、と)
それが、今回の場合は、酸化自体が充分に進まないという結果を招いたのではないかと思います。
(もちろん、液がよく混ざらず2層に分離していた場合も、充分に酸化されませんが)

二クロム酸による酸化についての参考:
http://ja.wikipedia.org/wiki/Jones%E9%85%B8%E5%8 …


さて、溶液の色についてですが、クロムの場合、正三価(Cr3+)が最も安定な電荷になり、水溶液中では[Cr(H2O)6]3+などの錯イオンとして存在します(→これが緑色)。
二クロム酸による酸化反応が進むと、クロムは正6価から還元されて正3価になるため、酸化される物が充分にあれば、液の色が緑になります。
これが茶色になったというのは、恐らく一部でしか酸化還元が起こらなかったために、二クロム酸カリウムの赤橙色と正3価の錯イオンの緑色が混ざったのでそう見えた、ということだと思います。
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この回答へのお礼

お返事が遅くなってしまってごめんなさい。
大変参考になりました。
参考書に失敗例は載っていないんで…。
たしかに、橙色と緑を混ぜたら茶色になりました!
本当にありがとうございました。

お礼日時:2005/10/29 21:43

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