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ベッセマーの製鋼法の歴史を読んでいます。炭素を多く含む鉄は叩きには強いが曲げに弱く、炭素が少ない鉄はその逆とのことです。この「叩きへの強度」と「曲げへの強度」、さらには「引っかきへの強度」などはどういった説明がなされるのでしょうか?
純粋な元素の固体なら、電子の一番外側の殻の電子数が強度に関係していると読んだことがあります。でもそれは「叩き」に対してなのか、「曲げ」に対してなのかがわかりません。
多くの素材にはクロムやマンガンやニッケルなどが混ざっているようですが、そうなるとどうして硬くなったりするのでしょうか?
叩き、曲げといったことに電子がどう関わっているのでしょうか?

A 回答 (1件)

私も詳しいことはあまり知りませんが、純金属が曲げやすいのは、同じ原子がずらりと並んでいるからだというようなことを聞いたことがあります。


つまり、金属は四方八方に規則正しく原子が何層にも重なって並んでいて、隣り合った原子どうしはいわゆる手をつないだ状態にあるわけですが、力を加えて曲げようとすると、ある原子の層でずれが生じ、つないでいた手が離れます。
曲がった、すなわち原子の層がずれた後は再び近くの原子と手をつなぐわけですが、元と違う相手でも、結局は同種の原子同士なので、エネルギー的には損得はないことになります。
したがって、純金属は一般的に曲げやすいということになります。

一方、炭素や異種金属が結晶中に入ったものは、いわゆる合金とみなすことができます。
合金には完全に原子レベルで混ざったものや、同種金属どうして小さな塊を形成しているものなど、何種類かのパターンがあります。
いずれのパターンにしろ、その組成としてはエネルギー的に極小な状態をとっていると考えられます。
これに力を加えると、原子同士の結合に組み換えが起こるわけですが、合金では先ほどと違って、元と違った種類の相手と結合しなおす必要が出てきます。
ところがこれは元の状態よりも不安定であるため、その状態に持っていくのにエネルギーが必要だったり、元の状態に戻ろうとする力が働いたりします。
したがって合金は曲げにくいということになり、見方を変えれば変形に力を要するということで硬いということになります。
また、変形した後がエネルギー的に不安定であれば、亀裂が入ることも考えられるため、もろいという言い方もできます。

私の推測ですが、叩きに強いというのは硬いということで、曲げに弱いというのはもろいという意味ではないでしょうか。
素人なりの考えを言っているので間違っていたら申し訳ありませんが、ご参考になれば幸いです。
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