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容量結合型プラズマCVDのマッチングボックスを作る必要があります。
すみませんが、整合器の回路および素子の大きさ等おしえてもらえませんでしょうか。よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

回答がつかないようなので、少し書いてみます。


結論を先に書きますが、色々試行錯誤して装置に適した整合回路を見つけるしか方法はありません。
天下り的に与えられるものではないのです。
特に、自作の装置の場合、装置のインピーダンスが不明なことが多く、結果として色々試してみる以外に手が無いのです。
これが回答がつかない最大の理由だと思います。
高価なインピーダンスアナライザでもあれば別ですが。
大学の研究室なら、指導教官や大学院の先輩といった経験者に相談するのが最も近道だと思います。

さて、容量結合型というのは、2枚の平行平板の電極間に高周波を印加するという方式ですね(片側はアースかもしれませんが)。
一般論として、マッチングボックスの回路構成は、CとC、CとLなどをマッチングを取りたい対象物に直列及び並列に接続します。
例えば、並列C+直列C、直列C+並列L、並列C+直列Lなどです。
特別な意図でもない限り、マッチングさえ取れれば、どの構成でも差し支えありません。
ところで対象物とは、平行平板で構成された、いわばコンデンサです。
対象物のインピーダンスが分かっていれば、スミスチャートを使って、整合回路を設計することができます。
では、対象物のCはいくつでしょうか、また純粋にC成分だけでなく、LやR成分もありますが、それらはいくつでしょうか。
先ほど書いたように、高価なインピーダンスアナライザでもあれば別ですが、普通はなかなか分かりません。
そこで結局はあれこれ試して回路を決定します。
あれこれ試すためには、可変のCやLが必要です。
必要な可変範囲は、対象物の特性や印加する周波数によって異なるため、一概に言えません。
特に、対象物のC、L、Rは、平行平板の面積や距離、平板までの配線方法等によって変化しますから、対象物の特性は実験装置固有のものと言っても差し支えないです。
従って、ご質問の「素子の大きさ」が何pFとは何μHとかという値を期待されているとしたら、誰も答えられないでしょう。
アドバイスとしては、ワイドレンジで可変できるものを選んでくださいというくらいでしょうか。
出力が分からないのでなんとも言えませんが、もし大出力であれば、真空バリC(バリC=バリコンの意味)を使う必要があるかもしれません。
そうでなければ、安価な空気バリCが使えるかもしれません。
真空バリCでも、数pF~1000pF程度まで可変のものもありますので、こういったものを選んだ方が楽でしょう。
なお、この数pF~1000pFといった可変範囲は、13.56 MHzといったRF帯を想定した値です。
もちろん、実際にマッチングが取れる値が、可変範囲を超える可能性もあるので、固定コンデンサも併用できるように用意しておいた方が良いでしょう(可変範囲にゲタをはかせる)。
必要な耐圧が不明ですが、もし高圧でしたら、固定コンデンサには、耐圧の高い高周波電力用セラミックコンデンサを用意する必要があるでしょう。
Lについては、バリLが市販されていますし、特注で可変範囲を指定して作ってもらうこともできると思います。
もし、お金を節約する必要があるのであれば、コイルは手巻きした方が良いでしょう。
電力によっては、巻くのが大変かもしれませんが。
コイルに接触しながら可動できるような構造の接点を工夫すれば、割合簡単にバリLは自作できると思います。
メーカー製は、この接点が板バネのようになっていて、接触を安定にしているといった工夫があるようですが、自作ではそこまでの工夫は無理かもしれません。
それから、マッチング回路を覆うシールドボックス(電磁シールド)が必要です。
電力を送るケーブルは同軸ケーブルなどを使うためシールドされていますが、マッチング回路はそのままでは剥き出しです。
このため、何かが近づいたりすれば浮遊容量が変化してマッチングが狂いますし、電力が大きい場合はそもそも危ないですし、剥き出しの回路だと高周波が周囲に放出されるため、他の機器に対してノイズ源になります。
少しでも参考になれば。
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この回答へのお礼

丁寧にお答えいただきありがとうございます。
今までお礼をいえませんで、すみませんでした。
教えていただいた情報がとても役に立ち、
無事マッチングボックスを作ることができました。
ありがとうございました。

お礼日時:2005/11/28 01:28

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