プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

こんにちは。
よく、色校になってからの訂正は
別料金がかかるといいますよね?
今まで私は色校の前にコンセを出すのが
当たり前と思っていたのですが、印刷会社に
よっては色校のあとに、だすところもあります。


そもそも色校ってフィルムを出す?版を作る一歩手前ですよね?
コンセはフィルムも出さずに機械で出力しただけのもの
ですよね?

コンセの紙はつるつるしていて、色合いは色校より鮮やかです。

色校より前に出すコンセはフィルムを作る前に訂正がないか
どうか確認するためという意味がわかるんですが、
色校より後のコンセって何のために出しているんでしょう?

この私の知識って間違っていますか?
印刷過程についていまいちよく分かっていません。
本で見ても分かりづらいです。

A 回答 (2件)

まず、基本的な印刷までの流れを知ってください。



1、データをイメージセッタで製版フイルムに出力する。
2、そのフイルムからアルミの板(刷版と言います)に「面付け」をして焼き付ける。
3、その版を印刷機に装着して印刷する

上記の流れの中の「2」の途中まで、
つまり「面付け」をする前の段階でのフイルムから焼き付けた刷版が色校正に使われます。

その後、何の訂正も変更もなければ
そのフイルムから面付けされた本番用の刷版が作られます。
何らかの訂正が合った場合は、再度データからフイルム出力し直すか
簡単なものならそのフイルムを修正して、後の工程に回ります。

どちらにしても、色校正用のフイルムが本番用に使われる事はありますが
印刷版は使い回しができません。これは訂正がなくても捨てる事になります。

つまり

>色校の時点ですでに版ができているんですか?

色校正用の版を作ります。だから費用がかかるのです。

>では本当の印刷と色校では違いはないんでしょうか?

あったら困ります。本当の印刷と同じ条件で出されるものが本来の「色校正」です。



>色校の後に再色校ではなくコンセなのは
>費用がかさむから?とそれほど訂正が入らないと
>わかっているから…ということですかね。

「色校正」の返却のしかたで違います。「校了」「責了」「再校」のどれか、です。
「校了」・・・いっさいの訂正なしの場合です。
「責了」・・・簡単な文字の訂正や色修正などがあるが、製版担当者の責任で進めていいもの。
「再校」・・・もう一度校正を出す場合。

先にも書きましたが、本来色校正では「校了」か「責了」になるのが普通です。
再校正があるとしても、画像の色修正にとどまるのが普通で、
レイアウトの変更や色変更などはデザインの段階で済んでいなければいけないものですし
文字校正に関してはテキストデータのバラ打ちか
白黒のレーザープリンタで済ませておくものです。

それが、今では取りあえずカンプ代わりに色校正を出して
そこでデザインの検討をすればいい、という安易な考えが出回ってしまって
「訂正」ではなく「変更」などという無茶な校正が戻ることになってしまうのです。

>変更というのは訂正の一種だと思っているのですが違うんでしょうか。

デザインカンプの段階では、クライアントの希望に合わせた「変更」は充分あり得ますが
それが一旦決定となって現場に回った後では、変更と訂正はまるで違います。
「訂正」は主にそれまでに見落としていた部分を発見したような場合のものです。
対して「変更」は、言ってみれば「意思を持った訂正」という意味でしょうか。
つまり、現在あるものを否定するのですから
当然「責任」と「補償」が伴うものです(この認識がさっぱりなのですが)。



>デザイナーさんがどんなことをいやがるかというのは
>大体分かっているのですが、印刷会社の方が
>困ることというのがいまいち把握できていません。

これは「訂正」や「変更」の内容ではなくて、それにかかる時間の問題です。
印刷会社は「スケジュール」に合わせて動いていますから
本来なら印刷にかかる時間なのに
予定外の変更でその後の印刷順序の変更をしなければいかない、というのは
実はデザイナーの仕事以上に柔軟性がない部分です。
その印刷に合わせてインキや紙の手配をしなければいけませんし
24時間稼働の場合ならともかく、残業扱いで作業をする場合には
印刷オペレータの交代要員確保もしなければいけません。
それにだいいち、印刷時間のズレで後回しにされる印刷物も当然出ますから
そちらのクライアントに対する了解を取ることも求められます。

印刷業とはサービス業ではなく「製造業」ですから、
普通の場合、印刷会社に搬入されたデータ(印刷原稿)には
大きな変更はないものとしてその後の予定が組まれます。



>例えば4色でも2色でもそれほど費用は変わらないばかりか
>カラー写真を2色にするほうが手間がかかるとか。
>↑てっきり4色の方が断然費用も高くなるものだと思っていました。

大昔(!)の印刷ではそうだったかもしれませんが
デジタル出力が一般的な環境では
カラー印刷を前提にしたワークフローが組まれていますから
それから外れるような2色処理などのほうがかえって手間はかかります。
実際の印刷段階では2色よりも4色のほうが2倍の時間はかかりますが
その準備のための手間は殆ど同じです。
かえって、特色2色使いのチラシなどのほうが
インキの色出しなどで手間がかかる事が多いです。



>スムーズに仕事をするためにも
>印刷の過程を知りたいと思っています。
>見学させてほしいとも思っているのですが
>きっと迷惑だろうなと言えずにいます。

見学の目的にもよると思いますが
単なる興味ではなく仕事の流れをスムーズにしようと思っての見学希望なら
ある程度は歓迎されると思います。
同時に、製版側からのデータ作成に関するレクチャーも受けられるかもしれません。
ただ現場については、それを瞬間的に「見学」してどうなる事でもないのも事実です。
事件は現場ではなくてもっと別の場所で起きている事が多いです(笑)。
必要なのは「現場」の知識ではなく「工程」に対する理解です。
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この回答へのお礼

すごく丁寧な解説ありがとうございます。
一連の流れがとてもよくわかりました。

一度使用したアルミ板がもう一度使えないということ
全然知りませんでした。フィルムは使えるけどアルミ板は
だめなんですね。

印刷会社にはあまり関係ないかもしれないんですが
いつも入稿の時点で
きちんとチェックしているつもりが
初校があがってからの文字訂正が
あまりにも多いので反省しています。


いつも一番最後の
印刷会社にどーんとしわよせがいくんですよね。

スケジュール変更することはめったにないのですが
一度「ちょっとまった!」とストップをかけたことが
あります。これが一番だめなんですね。
今後、気を付けたいと思います!

どうもありがとうございました!!

お礼日時:2005/11/17 15:31

>色校より前に出すコンセはフィルムを作る前に訂正がないか


>どうか確認するためという意味がわかるんですが、

この場合の「フイルム」というのが
「色校正用のフイルム」という意味でしたら、ちょっと違います。
その確認はモニタで見れば分かるはずですし、
データ作成者から添付された出力見本もあるでしょうし、
レーザープリンタでも充分確認はできます。

それよりも、そもそも最初の校正はデータ通りに出すのが普通です。
つまり、不完全なデータは不完全なままで校正を出します。



>今まで私は色校の前にコンセを出すのが
>当たり前と思っていたのですが、印刷会社に
>よっては色校のあとに、だすところもあります。

本来は色校正が最初にあって、
その訂正部分を確認する(つまり、コンセンサス=同意をとる)ために
コンセ校正を出すのが順序です。

ただ、最近のように
ほとんど素人に近い人達がデータを持ち込む場合が増えてくると
「訂正」と「変更」を同一視したような校正も出ますから、
まずはコンセで大筋の確認をしてもらってから
最後に色校正を出すようになってくるのも無理ないと思います。

コンセはデータから直接プリントを出せます。つまりプリンタの一種です。
が、色校正は実際にフイルムと印刷版を作成して手作業で印刷しますから
それなりに時間と費用がかかります。
その上、再校正の費用も請求しにくい事情もありますから
そんな事もあって一度で済ませたいという思いもあると思います。



今では「手抜き」や「経費削減」のために
コンセで色校正まで済ませてしまう所が多いですが
実際はコンセではインキの沈み具合までは分かりませんので
正確な意味での色校正にはなりません。

「色校正」というものにも誤解があって
それを「色指定の確認」のために出すものと思われていますが
本来の目的は「紙にインキで刷った場合」の発色を見るものです。

コンセではこの部分が全く反映されませんので
いずれはどこかの段階で色校正を出す必要はあります。

その時期については、上記のような事情もありますから
印刷側としてはデータ作成者の能力を判断して
色校正が先かコンセが先かを決めているのかもしれません。

この回答への補足

色校の時点ですでに版ができているんですか?
では本当の印刷と色校では違いはないんでしょうか?

コンセが本来後ということは
すごくよくわかりました。
色校の後に再色校ではなくコンセなのは
費用がかさむから?とそれほど訂正が入らないと
わかっているから…ということですかね。

変更というのは訂正の一種だと思っているのですが
違うんでしょうか。

デザイナーさんがどんなことをいやがるかというのは
大体分かっているのですが、印刷会社の方が
困ることというのがいまいち把握できていません。

色校での大幅な変更は×ということはわかるんですけど…。

例えば4色でも2色でもそれほど費用は変わらないばかりか
カラー写真を2色にするほうが手間がかかるとか。
↑てっきり4色の方が断然費用も高くなるものだと
思っていました。

スムーズに仕事をするためにも
印刷の過程を知りたいと思っています。
見学させてほしいとも思っているのですが
きっと迷惑だろうなと言えずにいます。

補足日時:2005/11/17 12:19
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