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こんにちは。質問させてください。
この間授業で夢十夜の第一夜の考察をしたのですが、百合と女の共通点など、なるほど~、と思うことが多くありとても面白かったです。
この興奮冷めやらぬうちに他の夢に隠された秘密も知りたいです。しかしどの話も正直全く隠された意味など解らずお手上げです。

どなたか解説お願いできないでしょうか?特に第六夜が気になっています。(ですがどの話でもお願いいたします)

A 回答 (2件)

高校の教科書でのお話でしょうか。


『夢十夜』に関しての論文は数多く出ており、『夢十夜』自体の絵本も出ていますので、ご紹介しておきます。

■夢十夜(絵本)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894192 …
■夏目漱石『夢十夜』作品論集成☆(全3巻)☆
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872368 …
■夏目漱石作品論集成第四巻『漾虚集・夢十夜』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4273024 …
■漱石研究〈第8号(1997)〉『夢十夜』特集
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4877370 …
■夏目漱石『私の個人主義』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061582 …



夏目漱石のバックボーン(イギリス留学の経験と明治日本への文明批判など)を知ると、わかりやすくなると思いますが、ざっくりとご紹介もしておきましょう。

●第一夜
・髪(黒)、真っ白な頬、血の色、唇(赤)などの色のコントラスト

●第二夜
・「参禅」:漱石は禅に非常に関心が高い→『門』
・「蕪村」:芭蕉と比べると低い地位だったものの、漱石の親友である正岡子規が再評価
・「置時計」:近代を象徴(近代の資本主義において、時間は金銭に換算される)
・「侍」:近世を象徴

●第三夜
・「文化五年」:『夢十夜』連載の丁度百年前
・盲目の子ども:自分自身の過去現在未来がわからないことの象徴→人間の原罪の意識、不安

●第四夜
・「浅黄」:漱石は道教思想が豊富だった。老人男性の黄色い服は仙人を想起させる

●第五夜
・各章との関連(「待つこと」「戦」など)

●第六夜
・時間と空間のズレ(運慶―鎌倉時代、護国寺―江戸時代、明治の人々→文明批評)
・ここで初めて夜ではなく昼の世界が描かれる(幻想的ではなく、現実的)

●第七夜
・「西へ西へと行く船」:西洋へ追いつこうとする明治日本→文明批評
・時間間隔における第三夜との対比(一瞬と永遠)

●第八夜
・「鏡」:自己認識手段
・「どうだろう、ものになるだろうか」:自分や日本に対する問いかけ(未来が見えない)

●第九夜
・入れ子構造(『母が「子供と夢の中の母」の話を自分に話す』という夢を漱石が書く)

●第十夜
・「豚」:『聖書』では悪魔にとりつかれたものであり、汚れた動物である。醜悪な現実の象徴となっている
・ギリシャ神話のキルケーという女神は鞭を使って豚に変える魔法が使えた
・健さん:第二の庄太郎になる可能性(西洋かぶれの没落)


ほんとうに大雑把な説明です。また、あなた自身が文章の言葉から想起されるイメージそのものが既に答えだとも思います。一般的な答えにこだわらずに、想像を膨らませてください。
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この回答へのお礼

おぉ・・・!!こんなに事細かにありがとうございます!!
神話ダイスキなので、十夜が興味深いです・・・。もっと調べてみようと思います。
ありがとうございました!

お礼日時:2006/05/19 00:46

運慶が仁王を彫っている夢ですね。


芸術はその時代の空気や人々の心性と密接に関わるものである。運慶が彫り出した仁王はまさに鎌倉時代の精神そのものなのだ。翻って明治の精神とは何ぞや、それは未だに分からない。運慶の方法論では明治の像は見つからないようだ。

拙劣で一山いくらの解釈ですが参考までに。
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この回答へのお礼

遅くなってすみません。ありがとうございます!
このお話は昔っぽくて訳が分からなかったので、スッキリです。ありがとうございました。

お礼日時:2006/05/19 00:45

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