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「文」を「ふみ」と読む訓読は、古くは漢字伝来以前に話し言葉として使っていたいわゆる「大和言葉」であるはずですよね。
でも、漢字が日本に初めて入ってきた文字として伝来する以前に、「文字を書いて人に送るもの」という意味を持った「ふみ」という大和言葉が存在したことがとても不思議でなりません。
それとも「ふみ」という言葉はもともと別の意味として使われていた言葉なのでしょうか?
いささか稚拙な質問のようですみませんが、ご存じの方ご教示願えませんでしょうか。宜しくお願いします。

A 回答 (7件)

手元の辞典をいくつか繰ってみると、広辞苑と大野晋の古語辞典が「文」の字音の転化であろう、としていました。

質問者さまと同じ疑問を持って調べてみたところが確言はしかねるもののそう推量する、といったところでしょうか。

もうすこし細かく言うと文はフンという支那音があり、インクがインキになったようにフニとなるべきところを言いにくいのでフミとなったと。

そんなばかなー、と言う必要はとくになさそうですが、どうでしょう。要するに「ふみ」は「フミ」で大和言葉じゃない、と。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
なんと。そもそも「ふみ」という言葉は「文」という字音が転訛したものである可能性が高いというのですね。
ということは現代において音読・訓読とされている区別は、厳密に言えば、必ずしも「字音こそが音読」とではなく「字音なのに訓読」になっている字が存在する、ということでしょうか。「『ふみ』は音読だった」と考えれば、今回の質問は大いに説明がつくように思えますね。どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/01/14 21:01

そうそう、


お礼の中に
>それに「ふみ」が漢字伝来以前の言葉ということも考えれば
とありますが、No.3で私が万葉集を調べたのは、その時代には、「ふみ」という言葉が「文」と一致していなかったということです。

また、No.5では、呉音でなく、漢音が使われ始めたのは、奈良朝以後のことではないか、ということです。
つまり、「ふみ」奈良朝以後の言葉ではないかということで、「大和言葉」とは何かという基準は、原日本語をいうのか、和様といわれる平安時代からなのか、それによって、「ふみ」を大和言葉とするか、しないかが決まると思います。
説明が舌足らずで、すみません。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
そうですね。「大和言葉」という言い方ではどの範囲の日本語のことを指しているのか表現に不足する点がありました。申し訳ありません。
今回の質問に限っては、「漢字伝来以前の話し言葉」としてとらえていただいて構いません。

今回質問させていただいて、「『ふみ』という言葉は『文』という漢字の音の転訛?である」という答えが見つかりました。真偽はさておき、答えが見つかってすっきりです。どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/01/18 22:04

ひとつ注意すべきことは、現在官庁が学校教育用に固定しているような「音訓」は歴史的な漢字受容の意識とはちがうということです。



「ふみ」の訓があてられた字には、文・書・冊・史・典・章・経・編・簡・籍があります(日本国語大辞典)。

伝言を大和言葉で「ふみ」と言ったという推定は無理でしょう。といって「フミ」は文の字音だと断言できる資料もないとおもいますが。
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No.5さまの回答を見て、私の調べを不十分を恥じつつ、また日本語の基本の広辞苑を見ていなかった迂闊を反省して、


追加回答させていただきます。

確かに広辞苑には
------ふみ【文】
(「文」の字音フンからか)
1 かきしるしたもの。文字。
万葉集1 「―負へる神あやしき亀も」
------とあります。

しかし、万葉集の万葉仮名で見てみると

「圖負留 神龜毛 新代登」
あやおへる くすしきかめも あらたよと 
として、文という音でなく、「あや」となっていますね。

また、漢和辞典で見ると、
漢音が「ヘン・フン」(現代では「WEN」)で
呉音が「モン」となっています。
上古は、漢音でなく呉音ですから、万葉の時代に「ヘン」という読みは一般的でなく、この前の私の回答のように、「文」に「モ」という音を当てたのではないかと推測します。


一応、私の万葉集の調べ方に間違いがなかったことを書きましたが、
あまり、回答とはなっていない「なんのこっちゃ」で失礼します。
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万葉仮名での万葉集を見ていたのですが、


万葉集では、「文」は「ふみ」という意味を示しているのではなく、「も」あるいは「あや」という読みでしか登場しません。
ご存じかもしれませんが、万葉集では、漢字の音を写したものと、和語の意味を写したものの混在ですが、私がざっと、検索したところでは、「文」を「ふみ」という意味で使用している例は内容に思われます。
ということは、万葉集の成立した時代、最終的には奈良朝の半ばですが、には、「文」には「ふみ」という意味がまだ与えられていなかったとうことではないでしょうか。

余談ですが、漢字で伝来は3,4世紀といわれますし、奈良朝でも紙は貴重品だったわけで、当時の「ふみ」とは、手紙というより、伝言されたものだったように思います。これは、あくまで推測です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
とても詳細な言及で、他にも知りたかったことをいくつか知ることが出来ました。特に紙の存在の有無について。
やはり紙は貴重で手紙に使えるようなものではなかったんですね。それに「ふみ」が漢字伝来以前の言葉ということも考えれば、dulatourさんやNo.2の方の回答のように「伝言すること」を「ふみ」と呼んでいたという推測は、あながち間違いじゃないのかもしれませんね。
奈良朝の半ばにはまだ「文」という漢字に「ふみ」の意味が与えられていなかった、というのは初めて知りました。どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/01/14 00:46

素人の勝手な想像ですが伝言などでしょうか 

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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
なるほど、「伝言」ですか。確かに、物事を伝えること自体を呼ぶ言葉として使用していた可能性は十分にあり得ますね。それがやがてれっきとした媒体を用いて送り受けするものに使われたというのも考えられない話ではなさそうです。どうもありがとうございました。

お礼日時:2006/01/14 00:05

おそらく、もともと「ふみ」という大和言葉が存在し、


漢字が入ってきたときに「文」という文字が同じ意味だったので、
「文」という漢字に「ふみ」という読みを当てはめたと考えられます。
こういう例は他にもたくさんあり、漢字の読みからは到底想像が付かない読みになっているものにそういう由来がある場合が多いです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
しかし大変申し訳ないのですが、私の書き方が悪かったためか求めている回答とは少し意図が違うのです。
補足すれば、「漢字が入ってくる以前に文字はなかったはずなのに、文字を書く媒体を指す言葉が何故存在したのか」ということを知りたかったのです。
それにしても、
>漢字の読みからは到底想像が付かない読みになっているものにそういう由来がある
これはなるほど私もよく思いますね。

お礼日時:2006/01/13 23:35

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