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こんにちは

少し前に、歌手の本田美奈子さんが亡くなられた時、テレビの解説で、彼女がポップスからミュージカル、クラシックへ挑戦されていた。という話になって、その時、それぞれのジャンルで発声法が異なる、彼女はクラシックの発声法を勉強していた・・・と解説者の人が話していました。

たしかに、素人の私が聞いていも、アイドル歌手の歌声と、オペラの人では違うとは思うのですが、具体的に何が異なるのでしょうか?

A 回答 (4件)

 発声法についてはいろんな説明がいろんな人からなされているので、一冊の本とか一人の人の言うことだけ信じると誤った概念を植え付けられることがあるので要注意だと、さるプロ声楽家が語っていました。


 私が何人かのヴォイス・トレーナーから受けた訓練や本またはネットで得た事柄を総合して導き出したところによると、地声と声楽的な声の決定的な違いは、声帯の張りの違いと共鳴効果の差だと思います。呼吸法も大事な要素の一つですが・・・。弦楽器に例えると分かりやすいのですが、美しい音を出すためには、適度の張力が与えられた弦(声帯)と、弦が発生した音を増幅するための効率的な構造の胴(共鳴腔)が要ることと同じだと思います。
 以下にちょっと理屈っぽく書いてみます。面倒ならばスキップしてください(笑)。
 「まずは声帯が唇と同じような形をしていること(方向は90度違いますが)を理解します。歌声は(1)声帯を通過する空気の流れが声帯(厳密には声帯靭帯という名の声唇が合わさる部位を覆う薄い膜)を震動させることで声が発生します。そして、(2)その音が口の中や頭や胸など身体のさまざまな部位(共鳴腔)で共鳴し、ついで(3)口の中で音色が変化して歌声となります。
 地声は声帯のこととか共鳴腔のこととか発音(音色)のことなど一切一切意識せずにしゃべるので、声に張りがなく響かないわけです。中には先天的にそのような肉体的要素をそなえている素晴らし声の持ち主も稀にはいるでしょうが・・。そして声楽的な発声では、(1)声帯を引き伸ばし(力まずにリラックスしながら・・です。唇で例えるとニッと笑って横に伸ばす感じでしょうか)声帯靭帯に適度なテンション(張り)を与えます。そして(2)臍下三寸(丹田)に静かに力を入れて声を出し、(3)大きく広げた(力まず)口腔で共鳴させた声を眉間のあたりをめがけてぶつけ、(4)その声が頭部や胸部の共鳴腔ときには肩甲骨などボリュームのある骨を共振体として利用し、最終的には身体の中で倍音を作り出すことで、力むことなく遠くへ声飛ばす(伝える)ことになります。
 ちなみに、私が読んだ本ではフースラー博士の「歌うこと(Singen)」が最も正統派で深い理解が得られました。
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話が「裏声」に及んできたようなので、#3回答の補足になればよいのですが・・・。

「裏声」はもともとファルセットと呼ばれるもので一般的には「裏声」と言われていますが、ファルセットの意味するところは「偽声」であり、美しいが芯のない高音の声というイメージの、「実声の限界」を補う高音の歌唱法です。高音はまずファルセットで発声練習し、徐々にそれを芯のあるものに変えて、最終的には実声のレベルにもってゆくのだという教え方があります。「芯のあるファルセット」や「ファルセット イン ペット(胸に響くファルセット)」という言い方があるように、プロの声楽家は本来「偽」であるファルセットを「実(芯)のある声」に変える技を持っているといえるでしょう。したがって一概に「ファルセット(裏声)=頭声=弱々しい高音の声」と決め付けることは危険だと思います。発声法は奥が深いようで...(笑)。
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No.1です。

補足質問への回答です。
同じ「裏声」でも、正しい方法で発声している裏声か、そうでない裏声か、という違いがあると考えて頂ければよいかと思います。簡単な言い方の回答で恐縮ですが。
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こんにちは。



声楽家の妻から回答をもらました。

アイドルは、普通に話す時の声(つまり地声)で歌っています。「喉で歌っている」と言えば分かりやすいでしょうか。
クラシック(オペラ)の発声は、裏声で歌っています。具体的には、喉の力を抜いて、腹筋を使って(腹式呼吸で)息・声を出します。詳しく解説し出しますと専門的な超長文になります・・・(極めて難しい技術です)。
簡単に相違を説明しますと、以上の通りです。

本田美奈子さんはクラシックへ挑戦しはじめたところだったようなので、まだまだこれからという段階でした。また、体もスリムで声も細いタイプだったので、一般的に言ってオペラ向きというよりは、歌曲を独唱するのが向くのかな、という印象でした(将来どうなるかは分かりませんので断言は勿論できませんが)。

この回答への補足

hirohorizon 様

声楽家の奥様とは、なんか凄い(笑) ありがとうございます。声には喉で歌う地声・会話の声と、腹式で歌う(裏声)の歌い方があって、それぞれ歌のジャンルによって、使う技術が異なるということが理解できました。

ところで、私(男)は、裏声というと、昔学生時代に音楽の時間か?何かで、だんだん音程が高くなって、普通に歌えなくなると、そこから先を裏声(?と読んでいたような記憶)で歌ったような記憶があります。しかし、何も勉強していない学生が出せる訳がないので、「あの裏声」とここでhirohorizonさんが指している、「専門的な裏声」は、別物という認識で正しいでしょうか?

補足日時:2006/02/12 19:47
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