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少年鑑別所・少年院・少年刑務所は、どのように違うのでしょうか(収容者の要件、収容されるまでの手続き等)。ご教示いただけたら幸いです。

A 回答 (3件)

一時、「法務教官」という少年犯罪の更正にあたる職業に就くことを目標としていたことがあり、いくぶん分かる部分があるので、お答えします。



「少年鑑別所」というのは、罪を犯した少年がどのような理由から犯罪行為に走ったのかを医学や心理学、教育学と言った視点から解明することが仕事です。結果は、家庭裁判所側に報告され、審判に影響します。すなわち、「初犯でなおかつ短期での更正が可能」などといった場合は、「保護観察」などの審判に、「再犯で更正が困難」などといった場合は「中等少年院送致」などの審判になるなど、鑑別所での鑑別結果は、家庭裁判所の裁判官が参考にします。

一方、「少年院」は、家庭裁判所での審判の結果、「少年院送致」が言い渡された少年が入院(違和感がありますがこういいます)する施設です。種類には、「初等」「中等」「特別」「医療」と4種類あって、入院する少年の非行度合いは初等<中等<特別となっています。「医療少年院」は例えば覚せい剤やシンナー等で体に疾患がある場合に入院する施設です。院内では、生活指導や職業指導、義務教育を終えていない少年に対しては「国語」や「数学」といった義務教育段階の教科教育も行われています。

最後に「少年刑務所」は、定義としては「20歳未満の少年を収監する」施設ですが、実際は昨今の刑務所における超満員を受けて、成人も多く収監されています。こちらは「少年院送致」ではなくて、「懲役何年」という審判を受けた少年が入る施設です。あいまいな記憶ですが、上記の2施設と違い、この施設だけは「法務教官」ではなく、一般の刑務所と同じ「刑務官」が更正にあたっていたように思います。

裏話をすると、法務教官は鑑別所>初等少年院>中等>特別・医療の順で赴任したがるそうです。やはり非行の傾向が進めば進むほど、更正も困難になるそうだからです。法務教官も人の子ということでしょうか。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2006/02/19 18:15

少年鑑別所は、犯罪を犯した少年が裁判所での審判を受けるまでに4週間を限度に収容されるところです。

手続きでいえば裁判所でされる観護措置を経て入ることになります。中では専門技官による鑑別、家庭裁判所調査官による調査が行われ、その結果をふまえ、裁判所は少年の処分(保護観察、少年院送致など)を決めることになります。

少年院は、前述の観護措置での調査、鑑別を経た(観護措置が少年院送致の前提条件ではないが、実務上はほぼ少年院送致は観護措置を経た後行われている)後、家庭裁判所が少年院送致を決定した少年が入る施設であり、初等、中等、特別、医療少年院があります。少年院では少年が立ち直るための教育がなされます。通常は1年ほどの期間ですが、事件及び少年の問題性を考慮して、家庭裁判所は6ヶ月~2年以上の処遇を勧告します(但し、具体的期間は示さない)。それにより少年院は期間を設定して、それにより教育を受けることになります。

少年刑務所は、地方裁判所での刑事裁判(家裁により検察官送致された事件)で懲役または禁固刑を受けた未成年者の受刑者が入るところです。

少年院と少年刑務所での大きな違いは、処分と判決を受けたという点でしょう。前者はあくまで少年の矯正教育が前提であり、その為にはどれだけの期間が必要かということで期間が決められますが、後者はやったことへの罰として(もちろん矯正教育もしますが)期間が決められるものです。
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この回答へのお礼

詳しいご説明ありがとうございました。

お礼日時:2006/02/19 18:13

下記ページを読んでください



http://www.moj.go.jp/KYOUSEI/kyouse02.html
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この回答へのお礼

ありがとうございました。

お礼日時:2006/02/19 17:52

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