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カエサルの名前の構成は、ある本曰く、

Gaius Julius Caesar Imperator
個人名・氏族・家名・栄誉名

となっているとのことです。
さて、英語圏の名前の構成は、

個人名・家名

となることがほとんどと思います。
どうしてカエサルの場合は個人名を先に表記されないのですか?つまり、
ガイウス・カエサルとは表記されないのですか?

A 回答 (5件)

ローマ人の名前は、(ア)「個人名」praenomen、(イ)「氏族名」nomen、(ウ)「家名」cognomen から成ります。



個人名は親が付ける名で、現在の欧米のfirst name, Christian nameに相当します。身分にかかわりなく個人名はどの人にもあります。

A. < Aulus アウルス  
App.< Appius アッピウス
C. < Gaius ガーイウス

のように最初のアルファベット1~3文字で省略して書かれる場合が多いです。Gの文字は当時もあったのですが、個人名のイニシャル表記に限りGのかわりにCを用いる慣わしです(ミスタイプではありません。)

個人名は日常的に使われました。手紙の差出人と宛名は
C.IVLLIVS CAESAR M.ANTONIO のように。詩人オウィディウスが世話になったSextus Pompeiusという執政官にあてた手紙の書き出しは、Sexte(セクストゥスよ)です。

さて、Gaius Julius Caesar が Gaius Caesar と表記されない理由は同名の別人と紛らわしいためです。

ローマ史でガーイウス・カエサルと言った場合Gaius Julius Caesar Germanicus つまりカリグラ帝を指します。

3~5、多い人では7つもの部分から成る名前を常にフルネームで表記するのは面倒です。たいていは1つか2つの部分で省略表記します。これはあくまでも後世の歴史家による方便です。長い名前をどの部分でもって代表させるかも慣例によります。

例えば
雄弁家・政治家の Marcus Tullius Cicero は(ウ)でキケロー
皇帝Marcus Aurelius Antonius は(ア)+(イ)でマルクス・アウレリウス
詩人Publius Ovidius NasoやPublius Vergilius Maro は (イ)

本人の好みでフルネームのどの部分を日常使うかを決めることもあります。

同名の人と混同されないこと、本人の好み、歴史家による慣習で決まるのだと考えればよいでしょう。

第41代大統領 父ジョージ・ブッシュ(George Herbert Walker Bush)が在職中にはGeorge Bushと表記され、その息子で現職の大統領(この人も George Herbert Walker Bush)はGeorge W. Bushなのと似たような事情です。
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英文テキストを斜め読みしたので正確ではないかもしれませんが、こういう解釈がなりたちます。

(日本風の例えは私の見解)

第一名の「ガイウス」は当時、一般的にはあまり知られていない名前であり、日本で言うところの「諱(忌み名)」に相当すると考えることができます。
日本の皇太子は字(あざな)は「浩宮」ですが、諱は「成仁」ですね。今でこそ日本の天皇家も諱が分りますが、紫式部の正式名同様、ローマにおいても、諱は当時一般には分らなかったはず。ローマ時代の第一名は概して誕生月や誕生順を表す数字的意味合いが強いので、現代の欧米や日本の個人名ほどの深い意味合いは無かったものと思われます。また、省略されG.とかC.のような記述が多いため、やはり一般的では無いようです。

さて第二名は(氏族、家族)の名前でいわばこれが現代のファミリーネーム(苗字)に相当するものと考えられます。

次に第三名は実は、元々は個別識別名としてスタートしており、これが所謂名前に当りますが、ではなぜ家名となるかというと、ローマ(帝国・共和国)時代に、父から子へと相続されたためで、例えば、hoge A の子が二人できれば、hoge A とhoge Bが名前となり、さらに、hoge Aの子が二人なら、hoge Aとhoge Cにhoge Bの子が二人なら、hoge Bとhoge Dになるということです。
(但し、私の読んだテキストでは「inherited from father to son,」と書かれているのみなので、実際に例文のような継承だったかはよくわかりません。諱で識別してたかもしれません)従って、家系を特定できる名前であり、個人名でもあるということです。

最後の第四名は「栄誉名」と書かれていますが、まあ、日本で言うところの「御身位」「御称号」であり、「皇太子」とか「内親王」とかと同様のものと解しました。

さてジュリアス・シーザーは結果として、「姓名」で書かれているに等しいということであり、より正確に書くとすれば、「ガイウス=ユリウス=カエサル」であり、諱をわざわざ呼称する必要も無いので、「ジュリアス・シーザー」で可となります。

無理矢理今風に改名すれば、「カエサル(名)ユリアス(姓)(Jr? 4世?卯吉?四郎?w)(諱)」というところでしょうか?

以上が、英文テキストを読んで纏めた文章です。後は専門家が出てくることを祈りましょう。長文御免。
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私も質問を誤解しているかもしれないのですが、


ローマ人の場合、個人名はあまり知られてないというか、後々まで一般の人々に知れわたらなかったようです。下のURLを見てみると有名な人でも個人名は普通(歴史などでは)呼ばれないようです。
「ユーリウス族のカエサル家の人,ガーイウス」のうち始めの二つが大切だと考えていたのでしょうか。何しろ女性には個人名がありませんから。いずれにせよ、例えば英語圏の人には、ジュリアス・シーザーと言った方が昔から慣れ親しんでいて通りがいいのです。多分、ジュリアスが個人名と勘違いしている人も英語圏にはいると思います。

参考URL:http://64.233.179.104/search?q=cache:iFNRHK0bb_A …
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すんません。

質問を誤解していたかも知れません。
質問は、英語圏でカエサルを呼ぶなら、英語風に「ゲイアス・シーザー」と呼ぶべきであって「ジュリアス・シーザー」はおかしい。氏族名であるジュリアスが個人名に見える、という趣旨でしょうか。
理由はわかりません。

この回答への補足

いいえ、質問の趣旨はそうではありません。
英語なら「ジュリアス・シーザー」ですが、どうして「ゲイアス・シーザー」ではないのか、という疑問です。

補足日時:2006/02/28 15:33
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だって、ユリウス・カエサルは英語圏なんてものが成立するより数百年も前の人でしょ。

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