プロが教えるわが家の防犯対策術!

クラシック初心者です。同じ曲でも、弾き手によって曲の印象や感じ方が異なるのはどうしてですか?よく、解釈や技術の差だとか聴きますが、そういうものですか?

A 回答 (7件)

はじめに本の紹介を。



「ピアノ演奏・Q&A」(ヨーゼフ・ホフマン著)音楽の友社

第1部 「作品の本質に即した演奏」と
第2部 「曲想」

という章が参考になるかと思います。

私も新しい曲にチャレンジする時は、
たくさんの違う演奏家のCDを聴きます。
そうして、自分の理想や欲しい音色に近い演奏をしているものを参考にいたします。

どうして違うのか…演奏者が曲の向こうに見ているイメージが違うんですね。

たとえば、これは一例で、以前もどこかで一度回答したのですが、
楽譜に f(フォルテ)と表示してあった場合、
意味は? 「大きくあるいは強く」です。

でも、人によって「大きさ」のイメージが違います。
ゆったりたっぷりした柔らかさを持った f 。
激しくするどい f 。
地の底からわき上がるとどろきのような f 。
深く拡がりを持った f 。

どれも f は同じです。
演奏者がそこ何を見ているかによって、
「 f 」は大木になり、大海原になり、雷雨になり、巨人になります。
(コンクールなどで「○○らしくない演奏」というのは、
作曲者のイメージとはあまりにも違った解釈で
独自のイメージで演奏した時に使われます)。

そうして、もちろん、自分の抱いたイメージを
音色として曲想として表現するための技術が伴わなければなりませんし、
それが「練習」ってもんです。

こんな感じでどうでしょうか?
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この回答へのお礼

ご教示ありがとうございます。ぞくぞくするほどわかりました♪イメージすることで、演奏が変わっていくのですね。精神的な部分とのつながりってすごいものですね。演奏家の方が表現したいイメージを聴衆の一人としてきちんと受け止めることができるか心許ないですが、これからもクラシックを楽しみたいと思います。書籍のご紹介もありがとうございました。かならずチェックします。

お礼日時:2006/04/10 14:03

#6の方のご回答に 質問者様が書込まれた


>解釈は演奏家の好み、自由とのことですが、聞き手の自由でもあると考えても不遜ではないでしょうか?
については 諸手を挙げて!大賛成です!

以前にも触れたことがありますが こんなのはどうでしょう。

美術は 製作者と鑑賞者で完結します。
レオナルドダヴィンチが 大理石の中から彫りだした傑作と それに直に接して心を奪われて見入っている私とで 芸術は完結します。

音楽は 作曲者と演奏者と鑑賞者で完結します。
この関係は 歌舞伎に似ています。
近松門左衛門作の戯曲を 市川団十郎とか坂東玉三郎とか名優が それぞれ伝統の上に 更なる工夫を積み重ねます。
(顔の動かし方 流し目 大見得の切り方 これこそが近松作品への「解釈」でしょうね) 
それを観客として私は 演者と共に泣き共に笑って感激します。
どこの部分に感激するかは まったく観客の自由です!
でも 最終的には 鑑賞者が感動することで
芸術が完成!するのだと思います。

余談 オペラも素敵ですが 歌舞伎も!音楽として 素晴らしく面白いです!!!
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この回答へのお礼

いつもありがとうございます。
CDやコンサートのパンフには曲の時代背景や作曲家の心情みたいな解説は載っていますが、演奏家の解釈についてはあまり触れられていないように思います。
無駄な情報、ノイズに過ぎないのでしょうか。
作曲者と演奏者と鑑賞者、それぞれの解釈の差を楽しみたいとも思いますが、間違っているのでしょうか。

お礼日時:2006/04/11 10:39

単純に言えば、楽譜に指定されている情報は、演奏の上でごくわずかな曖昧な情報だから、でしょうね。


つまり、演奏家の裁量になる部分が非常に大きいってことです。
(...というのは#3の方が指摘していますね)

さて、クラシックの場合は、楽譜が書かれた当時と現代は全然違うこともあるので、その場合、「楽譜にはこう指示してあるけど、作曲家はどう意図して書いたんだろう?」という問題もあります。
たとえば装飾の付け方一つとっても、時代によって大きく違います。
他にも、「...の曲はこう弾くべきだ」というのがいろいろあります。
この演奏方法の研究はいろいろ行われてて、研究が進むと、演奏が変わったりします。

こういうのを解釈とよんでるんだと思います。

さらに、演奏家は最善を尽くすけど、どういう演奏が最善かの判断が人によって全然違います(これも解釈と呼ぶかなぁ。)。
私はバッハの鍵盤曲は音をぶつ切り気味にして弾くのが良い、強弱は大きくつけなくてよい、と信じてるけど、
表情豊かな演奏がたくさんありますしね。
どういう場面で弾くのかによっても最善は変わるでしょう。
特に合奏、オケは複数人で演奏するので、誰と誰と組むかによって演奏が変わります。

それから、純粋に好みとか、演奏家の育ってきた背景とかも大きく影響すると思います。

例えばワルツの三拍子一つとっても、演奏によって大きく違います。
解釈の違いだ、といってもいいのかもしれないけど、ワルツの同じ曲の三拍子のリズムが、同時期に全然違うので、これは体に染みついたものか、好みなのだ、と思ってます。
(なんだかんだいってもヨーロッパの人のセンスと日本人のセンスは違うと思う)

,,,というような感じで、「どういう演奏にしようか」という演奏家の意思は様々なので、変わります。
解釈云々行っても、結局すべては演奏家の自由なので、すべては演奏家の好みなのだ、といって過言ないかも。

もちろん、技術とか、ホールだとか、楽器だとか録音だとかでも変わる(たまに間違ってることもあるし、背景知識の違いもあるだろうし、神業みたいな演奏もあるし、変な響き方する楽器・ホールもあって迷惑だったりして、録音に影響します)けど、普通の人にわかる範囲で、CDを出すような有名な人の演奏の場合、一番大きな違いは演奏家の意図だと思います。
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この回答へのお礼

ご教示ありがとうございました。解釈は演奏家の好み、自由とのことですが、聞き手の自由でもあると考えても不遜ではないでしょうか?御礼のつもりがまた質問になってしまいました。すみません。

お礼日時:2006/04/10 14:12

本!!! これは困った! 降参です!


どなたか! 応援をお願いします。

HPでしたら こんなの如何でしょう?

http://www.kamos.co.jp/sc/interpretation/i_roadm …
http://khyogen.exblog.jp/2814007/

まだまだ たくさんありますね。
これらを読んで 質問者様とweb上の先生の両方のお陰で
当方まで いろいろ知識を膨らますことが出来ました!
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この回答へのお礼

たびたびのご対応恐れ入ります。本当にありがとうございました。

お礼日時:2006/04/10 14:04

音楽に使われている1つ1つの音には それぞれ


・高低(周波数Hz)
・強弱(振幅dB)
・長短(秒数sec.)
・音色(振動波形) の 4要素があります。

作曲者がこの4要素を もしデジタル的に数値化して
楽譜に書き込むと 同じ曲は 誰が演奏しても
全く同じ印象 同じ感じになるでしょう。
早い話が 作曲者が自演し録音したメディアは 
その意味では 決定版!ですよね。

録音の技術がなかった時代 作曲者は
楽譜で音を指定して 演奏者に作品をゆだねました。
(もっとも 作曲者一人でオーケストラの楽器全部を
演奏することなんて 今でもほとんど不可能です!)

普通の譜面では 演奏者に任されている部分がたくさんあります。
高低(周波数)では ラを440Hzにするか 443にするか
ヴァイオリンなどフレットのない楽器で 微妙に各音高を調節するか 
強弱(振幅)では このpを30dB このfを120dBにしよう
長短(秒数)では この♪を1/2秒のしよう このrit.は ちょっぴり 又は たっぷりにしよう
音色(振動波形)では 1000万円のヴァイオリンに  買い換えよう  とか!

これら1つ1つが積み重なって 
同じ「運命」でも カラヤンのとか 小沢征治のとか
ムーティのとか 印象が違って来るんだと思います。

どんなに頑張っても さぶちゃんの 「与作」 と 
私の「与作」 では 残念ながら! 全く別物です。

参考URL:http://www31.ocn.ne.jp/~solhns/ototohanani.htm
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この回答へのお礼

ご教示、ありがとうございます。複雑な音の要素と解釈が絡み合って、さまざまな楽曲の響きが生まれるのですね。ますますクラシックが好きになりました。この分野で参考になる本などご存知でしたら、教えていただけないでしょうか。よろしくお願い申し上げます。

お礼日時:2006/04/08 14:14

解釈と呼ばれるものですね。



プロの演奏家は1枚CD取るのにも数年前から解釈の研究を行います。

作曲家が書いた「本物の譜面」を見るために海外を訪れる事もあります。
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この回答へのお礼

ご教示、ありがとうございました。解釈って奥深いものなのですね。

お礼日時:2006/04/08 14:09

その差を味わうことこそクラッシックの醍醐味です。

同じ曲のCDを弾き手の違う何枚かを聞くことにより、自分の好みが分り、その弾き手のほかの曲を聞こうとしてますます興味が広がっていくのです。解釈は1つではありません。どうか自分の好きなアーティストを見つけてください。そのうち、この曲はこの人、あの曲はあの人が良い・・となると思います。
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