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 政治オンチなので、教えてください。
 
 2002年5月10日に、亡命を求めた北朝鮮難民5名が中国瀋陽の日本総領事館に駆け込んだ事件がありました。

 北朝鮮から亡命しようとした人が、日本総領事館に駆け込めば、他国へ亡命でき、生活は保障される、ということまでは理解できます。

(以下、質問です。)

1、なぜ、中国は武装警察を使って、拘束・連行しなければならなかったのでしょうか。そのまま何もせずに見ているだけではなぜまずいのでしょうか?

2、次の理解は正しいでしょうか?

「日本総領事館は、当然、中国国内では外国公館ですから、国際条約で不可侵権が規定されています。そこに中国武装警察が入り込んで、北朝鮮難民を引きずり出そうとしました。これは暴挙です。そのとき、日本の領事館関係者はただ、傍観していました。たぶん自分の身の保全のために事なかれ主義で傍観を決め込んでいたのだと思います。映像で全て映されたので、大きな問題になりました。」

3、この場合、日本の領事館関係者は、亡命希望者に対してどうすれば良かったのでしょうか?中国武装警察から、北朝鮮難民を守り、領事館に入れて、亡命を手助けすることでしょうか?

 以上よろしくお願いいたします。

A 回答 (7件)

 皆さんの回答は、ほぼ正確と思います。

今までの回答に抜けている点、補足まで。

1.について。
 政権担当者は、予想外の事態が大規模に起きて、コントロールできなくなるのを最も恐れます。特に一党独裁の政権ではそれが顕著です。

 さて、鉄のカーテンと呼ばれ、50年に渡ってヨーロッパの政治の対決の場となっていた国境の、開放のきっかけ、ベルリンの壁崩壊の事情を思い出してください。それと同様のことが起こる可能性が大です。
 
 具体的に言うと・・・

 日本以外にも欧米など人権を侵害しない国の在外公館が中国には数十箇所あります。
 今、中国が北朝鮮からの不法入国者が、自由主義諸国の在外公館へ駆け込むことを黙認し、そこに入れば、安全に中国から欧米に渡れると言うことになれば、毎日何十人という北朝鮮からの駆け込み亡命者があふれ、中国と北朝鮮の長い国境は管理できるはずもなく、更に大量の越境者が(国境を管理する軍人も相当数が、越境し亡命してくるでしょう。)発生し、一気に北朝鮮崩壊になる公算大です。

 ベルリンの壁が崩壊し東ドイツを併合した影響で、経済大国西ドイツは、未だに長い不況に苦しんでいます。

 北朝鮮より経済状態がよく人口の少ない東ドイツを、韓国より人口も多く経済も強力な西ドイツが吸収した場合でさえ、この状況です。
 北朝鮮が崩壊すれば、韓国も道づれになって、経済崩壊。そのため中国にも大量の難民が押し寄せる事態になりかねません。
(アメリカは北朝鮮の崩壊を望んでいますが、韓国はそれを望んでいません。ですから、韓国は北朝鮮を援助しているのです。経済を無視して政治は展望できません。)

2.3.については他の方の説明でOKと思います。
 ただ一点だけ補足します。
 アメリカは、相手国に政情不安などがある場合、必ず海兵隊員が大使館警備についています。
 文民である外交官に、治外法権を守る実際の行動を起こすことは求めません。給料もらって武術を身に付けている軍人や警察官と、一般人が太刀打ちできるはずがありません。
 国権の侵害を守るため、実力を行使するのは軍人なのです。
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この回答へのお礼

 これはまたすばらしいご回答ですね。
 確かに、おっしゃる通りかなと思いました。
 知識があるだけでなく、各国の思惑も見通して考察していることに感銘を受けました。
 ありがとうございます!!

お礼日時:2006/04/15 15:36

回答No.3の方に同意します。



しかし、この事件はどうして撮影できたのかを考えると興味深いですね。亡命することが分かっていたのですから、撮影者は当然「亡命請負人」グループですね。

 この映像によって、質問者様の3点の疑問が湧き、回答No.3様の回答が生じるわけですが、この映像が取られ、大々的にテレビに取り上げられた理由は、
(1)北朝鮮と中国は裏でつながっていると国民に印象付け、(2)「悪の金正日」と中国政府は同じ「ワル」であると思わせ、(3)返す刀で「チャイナスクール」と呼ばれる親中派の外務省官僚に打撃を与える。というのが、シナリオではないかと思います。
 つまりは日中関係をぶっ壊す為の一環として仕組まれた亡命劇だったと思います。
 テリー伊藤が土曜の朝のフジテレビの番組で「金正日を動かしているのは中国なんですよ」とか言ってました。
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この回答へのお礼

 これは、ウラを見事に読んだご回答だと思います。
 う~ん、すばらしい。
 ありがとうございました!!

お礼日時:2006/04/15 09:34

1. 日本の領事館だけではなく、一般市民が出入りできないように警備している点は問題ないですよね(セキュリティの面で)。


 さらに、領事館エリアは中国でないうので、各国側の意図や要望がその運営に反映されます。
 日本側は難民や亡命目的で他国民が誰でも入ってこられては困るので、駆け込みを阻止するよう指示も出してあるでしょう。
 阻止したあと、拘束や連行は中国側の判断であった可能性もありますが、日本側がとりあえず別室に連行し事情を聞いた可能性もあります。
 いずれにせよ、日本は難民等にまだまだ積極的ではありませんし、ガードが固いのは想像できます。

2. その理解でいいと思います。また保全のために事なかれ主義で傍観というよりも、当時の阿南さん?も、前例がないのでどう対応していいか咄嗟に判断できず(判断するのも忘れていた)「中国側が取り抑えてくれた。よかったよかった」とプラプラ歩いてでてきたのはいいが、そこは数メートルとはいえもう日本側だったので、その取るべき姿勢や緊急さ・緊張感がない映像が問題になったのだと思います。

3. 日本人が99%を占める日本という国で、今後難民や亡命民をどう取らえているか、どう扱うように政府と在外領事館等でコンセンサスができているかによると思います。
いまだに積極的に受け入れる意志がないようなので、自ら領事館に入れて、亡命を手助けということはまだないでしょう。

この事件よりさかのぼること数年前(たぶん15年以上前)、まだ中国がいまのように資本主義を容認せず、国民も自由を求めて政府とぶつかっていた時期に、大量の中国人がベトナムかどこかの国籍の船を利用して(たぶんベトナムに一度逃げて、そこから出たと思われる)、日本の西南部に漂着したことがあります。
 100名を超える人数で福岡あたりの入管の施設に一時入れられていたと記憶していますが、テレビは「中国に戻ったら身が危険だ、助けてくれ」「日本は人権を守る国だと聞いている。難民として認めてほしい」と懇願する中国人の声を毎日のように放映していました。
 当時天安門事件からまだ何年もたっていませんでしたので、帰ったら投獄だったでしょう。
 しかし日本は難民認定する根拠がない(証拠などがない)とのことで、全員を送還してしまい非難の声があがったのでした。
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この回答へのお礼

 参考になりました。
 ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2006/04/14 13:35

1・・・北朝鮮からの要請があると思われます。

2国は緊密な関係にあります。それに中国自体も亡命を許さない姿勢をとってますからね。

2・・・正確には「領事関係に関するウィーン条約」によって規定されています。領事館は大使館とほぼ一緒で許可なく官憲が踏み入ることは許されていません。領事館の人間は国際法の理解が薄かったとしか言いようがないでしょう。まあ、副領事は警察の出向ですから致し方ないのかもしれませんが。

3・・・亡命をさせるかどうかの決定権は日本にあります。
もし日本が拒否すれば中国に引き渡すことも理論的には可能です。
しかし、日本が仮に中国にそのまま引き渡した場合には
欧米から権国家として非難されることは容易に想像できます。
中国や北朝鮮と同列に扱われるということです。
ですから、この場合には手助けする方が正解であったとは思います。
ただし、北朝鮮難民はいわゆる「経済難民」という部類に入るという
ことも考えることができます。
通常経済難民は広義の難民にも入れることはありません。
狭義の難民は難民条約の難民です。
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この回答へのお礼

 広い知識を背景とした、理路整然としたご回答、心から感謝申し上げます。
 とてもよくわかってきました。
 ありがとうございます。

お礼日時:2006/04/14 10:36

1 中国と北朝鮮は深い関係にありますので、大使館だけでなく、国境周辺で脱北者の取り締まりを行っています。

脱北協力者の取り締まりも行っていますね。

2 正しいです。

3 他国の警察官を領事館の敷地内から排除し、駆け込んだ人間から事情を聞けばよかったと思います。

ただ、その後9月14日に小泉総理の平壌訪問が実現しています。
当時は、中国やアメリカも含めて水面下で調整をしていたと思います。
外務省が弱腰だったのは、中国から金と女で籠絡されているだけでなく、波風を立てたくないという事情もあったと思います。

外交は書生論ではなかなか難しいですね。
相手がありますから。
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この回答へのお礼

 そうですか。中国が、脱北者の取り締まりをやって、いい関係を維持しようとしていると考えてもいいでしょうか。(give & take の give)
 だから中国は必死だったのですね。
 3、については納得がいきました。

 ありがとうございました!!

お礼日時:2006/04/14 10:34

質問者の意見に基本的に同意します。



大使館や領事館は「治外法権」の領域ではないでしょうか。中国の警察官(中国政府かも知れません)は、日本の領事館(日本政府)を嘗めきっているということではないでしょうか。有る意味では、「主権侵害」とも言える行為に対して、日本政府(外務省)が毅然とした抗議をした記憶がありません。昨年の「反日デモ」による領事館の被害に対しても毅然とした要求・態度を示せなかったことが、中国政府が強硬な姿勢を変更しない原因の一つかと思います。

難民の取り扱いと、領事館への中国警察の侵入とは別次元の問題だと思います。結果として日本政府は、主権侵害に対する抗議や意見を主張できなかったということです。同じ事がアメリカ大使館で起きるかと考えると、起こる可能性は極めた低いと想像します。普段からの日本政府(外務省)の対中国政策の違いではないでしょうか。

そろそろ、日本も「普通の国」になって外交をしないと駄目ではないでしょうか。いつまでも自虐外交、土下座外交をしていても、相手のいいなりになるだけです。諸外国に対して国内のバラまき政治のようなことをやっても、お金を取られるだけです。外務官僚・政治家の心構え・姿勢を変更しなければならない時期が来ているように思います。東シナ海の油田問題、竹島問題、拉致問題、米軍海兵隊のグアム移転問題、すべて日本政府(外務省)の姿勢にかかっていると思います。
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。
 ご回答者様の情熱が感じられました。
 

お礼日時:2006/04/14 10:29

1 同じ共産主義国家として厳しく取り締まる必要があるから



2 日本領事館員が許可したので入ってきた事になっていたはずです。
  ことなかれ云々もあるでしょうが、対応が事前に決められていなかった or 徹底されていなかった でしょうね。

3 少なくとも中国当局者に渡してはいけませんでしたね
  中国政府から書簡等で要請を受け、国として判断する必要があります。
この事件は、日本に居る犯罪者を中国の警察がやってきて勝手に犯人を連れ去ったのと同じなのですから。
(感情的に亡命者と犯罪者がイコールと言う気はありません)
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。
 早いですね。びっくりしました。
 だいぶわかってきました。
 

お礼日時:2006/04/14 10:27

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