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テキストの液状化のメカニズムを読んでも、基本的に間隙水圧上昇による有効応力の低下としか書いてなく、なぜ粘性土では液状化しないかが具体的に書いてありません。
「粘土には粘着力があるから」とよく言われますが、粘着力と言う言葉を使わないでもっと具体的に説明できる方いらっしゃいませんか?
お願いします。

A 回答 (6件)

乱暴な言い方になるので綿密には違うのですが、イメージとして捉えてください。



砂をバケツの中にいれた状態でバケツの横からトントンと叩いて振動を与えると砂の体積が減少します。(砂のたまっているラインが下がります)
これは砂の粒子と粒子の間に空隙があるために振動を与えたら空隙が埋まってしまうためです。
空気中では砂の粒子は空隙内に落ち込みますが、水中(飽和状態)ならば粒子は空隙に落ちる前に浮き、その後落ち込みます。
浮き上がった時に砂の粒子と粒子の間に働いていた有効応力がなくなります。
※砂の有効応力は簡単に言うと粒子の接触面でしか働かないため

一方粘性土の場合は粒径が小さいため物理的接触以外でも応力が発生するため(イオンとかの電気的接触とかイロイロ)、振動がおきても浮くことが無いので応力が無くなることが無いため、粘性土では液状化は起こらないと言えます。

以降蛇足ですが
実際には砂地盤でも条件によっては液状化は起こりません。
例えば「道路橋示方書・同解説V耐震設計編(社)日本道路協会」によると
「沖積層の砂質土で以下の3つの条件全てに該当する場合には、地震時に橋に影響を与える液状化が生じる可能性がある」ため液状化の検討が必要である。
(1)地下水位が現状盤面から10m以内にあり、かつ、現地盤面から20m以内の深さに存在する飽和土層
(2)細粒分含有率FCが35%以下の土層、又は、FCが35%を越えても塑性指数Ipが15以下の土層
(3)平均粒径D50が10mm以下で、かつ、10%粒径D10が1mm以下である土層

とあります。一概に砂地盤だからと言って液状化が起こるわけではありません。
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>素人にも理解できるような説明がいいのですが


きつい。
粘土でも簡単に液状化します。身近なものとしては「油粘土」。人力で練っていると次第に柔らかくなります。温度で液体(粒子間に存在する間隙水等)の粘度や分量が変化するので温度変化がないとして考えてください。
結構力が要るのです。

一方砂+水ですと.手でかき混ぜたくらいで流動化します。水が簡単に動くから力が要らないのです。

実際に現物を見せて「なぜかこのようになる」という説明ならば簡単なのですが.そうはいかないようなので。

この力の程度の問題が「ふんたい」の挙動です。ブリッジの生成を知っているとして.
力を加えたときにブリッジができやすいと作用点付近のみ力が伝わり奥のほうまで力が伝わりません。この「奥」か「手前」かが粉体関係では5層とも10層とも言われています(形状効果により実際にはは買ってみないとわからない)。

大きな粒子と小さな粒子を接しておき.ここに力を加えると.小さな粒子は大きな粒子の隙間に入って動きません。大きな粒子が動きます。「力が加わる作用点」となるのは.振動の場合にはこの「大きな粒子」です。
粘との場合.力が加わったとしても粒子が小さいですから.奥まで力が届かず大きな粒子の近くだけ柔らかくなります。さらに.粘とのように可塑性があると.曲がることで力を熱に買えてしまいます。他のものと接している部分だけ流動化し.中心部は固まりのままです。
砂+水の場合.粒子が大きい・可塑性がないので粒の数で考えると比較的広範囲に振動が伝わります。

粒子が振動し.水が十分あれば.水の中に粒子が浮いている状態になります。粒子が重力で下に沈降し.移動がしにくいように隙間を埋めるような状態に移動するまで多少時間がかかります。
この期間が「流動化」していた時間です。

粘度層が流動化すると.「山津波」のように粘度層の上にあるものを乗せたまま(粘どにはかそせいがあるので力が上に伝わらない。塊のままの粘土層が残る)移動します。
砂層が流動化すると.全体が流動化しますので.どこかに噴出してきます。

こんなせつめいになるかな。
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#3です。


語弊が出てしまったようですので、補足します。

>振動によって接触が外れた土粒子の動きで間隙が小さくなり水圧が上がるのではないでしょうか。

振動により砂粒子が動き、粒子同士の間隔が狭まるとその間にある水が押されて水圧が上がります。
水圧による力が、砂同士のかみ合わせの力を上回ると、水により支えられることになり、接触がはずれ、液状化します。

接触がはずれて水圧が上がるのではなく、水圧が上がった結果接触がはずれるのだと思います。


>すると、粘土は液状化しない→振動を受けても土粒子が動かない→粘土には「粘着力」があるから

振動を受ければ、粘土の粒子も動きますよ。
でもこれは座標をどうするかによって変わります。

よく砂地盤の液状化対策として締め固めをすることがあります。これは砂同士を密実にすることにより砂の移動を小さくするとともに、移動を均質にし、間隔が常に一定に保たれることにより間隙水圧が上昇するのを防ぐものだと思います。
間隔が一定ということは水粒子も砂と一緒に動き、ある砂粒子を基点とする相対座標で考えると水も他の砂粒子も静止している状態になります。
締め固めていない地盤は、隙間の間隔が不均質なため、移動量が個々の粒子によって異なります。これはある粒子を原点とした相対座標で考えると、他の砂粒子が移動していることになります。それに従い水も移動しているように見えます。相対的に動いていることにより、応力が変化し液状化となるのではないかと思います。

一方粘土地盤は水を通さないほど密実になっています。ちょうど対策をした地盤と同じようになっているので、液状化しにくいと考えられます。

ちなみに粘土は粘着力というか粘性のある材料です。
粘性というのは振動をする際にエネルギーを吸収する性質を示しています。別な言い方をすると振動エネルギーを熱に変換して振動エネルギーを消費させとるということです。
このため、粘性が高いほど振動を加えられても振動は速やかに小さくなります。
そのため粘性のある材料では同じ振動を与えられても、振動応答は大きくなりにくいので、液状化しにくいという言い方もできると思います。
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液状化は専門外ですので多少語弊のある言い方かもしれませんが、できるだけ一般的なことばで説明してみます。



振動を受けると、砂質土中の水分も振動し、振動により水圧が上昇します。
水圧が高くなるとものを押す力が発生し、砂の粒子を押します。今までは砂同士が接触して地盤を構成していましたが、水圧により個々の砂粒子が水に支えられることになります。そのため、砂同士の結合が崩れ、砂粒子が水に浮かぶような状態になり、水と一緒に動くことになります。これが液状化です。
これは条件さえあれば、深い地盤でも発生しているようですし、振動が強ければ礫層でも起こりえます。

地下水は溜まる場所とたまらない場所があります。
これは、一般に粘土層は水を通しにくい層ですので、砂地盤の下層に粘土層があると、下方に水が流れず、その上部に溜まるためです。

この水は砂粒子の間の隙間を通って動くことができます。
一方粘土はその成分中に水を多く含みますが、水を通しません。これは粘土の粒子が細かいためだと思います。

そのため、粘土内部では水の移動が困難になり、振動を受けても水が自由に振動できないため、水圧が上昇しません。そのため、液状化がおこらないといわれているものだと思います。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
ちょっと私の理解と異なるのですが、水圧は振動によって発生するのでしょうか。

振動によって接触が外れた土粒子の動きで間隙が小さくなり水圧が上がるのではないでしょうか。

すると、粘土は液状化しない→振動を受けても土粒子が動かない→粘土には「粘着力」があるから

となって、どうしても「粘着力」から抜け出せないのです。

お礼日時:2006/04/28 13:46

白米か玄米をバットに半分入れてください。


次第に傾けます。すると.ある点から急に動き出します。

同じようにして.上下左右に次第に強くゆすってください。すると.力加減によって.米粒からバラバラに動いたり.全体で塊になったりして動きます。
ある特定の振動数にあったときに.米粒はバラバラに動きます。

「急に動き出した時」とか「バラバラに動いたとき」が液状化状態。バラバラにうごかないご飯では液状化が怒りません。

「具体的に」のあるので小中学生向けの内容にしました。

>テキストの液状化の
とあるから.冗談抜きで.具体的な測定値から。
粘土のや砂のチクソトロピックのヒステリスループと地震のもつ振動エネルギーで粘性が急激に変化する点のエネルギーを考えればわかるでしよぅ。
手元に数値がないので.このていどしかかけないのですが.粘どが急変するエネルギーを計算してください。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
チクソトロピックというあまり慣れない言葉が出てきて戸惑っておりますが、新鮮な感じでありがたく思います。
でも、できればレオロジーっぽい感じではなく、素人にも理解できるような説明がいいのですが・・
すみません

お礼日時:2006/04/28 13:34

 地盤の液状化現象というのは、地下水のある層で浮力により土粒子の間隙が大きい地盤で、地震などの強い振動が加わると、土砂の粒子が水中に浮き上がり、いかにも地盤そのものが液状化したように見えるところからそのように名付けられました。


 ひとたび液状化現象が発生すると、揺れが収まったとき、浮遊した土粒子が沈殿して当初より締まった地盤になります。そのため、地盤全体が沈下を起こします。
 又、そのことにより地下水が土圧で地表に噴き出すこともあります。

 この現象を生み出す条件として、

・地下水位が高い
・土粒子が中程度
・土粒子の間隙が広い透水性地盤

といったことが挙げられます。この条件を満たすのは砂地盤のみです。
 なぜなら、粘性土はその性質上透水性が無く、地下水を地層中に含みことがないからです。
 又、れき質土は土粒子が大きく、粒子の自重が大きいため水中で浮遊することがありません。
 従って、液状化現象を起こすのは砂地盤のみとされています。
 ただし、粘性土でも粘着力が小さかったり、砂礫土で細かい砂粒子を多く含む場合は、液状化現象を起こす場合があります。

http://www.hrr.mlit.go.jp/bosai/niigatajishin/pa …
http://www.saitama-u.ac.jp/iwashita/liq/liq.html

この回答への補足

あ、あと
>ただし、粘性土でも粘着力が小さかったり
この「粘着力」を使わないで理解したいと思っています。

補足日時:2006/04/28 13:34
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
液状化について大変よくわかりましたが、

>土粒子が中程度
の定義が曖昧でよくわかりません。
また、
>地下水を地層中に含みことがないからです
というのは本当でしょうか。

お礼日時:2006/04/28 13:27

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