プロが教えるわが家の防犯対策術!

前から分からないんですが、
PCO2が溜まって、それを下げるときに呼吸器をつけてCO2を飛ばすと血圧が下がりますよね。
それはなぜなんでしょう。
本を見てものってないし、どれを見ればよいのか分かりません。

分かるかた教えてください(><)

A 回答 (1件)

主に、 下記の 2つの機序が 関与していると考えられます。




1.「 高炭酸ガス血症による 一過性高血圧 」 の解除

  PaCO2 が上昇して高炭酸ガス血症になると、 血中カテコラミン濃度が上昇します。
  CO2 が上昇し始めて 最初の30分は ノルアドレナリンが、 それ以降は アドレナリンが主に分泌され、
  これが心血管に作用して 末梢血管収縮・心拍数増加・心拍出量増加 等を来たし、 「 一過性高血圧 」を認めます。

  人工呼吸器を装着して呼吸管理を行う事で 高炭酸ガス血症が解除され、 一過性高血圧が消失します。
  つまり、 「 血圧が下がる 」 と言うよりは 「 高くなった血圧が 元に戻る 」 と言った方が良いでしょう。

  尚、 PaCO2 が 80mmHg を超えた状態が持続すると、 逆に 血圧は低下します。


2. 胸腔内圧の上昇による 循環血液量の低下

  吸気時は 肋間筋・横隔膜の作用により 胸腔を拡張させて空気を吸い込んでいる訳ですが、
  当然この時、 胸腔内圧は陰圧になっています。
  ( 陰圧になる事で 空気を吸い込んでいる訳ですから。 )
  で、 胸腔内圧が陰圧になると、 腹腔内の多臓器や四肢からの 静脈血還流量が増加します。
  【 吸気時 】: 心拍数 ↑ ・ 血圧 ↑ 、  【 呼気時 】: 心拍数 ↓ ・ 血圧 ↓   となるのは このためです。

  人工呼吸器を装着した状態は 外部から胸腔内に機械的に空気を押し込んでいるだけなので、
  胸腔内圧は陰圧にはなりません。
  このため静脈還流量が減少し、 心拍出量の低下を来たすため、 結果的に 血圧が下がるのです。

  また、 PEEP ( 呼気終末陽圧換気 ) をかけると 血圧低下が顕著になる理由も、 同時に説明できます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます!!
これで、すっきりしました!

お礼日時:2006/05/20 14:32

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