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同じ病気でも、ヒトに感染しても発症しないけど、他の動物は感染すると発症する(またはその逆)とか、
同じウィルスや菌でもヒトには感染するけれども、他の動物には感染しない(またはその逆)、
物があると思うのですが、それは何故でしょうか?
また、同じ菌やウィルスでも、種によって発症の仕方が違う(劇症になるかそれほどでもないか)場合も
あると思います。それぞれどうしてなのでしょうか?
そもそも、どういうメカニズムで病気になるかというのが(これもよく分かりませんが)
場合によって違うから、1つにくくれないとは思いますが、よろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

 普通、一般に俺ら素人は、病気の種類を「良い」「悪い」という数直線で考えてしまいますが、ご質問の混乱はこれによって起こります。



 一般にウィルスは「身体の状態を悪い方へもっていく物」という捕らえ方をされていますが、これは違います。
 身体の「本来あるべき構造を狂わせる物」です。
 たとえば、Aウィルスの場合について解説してみます。
 このウィルスは、牛の肝臓にとりついて肝炎を引き起こすものとしましょう。

 このとき肝臓の中には、神経Bというものが走っていて、ウィルスは内部的には「Bという種類の神経を、状態Cへ移行させる」という動作をします。
 これによって、外から見ると肝炎が起こったようにみえるわけです。

 ですので、人間の肝臓に「Bという種類の神経」が存在しなければ、感染しても発症することはないわけです。ウィルスが移行させるはずの神経そのものが存在しないわけですから。

 これは、ガソリンエンジン車と電気自動車に、それぞれ灯油を入れることに似ています。
 レギュラーガソリンで走る車に灯油を入れれば当然、エンジンは誤作動を起こします。が、電気自動車にはそもそもガソリンエンジンが存在しないので、狂わせるために灯油を用意したとしても、それを注入しようがないわけです。オイルの吸入口がないんですから、灯油が「感染」しようがないわけです。
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この回答へのお礼

ガソリンエンジン車と電気自動車の例え、よく分かりました!
それって、ガソリンエンジンだけど灯油で走るような車があったとしたら、
「免疫がある」ってことなんでしょうか??

お礼日時:2002/04/09 13:33

 同じ病原体が感染する生物種としない生物種があることについてですが、殆どの病原体は感染の手段として自分の表面にある分子(たいていはタンパク質)と感染対象となる細胞表面の受容体分子との間での結合を使います。


 例えば、A型インフルエンザウイルスを例にすると、ウイルス表面のhemagglutinin(ヘマグルチニン)と呼ばれるタンパク質の先端部分と、細胞膜表面のタンパク質や脂質がもつ糖鎖のシアル酸部分が結合して、ウイルスが細胞内に取り込まれるエンドサイトーシスが起こります。
 この細胞膜表面分子の糖鎖の中で、シアル酸がどのような配置にあるかは生物種によって違い、そのためにウイルスのヘマグルチニンが結合できる強さ(アフィニティ)に違いが生まれ、その結果、結合が強いヒトに対して感染出来、ヒトが発病します。ただ、A型インフルエンザウイルスも多くの種類があって、ヒトに感染出来るものと出来ないものとがあります。それは、ウイルスのヘマグルチニンがウイルスの種類ごとに微妙に異なるアミノ酸配列をしていて、シアル酸に結合する部分のアミノ酸配列が違っているために、アフィニティに違いが出るからです。
 A型インフルエンザウイルスで過去に世界的な大流行を起こしたものはヘマグルチニンがH1,H2,H3と総称される型のもので、それらの型のウイルスにはヒトは歴史的に免疫を獲得しており、毎年ニュースになる程度の流行(これでもかなりの感染者ですが)で済んでいますが、H1,H2,H3以外のヘマグルチニンをもつウイルスも多く、それらの中からいつヒトに感染出来るようになるものが現れるかもしれず(突然変異によって)、油断は出来ません。1997年の香港でH5型のA型インフルエンザウイルスがヒトに感染したときには大きなニュースになりましたが、流行元とみられるトリ(鶏)を大量処分することで大流行を免れました。
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この回答へのお礼

種によって病原となる物に対する親和性が違ってくるからということですね。
中国で鳥を大量処分した話は記憶にあたらしいですね。
ただ、感染源が症状を表さないときは特定が難しいと思われるんですが・・・。

お礼日時:2002/05/13 12:45

>「免疫がある」ってことなんでしょうか??


 はい。まったくその通りです。
 自動車のような機械とは違い、人間の身体は、「灯油対応のガソリンエンジンを、自動的に作る」という機能を持っています。
 これが免疫機能です。
 免疫ができると、今までは動作に支障をきたしていた灯油というウィルスを、自動的に排除することができるのです。
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この回答へのお礼

やさしい説明ありがとうございました。

お礼日時:2002/05/13 12:45

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