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結合性の細胞をばらばらにするときに用いるトリプシンEDTAは血清によって失活するそうです。何が失活させるのか、どういう仕組みなのか、なぜそのような仕組みが血清にあるのかご存知の方は教えてください。

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回答 (1件)

血清中には様々な蛋白分解酵素に対する阻害物質が含まれていますが、量的に多く、かつトリプシンの失活に働いている主な成分は、α1(アルファワン)アンチトリプシンとα2マクログロブリンです。

α1アンチトリプシンは、血清中に数十~100mg/dl程度含まれ、トリプシンのようなセリンプロテアーゼと呼ばれる蛋白分解酵素に結合し、その反応中心をブロックして阻害します。

α2マクログロブリンは、血清中に100~200mg/dl程度含まれ、α1アンチトリプシンのようにトリプシンに対して選択的に働くわけではなく、幅広い種類の蛋白分解酵素の活性を阻害します。α2マクログロブリンは籠のような構造をしていて、中に入った蛋白分解酵素によって一部が分解されると、籠の入り口が閉じて、蛋白分解酵素をトラップしてしまうという、面白い仕組みを持っています。

これらの蛋白分解酵素が血清中に存在しているのは、体内の恒常性を保つためです。例えば、怪我や炎症などで組織の一部が変性すると、生体はその部分を壊して、新しい組織に置き換えようとします。このとき多量の蛋白分解酵素が産生されますが、これらの酵素は過剰に働くと、正常な組織も傷つけてしまいます。そのため、その活性をコントロールする物質が必要なのです。

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