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人民主権と国民主権という言葉がありますが、具体的にどのような相違点があるのでしょうか?私にはどちらも同じに見えてしまい・・・
お手数ですが、お分かりの方お願いします。

A 回答 (3件)

一般的には同義ですが、下記のようにあくまで理念面で区別する捉え方があるようです。



まず、「国民主権」の「国民」とは、過去から未来への時間を超えた抽象的な存在としての国民を指します。
この場合、主権は国民個々人に分有されず、総体としての国民に帰属し、国民は直接現実に主権を行使し得ないという見解です。
つまり、実在するAさん・Bさん・Cさん・・・の各々に主権があるのではなく、全体概念としての国民に主権があるのであって、そのような抽象的で政策・統治能力を持たない国民に代わって国民代表機関(議会・政府)が実際に国家権力を担うという考え方です。
従って、国民代表は、国民から独立した自由意思で政策決定できると解する点で、「間接民主制」を民主主義の理念型とする主張と結び付きます。

一方、「人民主権」は、主権が具体的存在としての国民個々人に区別されて帰属するという見解です。
つまり、Aさん・Bさん・Cさん・・・の各々に主権があるから、国民間で利益が相反する問題については、全員が話し合いに参加するという権利を行使した上で、政策決定をするという「直接民主制」を民主主義の理念型とする主張と結び付きます。
この場合は、いちいち国民が全員集合して個別的な政策決定をすることが物理的に不可能な故に、次善策として間接民主制が採用されているのであるから、国民代表は、現実の国民の意思に従わなければならないと考えられています。

以上は、憲法学説上の対比概念にとどまり、先鋭的な論争もないようですが、例えば、環境問題等をめぐって、地域住民が国に対して行政訴訟をした事案について、裁判所が「住民に訴えの利益がない」として却下する場合は、そこに「国民主権」的な論拠があり、他方、住民投票等の住民自治によって解決を図ろうとする主張は、「人民主権」的な概念を基調にしたものと思われます。
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同意語と理解してもよいと思いますが、



ニュアンスとして
人民主権は国家という概念をできるだけ避けていると思いますが、国民主権は国との関係を近づけたように感じます。例としてその国に住み人々が主権と捉えるのと、その国の国籍を有している人が主権を有する、とニュアンスが多少異なると思います。現実的な運用は同じだと思いますが・・・。

なお
J・ダウ著の「敗北を抱きしめて」を読むと、
日本国憲法成立期に米国側の英文のなかのpeopleを
人民と訳すことに抵抗した日本の保守側は「国民」と訳すように連合軍へ要請したようです。
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基本的には同じだと思いますが、人民という言葉を使うのは中国など共産圏というニュアンスがあります。

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