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WROUGHT STEELという言葉があります。
鉄と鋼は 炭素量 2.14 % で分類されるとあり、
WROUGHT IRON 錬鉄 は PIG IRON 4.5%を 脱炭したものとあります。
では WROUGHT STEEL は いったい何者で 日本語は
錬鋼 などと言う言葉は 存在するのでしょうか?
そもそも WROUGHTとは どういう意味ですか?

A 回答 (2件)

鉄鋼関係の英文文献からでしょうか ・・・



Wrought iron(錬鉄)も Wrought steel(練鋼)も、鉄鋼分野の専門用語として存在します。
でも この用語は、いまの日本ではあまり使われていないと思います。 米国内については よく分かりません。
以下、昔 学生時代に使った材料工学の参考書からの引用ですが;
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1) 今日、工業用に使われてる鉄および鋼は 鉱山から採取した鉄鉱石から直接または間接に製造されたもので、原料中のが残ったか あるいは 製造の際に入った種々の元素を含んでいます。
その主なものは、炭素(C)・珪素(Si)・マンガン(Mn)・燐(P) および 硫黄(S)などで、とりわけ 炭素は含有量も多く、鋼の性質に及ぼす影響も大きく、ほとんど その含有量により鋼の性質を推定出来るぐらい重要なファクターです。

普通の鉄および鋼中における炭素の含有量( C % )は、おおむね trace~4.5 % 程度ですが、そのうち工業上重要なのは trace~1.7 % を含むものと 2.5~4.5 % を含むものです。

2) 2.5~4.5 % の炭素を含む鉄は、もろくて鍛錬出来ませんが これを溶解して種々の形状に鋳造する事が出来ます。
この種の鉄は鉱石から直接に製造されたもので、これを 銑鉄(Pig iron) といい、その鋳造用に使われたものを一般に 鋳鉄(Cast iron) と呼びます。

3) trace~1.7 % の炭素を含むものは 延性および展性 を有し、よく鍛錬することが出来ます。
古い話になりますが、1876年(明治初期ですね、これ) 米国フィラデルフィアで開催された冶金業者の万国会議において、以下のような内容が定められたそうです。
***
上記のうち、焼き入れにより硬化しないものを ”鉄”、硬化するものを ”鋼” とする。
そして その半溶状において鍛錬を加えて製造され、比較的多くの鉄滓を含むものを それぞれ 錬鉄(Wrought iron) および 練鋼(Wrought steel) とする。
また 溶融したのを Ingot mould に鋳込んで製造され ほとんど鉄滓を含まないものを それぞれ 溶鉄(Ingot iron) および 溶鋼(Ingot steel) とする。
***  
このように定められたのだそうです。

しかしながら、焼き入れ硬化による 鉄と鋼 との限界は明確でなく、かつ 商業上の関係もあって、上記の分類は今日ほとんど励行されず、溶解鋳造して作られたものは全て ”鋼” とよばれることが多い とのことです。

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  参考: 共立出版 「金属材料」 河合 匡 著

(注)これらの古い定義が最新のものに改訂されたのかどうかは、残念ながら知りません。
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書き忘れました。


すでにご存じと思いますが、一応追記しておきます

Wrought (a)

1. 造った(formed)
2. 加工(製造)した(manufactured) : Wrought goods (加工製品)、 Wrought iron(錬鉄)
3. 細工した、手の込んだ(elaborated)
4. (金物が)打って作った(beaten) : Wrought silver (銀細工品)

  などなど・・・

新簡約英和辞典 : 岩崎 民平 : 研究社
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