No.2ベストアンサー
- 回答日時:
正確なところは知らないのですが、「地図作製」の過程で、山の標高も出てくるはずです。つまり、昔は、ほとんど海面と同じぐらいの高さで、海面から幾らの高さか分かっている平野のある部分などを元に、三角法を使って、順次に山の峯などの高さを測定し計算して出していたのでしょうが、地図作製で、「航空撮影」という方法が取られるようになると、こういう面倒な、地点から地点を結んで、三角法で、その位置や高度を決めるという手間のかかることはしなくなったはずです。
つまり、航空機から写真を撮り、少し違う位置から撮影すると、例えば、よく目立つ標識を立てるなり、置いておくと、航空機の移動距離、航空機の位置、航空機の高度などから、二枚の写真で、標識がどれぐらいずれるかで、その地点の高度が判明します(計算で出てきます)。また地形図も、等高度線の輪郭線も、地形全体の撮影ずれから、自動的に描き出すことができます。
こういう方法で標高を測定します。昔は、標高の分かっている地点を元にした三角法など。いまは、航空撮影での地図作製で、標高が出てくるのです(もっと進んだ方法がすでにあるかも知れません……気圧計で標高を推定するというのもありますが、良い精度は得られないはずです)。
なお、三角法というのは、二つの位置や標高の分かっている点を、目的の地点から観測して、二つの点が、何度離れて見えるか、二つの点は、下向き何度の位置にあるかを測定し、図で考えると、その地点の三次元的な位置が分かるのです。(他にも色々な点から測定して総合します)。無論、測定誤差がありますから、色々と組み合わせて複合チェックして測定します。航空機撮影の場合は、地形が識別できれば、自動的に地図が作製できます。従って標高も分かります。
言葉の詳しい説明をありがとうございます。
富士山はともかくも、エベレストやマッキンリーなどは、どうやって測ったんだろう?とか疑問に思ってました。
やっぱり世界規模の高い山になると、頂上に登るまでは標高は測定できなかったことになるんですかね?
反対に海底の深度っていうのはどうやって測るんでしょうか?音波かなあ?とか考えてしまうんですが・・・・
それを知ったところでどうというわけではないんですが、小さい頃から疑問に思ってたことが、今ようやくネットという便利なものを通じてきけることに感激しています。(その他にも顕微鏡でさえも見えない分子構造がなぜ分かるのか?とか温度計もないのになぜ数千度の温度が測れるのか?などです。でも、こんな質問をしたら、きっとまたパニックになるような答えが帰ってきそうなんで、心にしまっておくことにします。)
No.5
- 回答日時:
まず基本的なところから始めましょう。
本当に標高を正確に知ろうと思ったら,測量をしなくてはいけません。しかし,山に立て札を立てた人が,実際に機械をかついで標高を測るのでは大変ですね。もちろんそんなことはしないで(たぶん),標高の分かる地図を見るのです。
国の仕事として,日本全国を測量して地図を作成している役所があります。国土地理院といい,国土交通省(2000年までは建設省)に所属しています。
ここが作成している「2万5000分の1地形図」が,全国をカバーする基本図となっています。
(地域によってはもっと詳しい地図もありますが,同一縮尺で都市部も山間部も網羅しているものというと,これが最も詳しいものになります)
測量にはいろいろな種類がありますが,基本となるのは三角測量と水準測量です。
三角測量の基準点を三角点といい,見晴らしのよい山の頂上によく設置してあります。(地形図では△の真ん中に・を打った記号で示す)
三角点から隣の三角点までの角度(今では距離も)を測ることで,三角点の位置を正確に知ることができます。つまりこれは水平方向の位置(緯度・経度)を測量するのが主目的ですが,標高もついでに(というと語弊があるけれど)測ります。
水準測量は逆に標高を精密に測るのが目的で,主要道路沿いに水準点という基準点が設置してあります(地形図では□の真ん中に・)。こちらは,緯度・経度はそんなに精密には測りません。
三角点などのない山では,地形測量を行なうことになります。今では飛行機から空中写真を連続して撮影して,立体写真を解析して標高を求めたり等高線を描いていく,写真測量が主流です。
こういった,測量の詳しい話は,言葉で説明するより,実際に地図や測量の本をご覧になったほうがよく分かると思います。
(大きい書店や図書館に行けば色々そろっています。そんなに大きくない書店でも手に入るものとしては,資格関係のコーナーに「測量士」「測量士補」の参考書や問題集があります。)
ところで,山の高さは昔から,山頂に置かれた三角点の標高が使われてきました。地形図の△印の横に数字が書いてあるのだから,これが山の標高だと思われたのも無理はありません。
ところが,三角点のある場所は,かならずしも山頂の一番高いところとは限りません。測量の都合で,見晴らしのいいところと一番高いところは必ずしも一致しないからです。
そこで,数年前に全国の主な山を測量し直して,一番高い地点の標高を出しました。
その結果が日本地図センターというところから「日本の山岳標高一覧 -1003山- 」(1529円)として出版され,また地形図にも記されています。(参考URLは同センター)
この結果,従来よりも標高の高くなった山もいくつかあります(もちろん,山が背伸びしたのではなく,地図上の数字がということです)。
「何合目」というのは,富士山ぐらい有名だと,地形図にもその位置が書いてありますので,等高線を読めば大ざっぱには標高を知ることができます(10~20m程度の誤差は出るでしょうが)。
それ以外の山は…どうやっているのでしょうね。
いちばん手っ取り早いのは,地形図をきちんと読みこなせる人と一緒にのぼって,今何合目まで来たから,標高何mだな,と地図を読んで行く方法でしょう。
気圧計を併用する方法もあります。登山用品店にありますし,最近は気圧計・高度計内蔵の腕時計もあります。
気象条件の落ちついている時に登り,かつ地形図と併用すれば,誤差20m以内には収まると思います。
他にも,ふもとからポールを持ってあがって簡易測量するとか,所要時間でおおざっぱに比例配分するとか,方法はいろいろ考えられますが,ほんとうのところは看板の設置者に聞かないとわかりません。
参考URL:http://www.jmc.or.jp/
とっても詳しいご説明をありがとうございます。
三角点とか等高線とかいう言葉は20数年前に確か聞いたような・・・・ってかんじで、とにかく目が点になってしまいました。
例えば山中湖あたりから見る富士山とかは、その影から計算でもしてるのかなあ、とか考えたものですから。(そうなると山中湖の標高はどうやって測ってるんだろう??となってしまって、いつも不思議に思ってました。)
でも航空写真とか、しかもちゃんと人間の足で登って調査するんですね。
勉強になりました。
No.4
- 回答日時:
質問に対してちょっと回答とは言い難いんですが参考に情報提供します。
平成13年6月に測量法が改正されました。この法律の施行は今年の4月1日からです。大きな改正点は、緯度経度の測定の基準が日本独自の「日本測地系」から世界共通の「世界測地系」へ移行することなのですが、基本水準点成果の改定も行われることになっています。
国土地理院では、全国の主要な基本水準点を繰り返し測量を行っています。測量の方法は先に皆さんが回答されたようにいろいろな方法がありますが、何度も測量し直す理由としては、水準点そのものも地盤沈下など経年変化で標高が変化したり、昔の測量精度では元々若干のズレがあったりするためです。
現在用いられている標高は、本州、四国、九州が昭和44年改定、北海道は47年、沖縄が平成5年となっていますが、今回の改定では全国全ての基本水準点について、最新の観測値と計算技術を用いて算出した標高値(2000年度平均成果)に改定するというものです。
ちなみに、標高の基準はこれまでどおり東京湾平均海面を基準としていますが、これは物理的に固定されている水準点ではないので、固定されたある特定の1点を東京湾の平均海面からどれくらいの位置にあるかを把握して、これを最も基本となる水準点と定義しておく必要があります。
これが「日本水準原点」と言われるもので、東京都千代田区永田町1-1にあります。標高は24.4140mとなっています。
標高の基準が東京湾の平均海面だったとは知りませんでした。
海の高さってどこも変わりないような気がしますが、そんなことを言ってては基準点は作れませんものね。
なんか単純に考えた疑問へのみなさんの答えが、ド素人の私にはとっても複雑すぎて、どうしてこんな質問をしてしまったんだろう・・・・と後悔の念にかられています。
でも地図で見る標高何メートル、っていうのは、一桁の数字には誤差があると思っていいのでしょうか?(それなら10桁の単位で止めとけばいいのに、と思うのが素人の考えなんですけど)
どうも情報のご提供をありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
どうも富士山の近くの基準点や水準点から三角測量法で測ったみたいですね
国土交通省国土地理院のページの
子供向けのコーナーにありました
http://www.gsi.go.jp/KIDS/ADVISE/boymain.htm
といってもぜんぜん詳しくないですけど・・・
これは国土地理院のホームページです
http://www.gsi.go.jp/gsihome.html
No.1
- 回答日時:
こんばんは。
きちんとした高さを求めたいなら、やはり水準測量をしたのでしょう。
全国にある水準点から、
望遠鏡みたいな「水準器」と大きなものさしみたいな「標尺」を用いて
尺取り虫のように少しずつ土地の高さを測っていきます。
非常に険しい山のような場合は、
ふもとの何点かから頂上の方角と角度を測定して
計算して求めるといったこともしたでしょう。
最近は、GPSなどを用いて簡単に高さが求まるようですが、
主要な山の頂上はそれ以前に測定されていたわけですから、
やはり何らかの測量をしたのでしょう。
何合目といった、だいたいの高さでよいなら、歩測などでしょう。
頂上までどのくらいの歩数、時間で行くと分かれば、
その十分の一が一合目です。
では。
参考URL:http://www.hinetdata.bosai.go.jp/Mr_okada/secA.1 …
どうもありがとうございます。
東京近辺には「富士見町」っていう名前のつく町が沢山ありますが、そんな遠くからでも富士山が以前は見えたのでしょうね。
富士山を見ながら、昔の人は高さはどれくらいあるんだろう?って疑問に思った(と思うんですが)ことを、今、私がこの科学の発達した時代に質問してるわけですから、航空写真とかGPSとかで測定できる、って答えられたら、あ、そっすよね・・・ってかんじです。
頭がかなりクラッシックでした。
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