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カラヤンのベートーヴェン全集を購入してみようと思っています。録音は60年代、70年代、80年代とある聞きました。 何年代のがいいでしょうか?

カラヤンの意思、望んでいる音色が一番表現されているのは70年代のものと聞いた覚えもあります。ただ、つぎはぎなどで録音をいじくっているとも聞きました。

A 回答 (2件)

こんにちは。


それぞれの全集を全部聴いたわけではないので,個人的な雑感程度の回答ですが。

おっしゃっているような評がある事は確かで,それは,一般に思われているカラヤンのイメージ・美点が一番分かりやすい形であらわれているのが70年代の録音である,という事なのだと思っています。
ベルリンフィルの圧倒的な技術を最大限に活かし,自分の音楽を創り上げるために奏者たちを厳しくコントロールしようとし,納得がいくまでテイクを重ね,完璧を期すためには当時の最新テクノロジーも活用し編集(つぎはぎ)も積極的に,というアプローチが最も徹底されているのが70年代のものなのでしょうね。

ただ,どれが一番良いか,というのは私からは何とも言えません。
どのような演奏でもさまざまなアプローチそれぞれに良さがありますし,質問者さまの好みにもよりますし,私の好みや気分も日々変動しますので(笑)

私は,すべての全集が,その時々のカラヤンの意思,望んだ音色を反映したものなのだと思っています。フィルハーモニア時代のものは聴いた事がないので分かりませんが,60年代の熱気とドイツ的な重厚さ,80年代の余裕もとてもよいと思いますよ。

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ところで,録音を編集する事に関しては賛否両論あるとは思いますが,たとえ名人集団のベルリンフィルであっても一曲通して完璧な演奏をする事は大変に困難ですし(ライヴでは問題にならない小さなミスでも,繰り返し聴くCDでは気になったりします),特性上大きな音が出しにくいために生録音そのままではどうしても埋もれてしまう楽器もありますから,ライヴに触れるのとはまた別の観点で録音芸術というものを考えた時には,編集によって完成度を上げていくのも,ひとつのあり方であろうと思います。「つぎはぎ」という行為そのものがあったかどうかではなくて,結果としてどういう音盤が作られたかで判断すればよいものと思っています。

ちなみに,ライヴ録音と書かれたものでも,ワンマイクの生録音そのままというのではなくて,補助マイクの音でバランスを整えたり,リハーサル・他の日のライヴ・補助テイク等を使って微修正を行ったり,という形のものも比較的多いようですよ。

なお,最近ライヴ録音が多いのは,演奏家のスケジュールの過密化や経済的な事情で,セッションをじっくり重ねながら録音するという形が取りにくくなってきた,というのも理由のひとつのようです(特に大人数を要しコストのかかるオーケストラやオペラの録音ではその傾向が顕著です)
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正確には、50年代のフィルハーモニア管との録音も加えると4回録音しています。



あとは全て、ベルリン・フィルとです。
書かれておられるとおり、70年代のものがベストでしょう。
確か、9番は合唱を別録音して、あとでオケと合わせたとかです。

カラヤンはとにかく、新しもの好きで録音に関して新技術や新媒体が出ると真っ先に飛びついていました。
当時も最高のものをレコードで残そうとした結果、合成(つぎはぎ)も厭わなかった様です。

また、ご存知かも知れませんが80年代後半にCDが登場した際、ディスクの最大記録時間を決めるにあたりカラヤン指揮ベルリン・フィルの第九が丁度、収まる時間で決定したそうです。蛇足ながら・・・
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